誰が儲けた クックロビン?

それは私と、コンテンツプロバイダーが言った。
私の回収した 利用料で 私が儲けたクックロビン。
 
と言う話であれば、今回のインターネットブラウザーは大きな脅威になり得ます。OPERAやNET FRONTがBREWでの開発を終了したそうですから 直ぐにでも搭載機種を出すことも可能です。何故なら、利益がなくなるのは今までいろいろなコンテンツを提供してきたコンテンツプロバイダーのみだからです。もちろん、商売上の契約でなければ 後は人間的な道徳の問題で明日からじゃあねと言うわけには行きませんが それも、時とともに薄れていつのまにか・・・・と言う結果になりかねません。
しかし、実際にはその影響を受けるのは携帯電話ベンダーそのものなのかもしれません。
ベンダーによって名称は違いますが、i−mode、EZ−web、ボーダフォンLIVE等々、インターネットをベースとしたC−HTMLのような表記で書かれた携帯電話専用サイトを提供していることを。
一見、いきなりインターネット上に乗り出しているように見えますが 各サービスのアプリケーションやコンテンツは、多くはその携帯電話ベンダーの中若しくは特別に接続されたサーバーの中に存在します。一般的なインターネット網とはどちらかと言うと切り離された世界にあります。
なぜ、複雑な構造を押してまでこういった構造に成らざる得ないと言うと 確実な集金を行うためです。
勿論、ブラウザーを出さないのは新機種の情報を先に知られることを嫌ったり、新機種待ちで現在の販売に影響を与えないため等 考えられる問題は多くあります。しかし、こと 経済的な問題となると深刻です。
お財布携帯」 この魅力的な言葉すらも 本来採用したい物ではない筈です。今になってAUが採用したのも市場に遅れないためで 決して積極的に参加したいわけではないと思うわけで。
クレジットカードがこれだけ市場に浸透したように、携帯電話もほぼ一人に1台近く普及しています。そして、電波を通じで自ら認証する仕組みを持てばお金の流れは 携帯電話ベンダーを通過して支払われることになります。通過した際に発生する手数料が手に入る計算です。
本体に通信、認証手段を持っている為に、特別な機器を必要とせずに支払いを確定することが出来ますし携帯電話の画面に表示されたバーコードを店が読み取ることによる認証等も可能に成ります。
今の、ICカードに関してチャージ等は携帯電話を通じて行える様になるのでしょうが 実際の売買に関しては携帯電話の必要性はなく、言葉を悪く言えば、ICカードを両面テープで携帯電話に貼り付けたものと大きくは変わりません。もっとも、本当に貼り付けると携帯電話本体がアースになり電波が届かなくなる可能性が高いので 技術的には高度な加工が行われているのですが。まあ、それはともかく携帯電話の電池が切れようが、電池を抜こうが どうもICカードとしては動作するようです。
つまり、カードの下にCLIEのNZ−90のようなリーダーが仕込まれているというイメージでしょうか?
すでに、インターネットに対する閉鎖的なイントラネットのようなものを各携帯電話ベンダーは作り上げていますから、例えば インターネットで航空券を予約するように携帯電話で予約して、その支払いは携帯電話ベンダーを通じて行うことも出来ます。もちろん、その他、商品の購入や事によっては オークションの商品購入の代金支払いの代行もスムーズに行うことが出来ます。それによって得ることの出来る支払い手数料の利益と言うのは無視できないはずです。というより、その網を維持するための経費をどこからか捻出する必要があります。
その網があるからこそ、ゲートウエィを抜けてインターネット網に入ることが出来るのですから。
しかし、そういった網には欠点もあります。すでに、PHSではフルブラウザを可能にするQVGAと呼ばれる解像度を持った携帯。2インチを超える大型液晶を本体を大きくすることなく成立させる技術を完成させても、過去のコンテンツとの互換性を保つために今までと同じ数行の表示のみしかありません。これは、パケット単価の高い携帯電話では(全ての人がパケット定額制に加入するわけではありませんので 逆に加入者は一部ですね現在のところ)やむ終えない状況だとしても あまりにも見栄えのしないページ。
しかし、契約している会社では、請求の代行を行ってくれるわけですから匿名性の高いインターネットと違って安心してコンテンツを提供できるわけです。
また、現在のトップページに入る広告も インターネット側にいきなり行かれてしまうと見られることはなく もし行ったページに広告があったとしてもその収入は携帯電話ベンダーのものではありません。
勿論、コンテンツプロバイダーからの収入もなくなります。
そこまでの危険を冒してなお、携帯電話によるフルブラウザーを実現するかどうか?
携帯電話ベンダーは、大きな岐路に立たされているのでしょう。
時代の流れから行っても、実現せざる得ない状況ですが どこも自分たちが先頭を切って実行したいベンダーはいないでしょう。そういった瞬間に全てのコンテンツプロバイダーが恐らく他社に移動してしまいますから。未だ全てが移行しない状況ではいきなり全てを失うのはつらい事になるでしょう。
でも、全ての道が閉ざされてしまったわけではありません。今後、携帯電話メーカーは発信者を特定できると言う強みを生かせば、SSLのような仕組みで個人認証を他のHPに向けて発信することが可能になります。
SSLの認証記録とその通信の間のアクセスのパケットの記録を取れば行き先や通信内容の記録が残りますから 認証させることは可能になるでしょう。勿論、HP側もその認証技術を使う契約を行う必要はありますが・・・・
いずれ、携帯電話にフルブラウザーが付いて そのブラウザーから買い物をして その支払いを意識せずに携帯電話でできる様になる時代は来るかもしれません。しかし、それと同じところを狙う ICカードや、クレジットカードも黙って指をくわえていることはないとは思いますが・・・
しかし、携帯電話の持っている期間で支払い金額の上限が変わったりすると 新機種を購入しては廃止するような今までのルールを使い続けていると、何の支払いもできなくなったりして・・・・