まねきTVというサービス

やはり東京以外の局はローカル局といわれるようにテレビの番組の多くは東京中心に配信されます。
キー局という仕組みはありますが、朝のニュース番組を見ていれば判るとおり 例えば「目覚ましテレビ」でも、天気予報のコーナーの女の子がいくら可愛くても 東京に住んでいないと一部天気予報は 地方局のものが充てられて その地区の天気予報がかぶせられます。
勿論、天気予報のコーナーは本来転記を知るものなのですが、実際問題それが目的でない方も少なくありません。
天気予報のコーナーが終わって、なんだか話が繋がらない話題等が出てきたりする訳で、それが悔しく思った人も少なくないはずです。
例えば、私の日記でも「はてな」という会社がサーバーを無償で貸し出してくれて、それを借りて私はこうやって駄文を垂れ流しているわけなのですが・・・・
もし、「はてな」のようにPCの一部を貸してくれて、テレビのアンテナ線のついたPCを設置してくれるプロバイダーが東京にあれば、PCとインターネットの回線だけ提供されればインターネットを通じて日本全国及び世界全土で日本のテレビを見ることが出来るようになります。
見えるか見えないか判らない衛星からの漏れ電波を受信して、大型のパラボラで日本の放送を受信してチェックしている国も こういう形で受信すれば簡単に見ることが出来るわけです。
尤も、定期的に大きなパケットが飛び続ければチェックの対象になる可能性がありますが・・・
ただ、このサービスを提供する会社が無いのは著作権の問題。
不特定多数の人が見ることの出来るメディアで再販に順ずる行為を行うことが出来ないからです。
PCでユーザー名とパスワードが入力されていないと見れないから不特定多数で無いと主張したところで、それが守られているかどうかの監視が出来ないという問題があるわけです。
上に、グレーな世界からダークの世界に片足を踏み出したようなサービスなので何処も手を出さないと思っていました。
 
「まねきTV」サービスはそういった問題を解決したサービスだったのです。
といったところで、この「まねきTV」が法的に特殊な手段を使ったわけではなく、その手法はいたって簡単 コロンブスの卵的な発送だったのです。
セキュリティの問題を監視する方法として、Sonyのロケーションフリーテレビというメディアを利用したことです。
ご存知の通り、ロケーションフリーTVはソニーの商標で ネットワーク上に置かれたチューナーを専用ソフト若しくはエアボードと言われる機器、又はPSP等から見ることの出来るようにしたサービスです。
専用のプロトコルと認証方式を使っているので、他のPCからは原則的に見ることが出来ません。
つまり、不特定多数対象でないことをSonyのロケーションフリーの技術を使うことで証明したのです。
もちろん、非常に念の入った手法で ロケーションフリー用のチューナーもユーザー個人に購入させ回線とメンテナンスを提供するだけと非常に割り切ったサービスを提供しています。
月あたり約5000円の料金が高いか安いかはその個人の問題ですがその料金は固定IP付(得考えたら無くても動くか)のホスティングサービスだとすれば高い金額ではないでしょう。
 
現在、裁判でも勝訴したようですが 著作権上の問題は一応クリアーされたようです。
ただ、何がえらいかと言うと このサービス一般のホスティングのように外部からのアタックやパケットのフィルタリングに大きく手をとられることはありません。
一般のサーバーのホスティングの場合、通過するポートと止めるポートを結構事細かに設定する必要があります。これはセキュリティの為に必要な処置です。
また、接続されているPCの防御のため防御するべきソフトをいれ、OSと共にバージョンアップが毎週に近い頻度で起こります。
そして、機器のメンテナンスもHDDのような駆動部品もありますし、故障の危険性も高い機器です。
しかし、Sonyのロケーションフリーの機器の場合。
個人で購入してもらっていますから、故障に関してはSONYの領分です。勿論、電源が切れた等の障害はともかくそれ以外は責任を持つ必要がありません。
セキュリティに関しては専用機器ですからインターネット上にほりだしてあっても攻撃される心配の低い機器ですし、その責任もSONY側にあります。
たとえHACKされたとしても、お客さんの機器ですから回線を提供している側にはありません。
Updateも新しいソフトの追加も、お客様の領分ですから プロバイダーが手を出すことはありません。
良く考えられたビジネスモデルです。
 
宣伝は必要ですが、今回のような裁判での勝訴は正直「まねきTV」にとってはあまり嬉しい内容ではないでしょう。
マスコミが注目して記事にする段階で 装用のサービスを提供する他者が出てきてもおかしくないからです。
ただ、インターネットの発展でこういった現在までの事例だけでは判断できない案件が増えてきたことは面白いこととしてみていられます。
なるしすさんを含めそれに携わる方々は、こんなように日々新しい問題が発生して判断に困ってしまうとか無いんでしょうかね?裁判官も正しさを理解できる内容かどうかがポイントになりそうです。
まねきTV(http://manekitv.com/