二年契約と高級機種戦略

Softbankから魅力的な機種が多数リリースされました。
他の方々と変わらず、シャープのキーボード付きも触ってみたいし、NokiaのXシリーズはもちろん。
HTCからの新機種もテンキーがつけば電話としての用途に期待が持てます。
多少気になるのはそこまで行って尚、バッテリーは今までどおりなんだ・・・という点。
それ以外にも薄い端末や、二方向に開く端末。
スライド前部入り、ブランド品携帯電話など 話題には事欠かない構成です。
さすがと言うしかないのですが・・・
 
購入時は相変わらず0円(ブランド携帯は違うという噂も)で、月額の支払いの中で二〇〇〇円程度の支払いを追加するのが最も高い機種となるでしょう。
それに伴って、Softbankの負担額も増えて・・・・となるのですが
実際にSoftbankの負担額が増えているかというとそうでも無くて、実は見かけ上高く見せている商品も中には
以前はあった980円機種が姿を隠し、現在の最安値が1280円機種になり お客にとってはSoftbankの負担額が増えて結果的に0円になり同じ・・・というのは少し違う。
何が違うのかというと、途中解約の時です。
 
途中解約時にはSoftbankが負担してくれるコストまでをも含めて支払う必要が出てきます。
つまり、数か月で解約すれば機種によって10万円近い金額が請求されます。
もちろん、納得の上購入して2年以上使うからそれで良いのですが
もし、解約金が三万円の場合と六万円の場合解約しようと思う気持ちに変化ないでしょうか?
たぶん、十万円コースになると解約しても月々支払う金額と比べてどうであったとしても いきなり一括で支払うのはつらいところでしょう。
その時に恐らく手が止まります。
 
たとえば月々の負担金が980円であれば、すべての付加契約を解除し 家の中で眠らせておけばよいのですが 1280円ならホワイトプランだけで眠らせても1280円までつかっても支払額は同じということになり ホワイトプラン+安心パックのような回線維持方法となります。
二千円を超える支払額の場合はすでに使わなければ損のような状態になり、結果的に通話に使って溢れたり 溢れなかっても固定上限をとられたりの状況に入ります。
そして、厭になって解約をしようとすると10万円に近い解約負担金が来る訳です。
 
確かに高額な携帯電話機はキャリアの利益の首を絞めるというのはDOCOMOが経験し、現在のFomaに7シリーズを誕生させたわけですが、この場合Sftbankの戦略は真逆になり、高額な携帯電話のラインナップをそろえてゆくわけです。
現実問題、7シリーズに該当する物が今回の発表では無かった訳です。
確かに支払額も増えますが、その高額な契約故に解約への気持ちがが一気に下がるわけです。
今の支払いを先送りにするという販売方法をとって支持を得たのがSoftbankなら、ユーザーが解約に今の支払いを大きくするという選択をおおよそ取らないだろうことは想定しているでしょう。
そして、その一回の支払いが大きければ大きいほど 解約するという気をそぐことができるということも。
そして、今回のように高級感あふれる高性能機種をマシンガンのように連射すれば 契約期間の終了時に 機種的魅力から継続的な契約をSoftbankでという図式も想像できることでしょう。
ましてや、明らかにパケット定額を意識したラインナップと、1000円でも余分に取ろうと段階を経た定額の階段状の価格体系からもすでにパケット定額がなければすでに楽しめない機種をラインナップすることに成功したわけです。
 
私のような(のようなに含んだ皆さんすいません)こういったデバイスが大好きな層にとっては、月々の支払いの割合が総所得に当たる割合が高いことを喜んでいるので良い訳なのですが(いや、喜んでない!! 甘んじて我慢しているだけですよ)、多くの人がそういうわけではない人たちなのです。
SmartPhoneのように利用することにスキルを求める機種の場合、宝の持ち腐れどころか使いにくいという不満を持つ人がいるでしょう。
そういった人たちにも、オーバースペックで魅力的に見える機種が配られてゆくわけです。
結果的にはどうなるかは あと一年もすれば2年縛りから抜け出た人の動向で見えてくるとは思うのですが 本当に心の底から喜ぶ(財布の中からでは無い)人ばかりでないとすると ずいぶんな戦略なのかもしれません。
でも、高機能な機種が揃うのは個人的にうれしいし、販売の構造として歪んでいるのは気持ち悪いし、悩ましい発表でした。
機種メーカーは、高機能機種をどんどん発注してくれる良い顧客なんでしょうね・・・