ジャケットフォン

遥か彼方昔からあっていまだに実現しない物 ジャケットフォン
ようやく完成の目処が立ったのか、俄かにざわめいています。
CFカードのまま搭載されるのか、それとも特殊形状のカードとして登場するのか・・
技術的には、ジャケットフォンの実現はかなり昔から可能でした。
ただ、電源の問題があって CFやSDの場合 5V若しくは3.3Vで動きます。
実際の通信回路にはそんなに電圧をかけてない(省電力のため)と思われますので、インターフェースのためだけに電圧をある程度確保する必要があります。
勿論、インターフェースは接触式の電極になりますから、効率が悪い場合が多くあまり電圧が低いと効果的に働かない場合もありますから そこは必要なんでしょう。
また、インターフェースのためのコントロールチップもカードの通信機能を生かす為に給電すれば電力を消費しわざわざ効率を下げた、つまり ただ電話をする為だけでPDAほどのサイズの物を出されて どうだと言われても 好き物はともかく一般的には触手が動かないのでしょう
勿論、こちらから話す時だけと限定するならば そんなことも知ったこっちゃ無いって 電話って着信できなければ魅力半減・・・・
そんなこんなで発売されてなかったのだと思いましたが、いまさらになって何でと・・・
ウイルコムは基地局のバックボーンをかなりの速度で置き換えていっています。
いままでは、ISDN基地局に引き込んで2B+DのDチャネルを利用してデータ通信を Bチャネルを利用して音声通話を基本的に行っていたのですが、そのバックボーンをADSL若しくは光ファイバーのケーブルに置き換えて基地局のデジタル化を進めています。
置き換えが全て済めば、32kを1単位とした 32K×〜という表記は実際のところあまり意味を持たなくなり通信上の電波の帯域から言えば62Kx〜という表記のほうが正しくなるような気がします。
1アンテナ当りのチャネル数を増やしたりと、いままでISDNの回線数と比例して増えたアンテナも 出来る限り出力の強いアンテナを効率的に配置し 広い帯域を以下に効率よく配置するかがポイントになるでしょう。
基本料金は、ISDNとxDSLではxDSLのほうが固定費が安く 帯域も広いことから全てが終わった後に大きなコスト低減も見込めるのではと期待感もあります。
もちろん、音声を中心に考えるのであれば送り側回線と受け側回線の利用する帯域は同じなのですが、データ通信の場合多くの利用がインターネット若しくはメールの受信にあるので 受け側の帯域重視にすることが可能なのでしょう。
逆に言えば音声の通話をあまり重視しなくなったのかとも思わせる進展なのですが・・・
今回、音声通話し放題のプランが始めて登場しました。
最も安くて、二千数百円。
PHS同士で済む用件であればと、期待されている方も多いようです。
で、話が戻って 回線が非対称でもいいような進み方をしていて 音声を重視しない姿勢ではなかったのか?というところに疑問が出てきたりもします。
あれこれと理屈を付けていますが、現在のウイルコムの状況での音声の定額化はそれほどコスト的に利益を上げる物ではないような気がします。しかし、ジャケットフォンが出たら・・・と思わせる事が有るではないですか。
ジャケットフォンの音声通話が、一般的にいうIP電話と成った場合。
基地局での切り替えでユーザー的には、Ip電話かどうかは解らない。
いつの間にか、全ての新型の端末はIP電話タイプになっていたとしても解らないでしょう。
とすれば、経済効率から考えるとどうでしょう。
一般的なIP電話の音声通話に使われる帯域は 最低限8kと言われています。
ただ、PHSは音質が良いことが昔は売りでしたから、そこまで下げることは出来なくて 恐らく16K〜32Kの辺りになるのでしょう。
16Kだとした場合、現在のパケット32K単位の根拠がなくなったと思えば、その半分。つまり 月辺り定額パケット通信の5000円弱の半額 つまり2500円ぐらいになります。
32kだと5000円ぐらいになって合わなくなるように思うのですが、これは基本料を含まない額。音声通話の場合基本料が含まれたり メールのためのパケットが含まれたりとそれ以外に付加されるとそれぐらいの金額が出てきます。
もし、全ての施設がIP化された施設に変われば 今までのデータ通信定額制と殆ど同じコストで音声定額制を提供できる形になります。
勿論、データ通信の定額制でも、ちゃんと儲かるビジネスモデルが出来ているわけですからこれは十分採算性の高いビジネスとなります。
そのうえ、基地局のIP化で今まで以上にコストを下げられることになっていますから それはそれで いい事だというのが今のスタンスではと。
勿論、それまでに設備投資を重点的に行う必要がありますから 今は我慢の時というより 下げれるべき予想コストをここで引き下げるよりも(恐らくDOCOMOPHS脱落がこんなところにも影響しているような)今のユーザーには泣いてもらってでも設備の拡充を図る姿勢なのでしょう。
もちろん、それがある一定以上で進めば データー通信速度が速く成ったり 恐らく32Kのコストのまま64kに移行する形になるのでしょう。
で、そのためのIP電話ですが これが意外に難しい。
どういう方式でどういう風にしてゆくか。
PCやPDAの用にソフトを入れ替えて、SKYPEのようにバージョンアップして対応する式がいいんですけどなかなかそうも行きません。
そこは、一般的なPDAやPCのIP電話のソフトと違って 完全なセキュリティが守られている必要があります。電話番号の偽証や クローン携帯があったりという事態が起きた場合取り返しが付きません。
あくまでもうがった予想ですが、そういった事態を見据えて ジャケットフォンという筐体が登場するのではと・・・・
内部的にはPDAのような構造になったジャケットフォンは、PCのCFカードの通信カードを差して動き、差した時は電話、抜いたらデータ通信に使えるような便利な携帯。
と、思うのはやはり一部のマニア。
そんなに普通の人は通信しませんし、するとしても電話側を高機能にするほうに期待するでしょう。
そういったユーザーを対象に販売されるジャケットフォンは僅かな付加料金で(おそらくジャケット側に月額の使用料を設定するのではと)音声通話が出来るようになるので PCとの接続環境を持ったユーザーだけに好まれ、知らない間に音声通話はIPになっていて(良く考えたら32Kの定額集金しているから 音声もその中に含まれているような・・・)何らかの障害が出れば、ファームの入替をユーザーで出来るような人にだけ売れるような価格帯で・・・・・(例えば8000円ぐらい)
で、発売されたら、きっとデータ通信カードを購入する人は飛びつくでしょうし、データカードを使っている人達の一部も購入するでしょう。
CFの形態で無いというような形でも出てきていますが、アダプターが発売されたり そういうスロットの付いたPCが出てきたりとするのでしょう。
いい事か悪いことかはわかりませんが、PHSらしいカラーの商品であることは確かでしょう。
さて、KDDIから独立したウイルコム 次の一手は何なんでしょうね?