セキュリティの制限

先日、写真一つ入れずに 、長文で何でも文章で済ませようとするあまり帰って分かりにくくなっているような私の日記をかなりの努力で読まれたようで、ご質問をいただきました。
これはNOKIA携帯、それも3rdモデルをお使いの方なら誰でも通る道というのでしょうか NOKIAの推奨アプリ以外のアプリケーションをいれるときに引っかかるセキュリティの警告。
もちろん、あまりにも当たり前になっているので手に入れたらまず という人も少なくはありません。
その警告の出るアプリにおいても、NOKIAからの承認が出なければ入れることができないようになっています。
ちなみに、Softbankから発売されている804NKや705NK等はこのチェックすらも外すことができないので、なお厳しいアプリケーションの実行に制限があります。
ゆえに、STD機と呼ばれるNOKIAから発売される制限なしの機器を手に入れられたり、日本語化されていない端末を海外から輸入して 日本語化したりして使うことになるのですが、明らかにマニアの世界でしょう。
どちらを選ぶのもユーザーの選択と、今回E61同型機がX01NKとしてSoftbankから登場するそうで 入手できるかどうかの問題は別とすると 価格と縛りを秤にかけて(もっともそれが釣り合うとは限らないのですが)ユーザーが選択できるようになるのは良いことです。
ただ、できればその違いを我々のような一ユーザーのBlog等に頼らなくても 理解できるような宣伝を望みたいわけですが、実際には知らないことが罪だと言わんばかりの対応であることは否めません。
とにかく、その縛りゆえにNOKIA端末の多くは一部のユーザーの賛同を日本では得られないわけです。
 
では、何故NOKIA端末のセキュリティが厳しいのか?
WM機にしてもSYMBIAN機にしても、最大のメリットはアプリケーションがインストール可能なことです。
もちろん、現在の日本の携帯電話の全てといって良い端末でアプリケーションのインストールが可能です。
ただし、インストールされるアプリケーションは その携帯電話回線提供ベンダーが認めたものだけであって 携帯電話用フルブラウザの走りである「JigBrowser」等は現在もAUでの認証を受けられず 開発談では完成しているにもかかわらず入れられないものがあると言うことです。
携帯電話の回線業者にしてみれば過度にパケットを消費されると(予想されないほどの量になると)回線への負担が大きすぎるので禁止しているのでしょうがそういった意味で難しい問題でしょう。
これは、回線業者主導型です。
対極にあるのは、フリーインストールな(正確には違いますが)WM5を搭載するスマートフォンなどではユーザーが作ったアプリケーションでも、ちゃんと規律に沿った開発環境で作られたものであれば実行可能です。
Symbianな、特にNOKIAな携帯電話用のアプリケーションは携帯電話製造会社であるNOKIAが認めたものがインストール可能となります。
現在のようなアプリケーションによって利用できるパケットプランが違う状況では(パケットの定額プランを利用できるかどうか)の面に立つと、携帯開戦会社主導の場合はOKでそれ以外はだめという結果になります。
一部例外で、携帯電話会社がWM5機の接続先を指定する形で改造を施したものなどは両者のバランスの中に立つ例です。
 
NOKIA端末を導入するであろう日本の回線提供業者はジレンマを抱えることになります(もちろんWM5機でも)。
アプリケーションの認証の主導権がNOKIAにあるアプリケーションをどう扱うか?
そして、NOKIAの認証が本当に信用できるのかの2点です。
前者はある意味野放しで、その代り現在の定額のパケット通信を利用させないという点。
後者はこれこそが問題で、WindowsPCにおけるスパイウエアーやウイルスのようにどこかに個人情報を流すアプリケーションだったり、銀行や買い物を自動的にするようなアプリケーションなどの場合 電話番号による認証もある携帯電話からのアクセスは比較的信用度が高くそういうアプリケーションが実行された場合にはいろいろな問題が発生するわけです。
WM5機では自己責任の意識が強く、アンチウイルスなアプリケーションがリリースされていますしそれを使うかどうかは個人の自由という立場をとっています。
もちろん、小さな字ですがちゃんとカタログにも書いてあるのです。
 
Symbian S60 3rdはセキュリティに関する意識が強く、最低限NOKIAの承認を受けていることがアプリケーションのインストールの条件となります。
現在、開発されている「M−FEP」等でも、その承認をとるのに苦心されていることからも簡単ではないのでしょう(もちろん、言葉の壁も含めて)
その承認においても現在開発者用の(実験者?)承認を私もとっていますが その範囲もアプリケーションの種類によって承認事項は違うようです(ちなみに全部という適当な取り方をしているみたいです 今)。
この承認が比較的簡単なのは、携帯電話の固有の番号がキーになっているために同じ承認でほかの携帯電話にアプリケーションをインストールする事ができない為で、あなただけという自己責任を強く要求されてOKを出しているというわけです。
そして、その承認にもグレードがあり 一般アプリケーションにアクセスできるとか、実装標準アプリケーションまでアクセスできるなど、アプリケーションの種類で変わってきます。
特に、「M−FEP」のような日本語FEP等はキーボードからの入力をトラップして置き換えてアプリケーションに貼り付けるわけですから、たとえばLOGをとるような仕組みを作るだけで WEBのアプリケーションのLogin IDやPASSWORDをLOGとして残すことのできる(M−FEPに関して私はそんなことはしていないと信じていますし、ソースも公開されてそんなことは無いことは自信を持っています)ものに関してNOKIAが難しい反応をすることも分からなくないと思っています。
まあ、この苦しい難関を乗り越えても推奨アプリになる為にはもっと遠い道のりを越えてきたアプリケーションが(アプリケーションの種類が簡易なもの等は簡単にOKになっているように思われるのですが・・・)インストールできるというわけです。
 
どれが良いというのは私にもよくわかりません。
携帯電話回線業者の認証では、本当に欲しいアプリケーション(WEBのパケットだだ漏れ系が多いので本々駄目だとは思いますが)は出てこず、かといってWM5も将来的にWindowsPCのようにアンチウイルスソフト無しに使う事など考えられない状況にまで進むのも遠慮したい気がします。
だからといって、せっかく意欲をもってアプリケーションを開発してくださる個人の方々に、まず英語の壁に苦労してもらって、その上に認証交渉に苦労していただくのも心苦しい限りです。
 
現在、自由とまで言わないのですがJAVAのようにその中だけで完結するようなアプリケーションを実行するための言語のようなものが機器に搭載されています。
常駐したりするようなアプリケーションは出来ませんが、Opera miniのようなブラウザーだったり、KkjconvのようなIMEだったりが動いていますので 多くの場合不自由はしなくはなっているのですが・・・・
やはりネットワークのアクセスに関するものや、容量の大きなもの等や、複数の(それもたくさん)起動を必要とするものなどには対応しきれていないのが実情です。
 
泥棒がいなければ鍵も門も扉すら事によっては必要ありません。
しかし、現実にいるのです。
なんとなく、こういった問題に関しては一部の悪いことをする人たちのために余分なコストを払わさされているような気がして気分の悪いことしかりです。

追記:VISTAでは、厭になるぐらいフリーソフトの実行に聞き返されるのですがこれもそういうことなんでしょうね・・・・