VISTAなPC

ハードの進歩はソフトの進歩を上回るのは当たり前の話で、ハードができないとソフトの検証ができないわけですから当たり前のこと。
実際、CPUはずいぶん前から64bitCPUになっていますが OSは未だほとんど全部が32bitのものを使っています。
確かに64bitOSはありますが、DBサーバーなどのアプリケーションしか出ていない現状では 一般家庭には縁のない話。
最も早く採用しているのはゲーム機の世界ぐらいでしょう。
しかし、そのハードの進歩より速いのが頭の中の世界で WindowsVistaの登場は ビデオカードのハードウエアの進歩を予測したAeroという仕組みを伴って出てきましたが その機能を叶えるハードウエアの少ないことが そして、高いことが問題となります。
多くのPCはCPUのチップセットに描画を依存し、そのチップセットがAeroを実現できなければ多くの人は恩恵にあずかれないわけです。
もちろん、小型化を命題とするノートPCの世界では デスクトップPC以上にチップセットの依存率が高いことは想像に難くないことと思います。
 
ハードウエアーで実行される オーバーレイの仕組みが事実上廃止されました。
多くのキャプチャーカードなどが路頭に迷うわけなのですが、これはその対応の問題だけではなく CPUの負荷の上昇をも意味します。
今まではCPUの負荷が少なく使えていたキャプチャーカードが、一気に負荷を増やしたりする可能性も高く、ノートPCなどではDVDの再生時に今まで3時間見れていたものが2時間になる可能性もあるわけです。
このあたりはハードの対応が待たれるところです。
 
ではハードが対応するまで待つのが賢いかというとどうもそうではないようで、多くのソフトメーカーがVistaへのアップグレードを表明しています。
なぜなら、同じOSで使い続ける限り大きな変更点がないソフトは買い替えのタイミングを失ってしまうからです。
現在のOfficeも2000、XP、2003と多くの企業で並行して使われています。
現状どうなるかは判りませんが、サポート外のソフトがVistaで動かなくなる可能性があります。
買い替えのタイミングとしては望まれるもので、多くのソフトメーカーさんは対応をうたい買い替えを売上の原動力にいようと考えることは想像に難しくありません。
逆にこの時点でXPに固執していると、時代遅れになってしまうかの性があります。
 
たとえば、画像ファイルが複数存在する場合に Vistaのように画像ファイルが本のページをめくるように切り替える表示になったとすると、それだけでも買い換えるきっかけになりえるからです。
また、その機能がVistaのAPIを使っているのであれば 当然XPではその機能は動きませんという風な注釈がつくわけです。
そうなれば、OSからの乖離がはじまり OS自身の切り替えが進むわけです。
WindowsMeからXPはともかく、Windows2000からXPというのはおおよその部分でアプリケーションが共用できたわけですからWindows2000から移行しない企業ユーザーが残るはずです。
今回は、XPで動かないソフトを考えているようですから もしかしたら16bitOSで32bitアプリケーションを動かすための Win32Sが追加になったように、何らかの形で追加される可能性が無きにしも非ずですが・・・
特に、追加されたデバイスにその傾向が強く 音楽の再生などで使われるデバイスの中には WindowsMdeia11が要求されたりするかもしれません。ハイビジョンの画像などの利用においてとかで・・・
もちろん、デジタル放送の録画に証明書をつけたりしてワンスコピーのみの利用を制限されると、それを利用するアプリケーションに制限があるのも自明の理です。
WinowsMobileもその余波を受ける可能性も大です。
故に、個人的には、Vistaへの移行は自然に、そして整然と行われると考えています。
 
ハードウエアの問題ではやっぱりチップセットがVistaネイテイブを叶えるのが(Aeroも含めてです)最低限の条件となるのでしょうが、これはどうなんでしょう?
現状のペースでは、すぐには叶えられないようなきがします。
その間のVistaの方向性が見えるのでしょうか?
Vistaリリースのタイミングもソフトの問題だけでなく、そういったハードの対応の問題もあるのではないのでしょうか?
アイ・オー・データ等は今回のVista対応を発売前に纏めてきていますから、ベータも含め多くの情報が公開されたと思われます。
 
今回は本当の意味でのフルモデルチェンジとなるのでしょうが、問題はその機能がユーザーに必要とされているかどうかでしょう。
記述どおり変更は少なからず必要な要件として今回は行われるでしょう。
先日の番組にもありましたが、Linuxを採用する自治体もあり、こういった変更に対するコストの計上を問題にしている節もあります。
もし、OSのリリースと企業の切り替えのタイミングが(償却の)同じであればPCを買い替えるにあたって問題は出にくいことでしょう。現に、5年以上たったロースペックのマシンで動くことを特徴にあげていましたが 5年以上経てば部品の劣化も起こり故障の可能性も高まるからこそ 償却年度が設定されているということも忘れてはいけません。
故障が頻発すれば、作業効率の低下によるコストアップも考慮に入れなければいけないからです。
また、Linuxデストリビューターのなかにマイクロソフトのサポートすらできないところがほとんどですから、サポートの多くが現場担当者に一任されるという問題も抱えてはいます。
しかし、今回のVISTAのような ついていかざる得ないよぅな変更が度々あるようになれば そういったことも変わってくるかもしれません。
 
ネットワークが整備され、無駄と思えるようなセキュリティに多くのリソースを割かなければいけない状況において、そのあたりの理解もOSの販売元は啓蒙してゆく必要もあるのでしょうね。
XpよりVistaの良い点はそのあたりに大きくあるのですから・・・