少し怒っています

以前より、結構違和感を感じながらも 前からの継続があって購入していた料理漫画があります。
最初のころは好きだったのですが、最近では まるで野党広報の環境漫画です。
出来もしない環境問題を単純な論点で語ることには憤りを感じながらも やはり作品は作者のものです。
極端な話、嫌なら見なければよいだけのころで それでも見ている以上は文句を言う筋合いではないということです。
だから批評こそしすれ それをどうこう言うつもりは全くないわけで 今回はそんな話ではありません。
 
以前にも少し書いたかもしれませんが 調べなおすのもめんどくさいのでこのまま進みますが・・・・
私は子供のころと言ってもはるか昔で「アニメ」ではないころにはまっていたことがありあります。
いまは恐らくその残り香を引きずっているわけなのですが
まあ、もともとは動かないころですし そういったものを表現するのに動画をとるなんて思いつくこともなかったわけで(あったのは唯一8mmカメラだけで持ってようはずもなかったし 小遣いではフィルムを買うこともできないレベルだったの)みんなで作っていたのは 時によって違いますがせいぜいコピー誌程度。頑張って年に一度 オフセットを出す事が出来た程度。みんな集まってのレベルです。
それを今でも続けていないのは 簡単に言うと才能がないからです。
努力もせずに才能を語るのは愚か者で そんな思い込みを持っていたのは私が小さかったことと 周りのレベルが高すぎたことが原因でした。
色々と教えてもらいましたが 結局まっすぐの線を引くという 最初の最初の時点で私は落第しました。
今の人たちにはわからない事でしょうが、その昔にはペンと言えば「Gペン」ぐらいでそれですべての絵を描いていました。
だから昔の漫画を見ると 線の太さが場所によって違う表現豊かと言えば聞こえがよく、印刷技術も高くなく線の数も書き込みも今と比べればそれはそれは少ないわけです。
ですが まっすぐ同じ太さで引かなければいけない線もあります。
例えば 漫画の枠線です。
今は・・・といえばそんな心配はいりません。
極細のマジックもありますし、確実に同じ太さの線を引くのに適した そして太さまで指定できる「ロットリング」というペンもありこれを使えば基本的に定規の扱いさえ間違えなければ確実に正しい枠線を引くことができるわけです。
そんなことが何が大事なのかと言われれば、これも当時の受け売りで今考えれば正しいかどうかなど解らないわけですが、その当時見せてもらったのは 漫画の枠線をペンで適当に上書きして見せてくれて 読んでみろと言われました。
当然、書き直しているわけですから枠線が気になって仕方がない訳ですが、漫画に集中してもらうためにはそれが気にならないように枠線は正しい太さで統一されるべきだということでした。
コマをぶち抜く主人公の姿が強調されるのはベースとなる土台があってのことだと 教えてもらったわけです。
つまり、「漫画に決まりはなく何をやっても許される」と後に言われて色々なイノベーションが起こるわけですが、だからと言って基本が疎かでは話にならないわけです。
コマをぶち抜いて逃げ回る主人公も、越えられない壁として枠線があるからそれを超えたことがカルチャーショックだったわけです。
つまり、何が何でもストーリの邪魔になるものは置かないというのは基本中の基本だったわけです。
逆に、コマの外であれば広告があっても 大丈夫ということで広告や著者の独り言が入るわけです。
 
一応、先に言っておきますが電子書籍に反対するわけではありません。
ただ、紙に映し出されたものをそのまま画像ファイルに移すだけで電子書籍なんて言うのは ちょっと問題があるかと思うわけですが・・・
紙のメディアを駆逐することができたとしても、、ユーザーの減った「本」の業界のユーザーを呼び戻すには力不足だと思うだけのことなのです。
少し話はそれましたが、その紙に移すだけの処理に最も向いているのが 「漫画」だと私は思っているわけです。
以外にこの形がよいというのは歴史的にも証明されていて、コストの問題もありますが 「カラー」な漫画は全体数から見ればわかるとおり少ないのです。
将来的に、カラーに目が慣れた世代がどう反応するかはわかりませんが、白黒で前述の枠線に囲われた世界は 表現の一つとして確立されているからです。
それでもサイズの限られている画面でそれを表現するために 携帯電話で読む「漫画」はコマサイズの変化などいくつかの工夫が凝らされているのは成功するか失敗するかに関してはともかく素晴らしいことだと普段は思っています。
いや、今回もそれに反対するものではないのですが、今回のコミックスの中に一部気に入らない「記号」が入っているわけです。
確かに電子書籍として漫画を読む上において、そういったエフェクトは現状に満足しない試みとして、活字だけの書籍がまるでコピーしただけで電子書籍と名乗るのに比べて極めて前向きな努力だと評価するわけですが 印刷された紙の書籍にそのマークが入っているのはどうなんだ。
いまだ紙ベースで読みたいと お金を払ってこの本を買った読者をばかにしているのだろうか?
コンピューターを扱う上で 動画再生でよく出てくる右三角や一旦停止に使われる四角二つが横に並んだマークなどが 画面のあちこちにちりばめられている。
それも、そういったマークが入っているのは画面が切り替わる大事なシーンのコマのその中にその無機質なマークが入っている。
一つ作れば二度美味しい的な感覚で 紙の書籍を今まで以上の価格で出すつもりであればこれは紙の本を愛している者に対しての冒涜だと思うわけです。
私は読者にとって邪魔になる線しか引けなかったので こういったものに手を染める事がなかったのに、それを平気で意味もなく置く行為には耐えられないわけです。
 
申し訳ないいい加減年をとると 昔のことにこだわっているだけだろうが私には許せない、怒りを誘う行為だったわけです。
悲しい限りです。