あちらこちらでマイクロソフトの「Origami Project」が話題になっています。

6インチ程度の液晶画面を持ったキーボードの付いていない端末らしいと言うことらしいのですが・・・
ポケットには入らず、小さなポーチに収めるできる事の出来るデバイスだそうです。
ミュージックプレーヤーや動画プレーヤーと言う位置付けではなく、もっと統合的なものであるという事です。
じゃあ、その住む位置はどこにあるのでしょうか?
 
過去から今まで、何度も出していますが 最終的には個人が持つパーソナルビューワーが大切な時代が来るでしょうというのは私の理想とするモバイルの最終形。
本体に処理を依存するのではなく、アプリケーションサーバーがあり通信速度が高速化 常時接続の環境さえ作られれば ビューワーには処理の必要が無くなりビューワーはサイズや液晶の問題はあれど、その機種に依存する部分は最小限に抑えられるというもの。
その先鞭として、VPN環境の構築や ターミナルサービス(リモートデスクトップ)にかんしては注意深く見ています。
VPNに関しては、将来的にはIPv6が解決してくれるかもしれません。
ターミナルサービスに関しては・・・・・
 
ワードやExcelは基本的に独自のファイル形式で、その点が現在あちこちで問題になっています。
文章の保存と言う観点から見たときに、将来的20年〜30年の単位で見たときに「ファイルは残っていてもアプリケーションが対応していなくて見ることが出来ない」と言う事態にならないかと言う懸念が出ています。
もちろん、ある意味僻みも含まれているでしょう。
これから将来にわたって、ワードが覇権を握り続ける限り互換性問題がでてもマイクロソフトの責任として対処せざる得ないことは間違いないのですから。ただ、現在でも古い文章を開いたときに微妙なレイアウトの崩れなどは発生します。
Adobeが推奨するpdfと言われる拡張子の付いた「アクロバット形式」がその解決策になるのではと 多くの互換ソフト、当のマイクロソフトのアプリケーションも対応を行っています。
オープンoffice org.などでも保存形式の標準をここに持ってきています。
 
歴史的には、そういった層に対応するべく マイクロソフトではワード、エクセル、パワーポイント、visio等のビューワーを無償で提供しており、修正や改ざんは難しいのですが見たり印刷したりすることが出来ます。
故に、マイクロソフトのオフィススイートを持っていないと作られた文章を見ることが出来ないというような事態は現在のところ発生してはいません。
しかし埋め込まれたオブジェクトや、マクロを初めとするプログラムを実行するような操作は出来なくなっています。それ故に、多くのユーザーはメールに添付されたファイルを開く為だけにオフィスソフトを持っているにも拘らず、インストールして利用するのですが・・
じゃあ、埋め込まれたファイルまでちゃんと再生するとすれば・・・・
ここからがおかしな部分で、紙の上に表現できる物の再現だけでよいのでしょうか?
クロバットもデジタルペーパーという通り名で呼ばれるように、紙をベースにスタートした物でしょう(ここは大いなる想像)。
ところが、コンピューターで見るという前提であれば その紙の上には動画が貼り付けられていても音楽がなっていてもいい。
見てるうちに字が消えていったり、期限が来たら消失する文章だったり、暗号化された情報が盛り込まれていたりと 通常の紙の上には表現ざれない部分があります。
では、将来的にそういった要件が増えてきたらどうしましょう?
今のような、ワードとexcelは別のアプリケーションなのかそれともワードが二つに分かれて機能別に違うアプリケーションになる可能性も・・・
では、今のアクロバットでも十分ではないかもしれません。
いくら拡張しても、互換性を保つ以上現在のベースを大きく逸脱できないのではないか?
セットトップBOXや携帯電話のブラウザーには実装されていない機能が多く有ります。
それ以外にも、いま昔はやっていた携帯電話に繋ぐメール専用端末なんかを動かすとわかるのですが、見れないページが驚くほど増えています。
WEBの表記ですら進歩するのです。
 
「origami」はそういった部分を見越した端末なのではないかと思います。
次世代オフィス、WindowsVistaの登場と時期を同じくしてその姿を見せてきたのが、あまりにもいいタイミングではないかと。
例えば、メディアプレーヤー11を搭載し、標準のビューワーとしてXMLビューワーを搭載する。
内臓のフラッシュメモリーには、ブラウザーとしてのXMLビューワーが搭載され基本的にはプラグインで他の機能に対応するという風に。
恐らく、プラグインの中にはアクロバットのビューワー等が含まれるでしょうし、今までのoffice達のビューワーも入っているでしょう。
新しいofficeXMLの基準とする書式でデータを表記するのですから、僅かなプラグインで対応できます。
Windows Vistaも、そういった構造になりつつあるようです。
Vistaのバリエーションの中には エンターテーメント性を重視したパッケージがホーム用として用意され、通常の途上国及び追加ソフトを必要としない層向けの安価なバージョンを除けば標準としてバンドルされてゆくと、ビューワーとしての用途は大きく広がります。
 
「origami」を日本人の私は「折り紙」と読んでしまいます。
折り紙は日本の文化で、基本的に日本だけの物です。
折り紙の基本は、紙を切らずに折りたたむだけで どんな姿にでも変化させる事が出来ることに有ります。
他の国のペーパーアートと大きく違う点はその一点だと聞きます。(切る物もあるのでそれが正しいとはいえないかもしれませんが・・・)
本体の紙そのものは変わらずに、あらゆる物に姿を変える「折り紙」がプロジェクトネームであると言うことは、そういうデバイスであればいいなと言う想像なんですが・・・
 
もう一つ大きな注目点は製造メーカーで、WindowsMCEの時のマルチメディアプレーヤーのようなデバイスメーカーが登場するのか、DELLやHPのようなメーカーが登場するのか?
クリエイティブも、現在鳴りを潜めていますし DELLもAXIMシリーズの時期モデルの開発を止めている様な話も出ています。こんなに各メーカーがスマートフォンに参入しようと新しいモデルのラッシュを行っているのに 静かに見えるHP。
見ると、どこも怪しいのですが、どこだと思いますか?