COMPUTEX2005

大阪から東に風が吹いて、雨のカーテンが通り過ぎたのを待って南に向かいました。
雨が上がると、南国とは行かないものの雨上がりの湿度の高い 汗なのかそうでないのかわからないような不快さも日本がアジアの国だと判らせるには丁度いい気候だと思わせます。
幸いにも、飛行機は22時に飛び立つので暑さを通り過ぎた頃に出かけられるのが不幸中の幸いです。必要の無い筈の上着を出してきて空港に向かった。
展示会の終了を待って、成田に向かう最終バスで混雑を予測して予約までしたのにぜんぜんがらがら 疲れはピークに来ていて乗り物の僅かな振動もゆりかごの揺れにしか感じない状況。知らない間に意識は遠のいていた。
わずらわしい、成田の検査が無ければ空港まで目を覚ます事などなかっただろう。
早めについて何も出来ずに並んでいる事だけが出来た事ですが、それも眠気が無ければ。たっているだけで夢の世界に引き込まれそうになったころにようやく自分の番が来て 荷物を預けてようやく目が覚めた。
ぶらぶらと成田の空港内を出歩いていたが、最初の頃は夢のように思えた成田空港も既に他の空港に比べれば設備もデザインも古い空港、余計に思い知ったような気がして自分の年齢を考えさせられた。
通関をして飛行機にも乗らずに日本国内を離れて、ようやく飛行機に乗る権利を得て飛び立った。
搭乗して、僅かな時間も平穏ではなく あっという間に食事の時間になる。一つだけ悔やまれたのが 眠気覚ましに食べた焼きそばと、同じく眠気覚ましに飲んだ 黄色い泡の出る清涼飲料水が もう数十分待てば一円のお金も必要が無かった事。
僅かそれだけも我慢できなかったのは、あまりにもハードな仕事のせいであろう。ただ、惜しむらくは必要経費としては認められない事であろう。
食べられない料理の残りの分だけ、後悔を積み立てて積み立てた分の高さだけ、大人のぶどうジュースを注いで高さが同じになったころには飛行機はなだらかな傾斜を描いて降下を始めていた。
飛び上がる飛行機に乗るときは、酔いはじめの高揚感。降りるときは そのまま酔っ払いへの突入感。多少の後悔を別に積み立てて また後悔の積み木の高さが高くなったところで到着した。
空港は不必要なほど冷房が効いているのは、この時期のアジア諸国では当たり前の姿。
ようやくただの荷物だった上着が役に立った。
台北市内までは車で約40分。順調に行けば日の変わる前にはホテルに到着するはず。だったのですが、いきなり高速道路が工事中。
結局ホテルに着いたのは日が変わってから。一時間の時差を加算すると1時過ぎなのですが何故か、現地時計で体が動くので 寝るぎりぎり時間に到着しました。
のどが渇いたので ビールをコンビニで買ってその日は終了しました。
二日目、朝から展示会です。
ホテル備え付けの朝ごはんを食べに食堂に。正直、結構ですの世界。アドバイスがあるとすればあまり無理をせずに自国の料理を出されたらいかがですか?と言うような料理でした。
展示会場は、一物ごとくTWTCを含むNo.1〜No.4までのオフィシャルブース。それ以外に、近隣のホテル等に点在するプライベートブース全てを含んでComputexです。実は完全に体力勝負です。
仕事で行っていますので、興味を持った部分はおおよそここを見ている人には興味の無いところなのではしょってしまって、大体の傾向から行きましょう。
まず最初に、BTですね。
恐らくの世界を出ないのですが、Wireless USBの登場に備えてか乱発されているとしか思えていないほど数が増えています。
私が愚考するに、一つはやはりセキュリティの問題でしょう。
1対1認証のBTは比較的安全なのでしょう。また10m未満の小電力での通信のデバイスが殆どで 故に安全性が高いのではと思われます。
もう一つは、対抗する製品の問題。先ほどのワイヤレスUSBの問題もあるのでしょうが、それ以上に私が考える部分で恐ろしいと思われるのはWifi陣営のチップの小型化。
当たり前のように 標準装備のPCが販売されているので 例えばワイヤレスマウスなどではすでにWifiのものも生まれてきています。
セキュリティの面にかんしての心配もあるでしょうが WEP等のセキュリティをチップに標準で搭載していますし、認証もボタン一つで行う技術も出ており使い勝手の面でもお手軽になりつつあります。
特にプレゼン用のマウスなどはWifiチップを標準のものが多く出ています。
現状、恐らくライセンス料かなにかを下げての対応をしてでも存続をかけたのではないかと思うのですが、これは想像です。
二つ目は、やはり携帯電話ですね。
PCの周辺パーツ中心だったこの展示会も、そういったものが増えています。
日本でも見る光景ですが、「携帯電話にNAVI機能を持たせたものが登場し」と言う事が台湾では大きなニュースで、と言うよりも昨年ぐらいからようやく一般的に登場した機能で携帯電話の携帯電話で無い使い方では日本が世界でも先行しており、現在のものはBT等でGPSユニットを別に取り付けるものとなっています。
一体型はそれころMioのような完全なPDAとなってしまいます。
三つ目はIp電話です。
これも、PCを経由するもの。
その最たるものが「SKYPE」で、その為の装置のようなものが多く出品されています。
その背景には、電話の根本的な利用方法の問題で、例えば、一般的な会社の場合9時から5時まで電話がかかり 5時を過ぎるとテープが流れます。
実際には、電話回線とテープの再生装置が必要です。
しかし、Skypeなどの場合は、時間が過ぎるとOfflineになりますので ほっといても会社がしまっている事が判ります。もちろん、テープなど流さずになりっぱなしにしてもよいのですが、それだと下手をするとお客の怒りを買ってしまいます。
また、待ち受けだけであれば費用が発生しない事、通話料金が安い事などが上げられます。
家庭では、PCが動いていないと使えない!!という声も有りますが よく考えてください 企業で一人一台のPCが当たり前ですから電気の入っていない時間など無いのです。
勿論、この待ち受けが省電力機能の外にあり ある一定の省電力がかけられると受信ができなくなると言うのはご愛嬌でしょう。
企業内の個人の場合も、居留守で無い限り 現在電話を取れる状態にあるかどうか(SKYPEがOnlineになっているかどうか)も電話もかけずに確認できます。
もちろん、だからといって今のPCのようにスピーカーから相手の声が出ると電話として欠陥ですので USBなどで接続できる、それ専用のサウンドチップの搭載された小型のSKYPE装置が多く展示されていました。
もちろん、そこから無線で使う、電話機も。
この場合の電話機はBTでは、携帯電話用のヘッドセットと同じものも使えますし それ以外に電話機の形をしたものでもOKです。
物によっては、一般の電話回線も接続でき、受信は一般回線で発信はSKYPE OUTと言うものも有りました。
このあたりはいずれ日本にも入ってくるのでしょう。
でも、ヘッドセットで大丈夫なものであれば 内部回路のサイズは非常に小さく携帯電話や電話の受話器の常識を超えた形のPOPな受話器が幾分登場を始めており これはこれで面白くなる予感がします。
細かいところは、写真とあわせてまた後日に・・・・