フロントサイドバス(FSB)

インテルPentium4  Extreme Editionで、FSBを1066Mhzまで上げてくることを発表しました。
いくつかの、意図が見えるのでいつものようにマーケティングの面から見た開発に関しての部分に入るのですが。勿論、あくまでも予測で何の根拠もありません。
現在の、Pentium 4プロセッサーは私が言うまでも無く その速度の上昇を鈍化させています。恐らく、AMDはそれを上回る方法を持っているのでしょうが生産力が追いついていないようで 大きく上回って物不足で評判を落とすのを避けるために協調姿勢をとっているのではないかと思われます。
90のプロセスルールの現在のPentium4はリーク電流の問題に苦しみ、130の頃と何の性能Upも計れないままここまできています。FSBの高速化やクロックのわずかな上昇 Extreme Editionのようなキャッシュの追加での高速化はどれもチップの性能を大きく上げたものではないでしょう。そして、その次世代を担うべきPentium4の開発計画をキャンセルし、その次を前倒しにするという事であれば 勿論、次の次が順調なのでと取る人はいなくて 次の開発で壁が見えたのでその次に資源を投入しようとしただけにしか見えません。
外から見ている限りは、リーク電流の問題が解決できずに 2次的に上がる速度と消費電力の関係が許容できない範囲になっているという事でしょう。
勿論、熱の問題もあるのですが 現在、あれだけの水冷化キットが出ているのですから冷却技術は一気に進んだとは思うのですが チップ上の部分的な発熱をいかに逃がすかの問題は付きまとうでしょう。尚且つ、電源の問題は馬鹿に出来ない問題で 現在、400W超を要求するトップエンドのシステムに対して、これ以上の電源容量をつぎ込むことは筐体の設計自身を揺るがす大問題に成りかねませんし、基盤の電源回路も恐らく昔のアンプのように大きなサイズのコンデンサが並ぶ姿が想像されます。もうそろそろいい加減お客も呆れるでしょう。
その上で、FSBの高速化はここまで続いてきたパフォーマンスの増強を続けるための苦肉の策とも取れなくも無いのですが・・・・それだけでしょうか?
AMDもIntelもマルチコア プロセッサーのスケジュールを出してきています。勿論、これによってFSBの速度を2倍にしないとパフォーマンスが落ちる可能性があると考えるのが自然で、そのときには争ってFSB競争になるのでしょうが そのときに利用するメモリーDDR2にシフトするということが大事なのではないでしょうか?
勿論、生産が終わっているのでしょうから 古いリビジョンのPentium4を購入することは出来ませんが、新しいものを購入するとなると新しいソケットでCelronプロセッサーとは違うソケットなのでupgradeできるモデルが存在しない Pentium 4だけのマザーボードを購入する必要があります。
ここで注意してほしいのは、古いPentium4に比べて新しいPentium4は決してパフォーマンス的に有利ではないということを。
ただし、まあ、どこからかといわれると困るが130から90にプロセスルールが変更されたことによって歩留まりは少なくとも上がって生産コストは下がっているはず。その上 Pentium 4の価格は下がらず(先日下げたみたいだけど)あまつさえ、新しいチップセットを要求するために その分を余分に払わされているということを。
AMDがFSBの速度を上げるのを先送りにしているのは、CPUクロックでAMDがIntelに取っている政策と同じものだと私は考えます。つまり、クロックを上げなくても効率を上げれば同じ速度でアプリケーションが動くということで FSBの振るスピードを常時要求されるアプリケーションはそんなに無い為に、現在の800Mから1Gに上げてもかかる費用(マザーボードチップセット、メモリー等の主要部品が交換されるため 今までの物とまったく違う物として顧客に投資を要求するから)に対する効果が低いと判断しているのではないでしょうか?
つまり、データベースのように大量のデータの解析などでは効果を表すが、大きすぎるとも言えるキャッシュを搭載したCPUでは思ったほどの効果は出ないのではという事なのではないのでしょうか? 勿論、ベンチマークソフトは別にして。
しかし、過去のクロック競争の時と同じく FSBが低ければつまり性能が低いという判断を顧客に印象付けることは出来ます。
なんか偏見に満ちているようですが、ちゃんとこれを書いている機械は、Pentium 4の3.2Gですからintelが嫌いなわけではないですよ!!
で、戻って FSBの上昇で800MまではDDR400でやっていましたがこれでDDR2の登場が嫌が応にも出てくるのではないかという点も想像されます。
DDR2はサポートはされているものの、FSBとの関係で必ずしも効果があるという種類のものでは無く、そのメモリーが倍近い価格のものである関係上未だ普及というほどの状態ではありません(もちろん、全部がDDR2に成ったら生産力が追いつかないんでしょうが)。ですが、必然的に必要であるとなった場合には 話は別です。高くても過去のRD−RAMのように買わなければいけなくなってきます。
今のところ、Extreme Editionだけのようですが このままスケジュールのキャンセルが続けば、前倒しで通常のPentium 4にも採用されるかもしれません。その時市場がどう反応するかですが・・・・ って、家では未だPentium 4なんて買ったことの無い SOCKET370をつかってる人には言われたくないか・・・