ジャンキー

先週末にちょっと仕事の部品を買いに 大阪日本橋に出ました。
いつものように関係の無いところもうろうろしていると・・・
 
店舗改装なのか「パソコン工房」のいつもは入り口でないところで「ジャンク市」をやっている。
目玉は「マザーボード 1000円」あたりなのですが、Core2DuoのPCがうまく行けば2万円台で買えるので 割が合わないと考えるのは年を取った証拠でしょう。
あとは、使い刺しのキーボードや、GigabyteUMPC等が・・・・
私がいつも見るのは型番の書いていないダンボールからあさり始めます。
ポイントは、何が入っているか判らない宝箱的な楽しみと 売るほうも価値がわかっていない商品が入っている可能性も含めてである。
プリンタの部品など、そのプリンタを持っていないと使いようの無いものの中に Hubが一台。
中を開けると(蓋は開いていました)未だ剥がした後も無いテープの張られたHubがビニール袋の中に。
同梱品は電源コードのみ。
とりせつも金具も足もない状態。
4000円の価格は市場価格の半額と言うところでしょう。
 
大阪の子だからと言うと 他の大阪人が気を悪くするかもしれませんが 本来ジャンクと言うのは価値の無くなったものの中から価値のあるものを取り出して売ると言う商売なので 本当の店頭在庫処分とは異なるわけです。
販売するほうも自分の感覚で、この商品ならこのぐらいの価格が妥当だろうと言う価格をつけるわけで 買うほうも当然その価格が自分の思う価格より安いということが購入に繋がるわけです。
その過程の中で 例えば相手が迷っていると思えば 値切ってみるし自信を持っていれば気持ちよく言い値で買ってゆくという 骨董にも似た不文律があるわけです。
ということで、相手に商品の事を聞いたら「何かもわからない」らしかったので 当然、礼儀として値切るわけである。
それもちゃんと相手に納得の行く内容で。
 
「ラック金具欠品ですよね?」
これは実は箱に書いてあるのでそう言う。
19インチラックに止めつける為の金具が欠品しているので机置きにしか使えないと言う意味です。
「そうですね ありません」
当然店員の受け応えはそうです。
ただ、どうも金具がなんだか判らないようで書いてある文章を棒読みです。
「ラックにつけるから、金具が3500円だから 綺麗で使えそうだけど 4000円だと合計7500円だから通常の中古価格だから旨みがないから 3000円にしてよ!」
いわゆる昔の業者買の言い方ですね。
五階百貨店などに住み着くほど言っていた頃には良く聞く話方です。
既にこの時点で相手はギブアップ。
当然でジャンクの売買は 価値と価格を自分の中で持っていなければ交渉そのものが成立しないわけです。
「ちょっと担当のものを呼んできます」
相手のこの台詞には実は落胆しました。
ジャンクの醍醐味は 一期一会で相手がこの商品の事を知らなければおとなしく どうせただ同然一山いくらで仕入れてきたわけですから 折れるかそれとも突っ張るかのせめぎあいなのです。
当然、この方はこれを専門にやってられる方ではないようで 通常の店頭の商品販売のつもりでわからないことがあれば店長に聞きにくく程度のレベルでやっていたわけです。
また、このパターンが良くないのは 聞きにいったところで店員がこうであれば聞かれたほうも実は良く判っていなくて 上から来た値段なのでこの値段で突っ張ると言う 同じ突っ張るでも気持ちよくやり取りが行われるわけではないからです。
このパターンの場合、実は4000円は安いと思っていても気が萎えてなかなか手が出なくなるわけです。
引きずられるようにしてやってきたのがどうもこの価格を決めた人のようで、私は同じ説明をして値切ってみる。
そうすると
「う〜ん、限界35でどう?」
思ってもいない回答にびっくり。
昔ながらのジャンク屋のやり取りが成立したことに。
「じゃあそれっ!」
恐らく3980円でもこのやり取りだったら気持ちよく買ったでしょう。
ところが3500円まで気持ちよくやってくれて、「どうだ〜!」ってな感じで言ってくれたわけで 凄く嬉しくなってしまいました。
16ポートのギガハブで、ルーター、PC含めて9台のギガネットワークの機器で8ポートのギガハブしか持っていない私は ルーターのハブ機能に頼っていて その負荷のせいでルーターが発熱することには頭を抱えていたので欲しい機器だったこともあるのです。
コンピューター本体ほどの大形の箱に入ったハブを喜んで持って帰ったわけです。
 
久しぶりにかなり気持ちよいジャンクの買い方が出来たなと・・・
最近、ジャンク屋において尚 「オークション価格が・・・・」なんて言われて気が萎えることが多く 秋葉原ですら正体不明のものを見ることが少なくなっています。
先日の小型のスケール以来の 良いお買物だったと。
買物そのものが楽しめました。
ささやかな娯楽でした。