ネットブックの価格

既に下げ止まり感のあるネットブックですが、新しい動きが出てくる可能性が。
 
商品の価格決定には、開発にかかったコストや原材料費 以外に大きいのは広告費となります。
多くの人に知られている「Intel Inside」からスタートした広告へのIntelマークの表示は 広告コストの一部をIntelが負担してくれると言う手法で大手メーカーすべてがintelプロセッサを推奨している(AMDなんてあることも知らないと思わせることができる)と思わせる効果がありました。
既にネットブツクの世界ではそのあたりの部分ではこれ以上のコスト削減は期待できません。
部品代に関して言うなら、量産効果で一気にコストを下げてきており そろそろ限界に来ていることでしょう。
今後、今まで以上の(下降線をたどっているので)量産効果が期待できないので 当然限界となるでしょう。
じゃあ、もうこれ以上は・・・・となるはずだったのですが。
 
新しいATOMプロセッサーの登場はユーザーに取っては省電力以外効果がないという評価なのですがほんとうにそうでしょうか?
小さな部分では動画表示が楽になったと言う点はあるでしょうが HD画質が苦しいことに変わり無いわけです。
なーんだ、と思うのは少し早いかもしれません。
もちろん、既存のユーザーを買換させるきっかけになるかどうかの問題は別とすればの話なのですが・・・・
昨日も書いていたのですが、チップセットの統合に関しては 実は設計側では大きな効果があります。
フットプリントが小さくなる(単純に基板サイズが小さくなる)という事など 昨日の薄型・小型の効果しか見いだせなければ話は別なのですが、二層削れる可能性があるということには大きなコスト的メリットが有るのです。
そして、基本的に現在のノースブリッジからの配線を各デバイスにCPUから直結するだけに作られたCPU設計は今までの基板からの変更程度で新しいCPUを搭載された新型を出荷できるようになったわけです。
もちろん、基板そのものは大きく変更しますが コンピューターの中にある配線図と言う点では変更が少なかったのです。
もちろん、フットプリントが小さくなっているので、基板上の部品の配置も楽になったわけです。
チップセットを含めたコストの削減、基板製造単価の削減、チップ実装の時間の短縮と今回は生産で言うところのコスト削減に効果ある登場だったのです。
 
新しく出たネットブック類を見てもらうと分かりますが、実は形が全く同じものが多数あることに気がつかれましたか?
今までの筐体を使っているメーカーが非常に多くなっています。
いかにチさな改良で乗り切れるよう考慮されていたかがよく分かる話となります。
ここまでで見れば、全体的なコストを下げる設計がなされたと言うことがよくわかります。
現状は様子見と言うより 旧商品の処分のため販売店への配慮で価格は維持されていますが このままどこかが裏切るようになればもう一ランクの価格の引き下げが行われる可能性が出てきたわけです。
Windows7搭載機の普及のためのマイクロソフトの出す優遇策も含み 値下げに関する要素が揃ってきているわけです。
 
近づきすぎた低価格ノートPCとの価格差を改めて開くのに ネットブックの価格の引き下げによっておこなうと言う形に。
そして、その間に新ブランドのタブレットが割入ると言う予想はちょっと行き過ぎなのかもしれません。
現状のネットブックは、期末に向けて処分の販売が増えることでしょう。
販売量を明らかに上回る生産があってのこと。
その後、価格が戻るかといえば・・・もう戻せないところに入るような気がします。