地球征服

言葉で言うところの「地球征服」は簡単なのですが どこまで行けば征服なのでしょうか?
なんとなく、「ケロロ軍曹」を見ていて思ったのですが・・・
よく出てくる、あくの宇宙人は「地球征服」という言葉を使います。
「ゆうき まさみ」さんなんかは地球にセーラー服を着せて「地球制服」なんてやっていたこともありますが、どうやらそういうものではないらしいのです。
例えば、圧倒的な科学力で攻めてくる宇宙人に対して 殆ど抵抗出来ないほどの力しかなくて、それを古代の文明力や違う星からの技術援助、この事態を予測していた天才科学者、etcの力を得て対抗する僅か一体のロボットが対抗して行くのが昔からある黄金のパターン。
では、現実面で考えてみると幾つかの問題があります。
例えば、征服目的は何でしょう?
その星を占領してしまう事ですなんていうのは変な話で、占領の定義すらうまく表現できていません。「武力的制圧」が言葉通りなのですが、その後がないのです。
はるかにレベルの違う科学力を持った異星人が、人間と言う労働力を必要とするのでしょうか?100m近いロボットを使い、恐らく多くの制御をコンピューターで行い レバー二本で操作できるぐらいですから 基本動作はロボットが勝手に考えてやってくれているのです。わざわざ作業効率の悪い地球人を使う必要はありません。
じゃあ、地球人皆殺しを行い 星そのものが欲しかったり 星の中にある資源が欲しかった場合。
太陽系は遠心力で組成が分離されている物の、元は同じ材料から発生したと言われています。
地球人を時間をかけて征服するぐらいなら、金星や火星であれば非常に組成は近いのでそちらに行くほうがずいぶん楽になると思います。
なんといっても、地球にはおいそれと月や火星に行き来する科学力がない設定が殆どなのですから・・・・
じゃあ、趣味だったりコレクション目的の征服かもしれません。
それもおかしな話で。そうであれば最後の一兵まで戦う必要はないのです。
だめなら帰ればいいだけなのですから。
母星が無くなって・・・いやいや、何年も航行する技術があれば火星でも金星でも住めますって!
地球上でも色々な紛争がありますが、少なくともちゃんと営利と言う目的があります。
あそこの土地には資源があったり、海洋資源のエリアを拡大する為に不必要な島の所有権を争ってみたりもあれば、宗教的聖地の奪い合いもあります。
数千年単位の昔のその土地の居住者と、数十年前のその土地の居住者の争いと言うのもあります。
少なからず現状の地球では、征服される目的もあまりはっきりしないような気がします。
 
同様に、独占的商品と言うのも存在が非常に難しくなります。
OSの世界であったり、CPUの世界もそうで 実際に100対0になってしまうのも困った話で、独占的に儲けを教授できるのも多くの場合一時的なもので数十年の間にだらけきった体制は新しい技術の上に成り立つ新しい勢力に一気に押しつぶされてしまうことは珍しくありません。
情報の伝達速度の向上は、時代の進歩を早めているそうですから数十年が必要ないかもしれません。
また、商品上の問題が発生しても 何の言い訳も出来ず損益を一手に引き受けることになる可能性も 複数に分けられていない以上発生します。
それこそ、コンピューターからでた電磁波で人体に与える影響があると証明されようものならその何割かの責任をおっかぶされる可能性もあります。
独占的商品であれば、その存在価値こそが訴訟の対象になってしまいます。
あとは社会的責任も大きくのしかかり、NTTはどんな離島までも同じ料金で電話を引かなければいけないのに対して、それ以外の電話会社は採算性の高いところにだけ電話線を引けばよいといった風に責任の重さが違ってきます。
故に独占といえども、70%程度を最大として それ以上はかかるリスクも二次曲線的に跳ね上がると主張する人もいるぐらい。
現状、Windowsは唯一、無二のOSというレベルのシェアに近づいています。
VistaというOSの遅れが経済の変動を左右し、その遅れが開発会社に与えた影響から訴訟が起きてもおかしくないレベルになっています。
セキュリティに対する考え方が甘いと言われていますが、所詮人の作ったもので 破るほうも今までに想定できない方法で進入してくるわけですからいたちごっこなのです。
バッファオーバーランという方法を使ってプログラムをメモリーに書き込む方法などは、ソフトの問題なのかハードの問題なのか微妙すぎてなんともいえません。
実際、現在のCPUにはハード的に制限をかけています。
 
MACがOSとしてWindowの動作も認めました。
これには二つの考え方が有って、OSとしてのMAC OSよりもハードとしての販売量を増やす為の対応として、この場合MAC OSの入っていないMACが近い将来発売されるでしょう。
MAC OSで無くてもよいという判断です。
もう一つは、MAC OSをメインと考えて、Windowsも動作することにより WindowsからMAC OSへのユーザーの移行を狙うパターン。
前者の場合、サーバーOSとしてのMAC OSとクライアントOSとしてのWindowsとなる絵を書くのでしょうし、後者の場合はMAC OSとWindowsの比較広告がいつものようなジョブス節でがなられることでしょう。
しかし、マイクロソフトの好意的な見解から本当に後者なのだろうかと疑問になります。
若しくは、後者を目指していても横綱相撲を見せることができるという自信からおきるものでしょう。
他にも、OSがありますし MAC OSがそのほかのOSの中で飛び切り高いシェアを誇っているわけではないとは思います。
しかし、マイクロソフトの思惑通りだとこの一角が崩れることは 言葉通り「世界征服の覇業」に一歩近づくことになるかもしれません。
 
「世界征服」は甘美な言葉ですが、征服すれども統治せずと言うわけにも行かず、嬉しさ半分となるどころか 背中に思い十字架を背負い歩くことになるのかもしれません。