視聴権

そういう言葉があるのか、意味的に合っているかも解りませんがそういうことが有りました。
もともと、EZ-WEBとかで配信された動画にしてもそうですが、視聴期間というものが有ります。
コンビニの店頭でDVDを購入しました。600円と言う極めて安い価格。
特別、注意すべきことも書いていないので普通に購入しました。
DVDのタイトルは「プロジェクトX 〜挑戦者たち〜」
と有名どころのタイトルなのですが、収録作品が「運命のZ計画」と「世界を驚かせた一台の車」と双方とも車を題材にした回です。
有名では有りますが、私はこの番組を見たことがありません。故に、どういう進行なのかは解りませんが、両方ともその話の元となる話は知っています。もちろん、本で知った知識ですが。
前者は、現在のフェアレディZと呼ばれるスポーツカー(現行の型がどうかに関しては若い人に譲ります)をアメリカで流行らせた人達の物語で、当時 世界の車の多くを消費していたアメリカに乗り込んだフロンティア精神溢れる日本人たちの物語です。
私の知っている話では、MGの持ち込んだライトウエィトスポーツと呼ばれる軽量のスポーツカーの市場を狙って、日本のスポーツカーを作り売り込みます。
勿論、開発での苦労もさることながら 日本車、当時の日本車の華奢で壊れそうなイメージを払拭し、その上趣味性の高いスポーツカーを販売して実績を作った人達の苦労は筆舌に尽きない物が有ったでしょうことは想像に難くありません。
ようやく、復調を見せた今の日産で無い 日本流の日産の原点を見る作品に仕上がっているでしょう。
後者は、これも写真から想像するにですが アメリカの「スキーマー法」に適合するべき車を世界で始めて作ったホンダの社員たちの作品でしょう。
アメリカでは70年代に、排気ガスの清浄化を進めるための基準を作りました。現在のような触媒ぎ術の無かった頃に、その基準を満たすのはGM、FORDを始めとする世界中の会社が不可能だと明言するに至った時、CVCCという方式でその基準をクリアーした、日本の若い技術者の話でしょう。
このお話の見所は、その技術的観点 CVCCと言われる副燃焼室を作り、ガソリンの濃い空気をその燃焼室で着火し 薄い空気と混ぜて希薄なガソリンを燃やすことに成功させた訳なのですが、現在の直噴式と言われていないディーゼルでも一般的に使われている手法です。
ただ、視点をそこに置いているのであれば魅力半減、技術者の苦労話に過ぎません。若手の技術者たちの考えたこの方法を嫌ってあらゆる手段で反対したのが、ホンダの創始者 
「本田 宗一郎」その人。
「おわいやに頼るな、エンジンそのもので勝負しろ」という原文は記憶なので違うかもしれませんが、「おわいや」と言うのは塵拾いをする人の事です。つまり、エンジンそのものではなく 副装置によって今回の性能を発揮することに大きな反発を持たれたようです。
エンジンは完成したものではなく、まだまだ これから進歩する物だと頑としてその主張を曲げない カリスマ創始者に対して、自分達のプロジェクトを頑なに推し進めた技術者たちの葛藤がどう描かれているのかが楽しみである。
この事件の後、本田 宗一郎は若い者たちの時代が来たと言う様なことを言い残し、第一線を退いてゆくのですが、ターボ車を殆ど作っていないホンダの主張はこういったところに「ホンダイズム」として残っているのでは無いかと 思い巡らしたりするような作品になっていると良いのですが・・・
 
って、余計な思い入れが文字数を無駄に増やしてしまうのですが、作品の出来はともかく、この安価な 600円のDVDは実は一週間しか視聴することが出来ません。
購入して、DVDの解除パスワードを入力すると再生される仕組みになっているDVDです。
そして、その一週間を過ぎると視聴できなくなることから 時計による時間もパスワードの暗号化情報に含まれているのでしょう。
で、あればといくつかのクラッキング方法も思いつかないわけでは無いですが、たとえばDVDプレイヤーの日付を変えてしまうとか・・・。勿論、そんなことはしませんが 恐らくそんなことをしてまで見る金額ではないです600円は
ただ、このDVDの販売方法。
長い、パッケージに宣伝がでかでかと書かれたパッケージになっていますが 他の宣伝文句と変わらない字のサイズで「一週間みられます」と書いてあるだけなんです。
それも、一番上の目立つところに書いてあることは認めましょう。
しかし、私の日記を見ている人の中にもそういった仕組みのDVDがあることも知らない人が沢山いるでしょう。
そういう人が、一週間視聴可能の意味を解るかどうかです。
恐らく、多くの人は理解できないでしょう。勿論、ちゃんと日本語で書いてあるわけなのですが、そういった方式に関してはもう少し認知度を上げてゆく必要があるのではないのでしょうか?
「DVD Magic」という方式らしいのですが、「一週間見られます」ではなく「一週間しか見れません」が正しい表記でしかありえない普及状況での店頭展示品としてはお粗末かと。
「1WEEK ONLY」とかのアイコンなりロゴなり 統一した物を、他のDVDと区別できるように表記すべきでは無いかと思ったりするのですが・・・・
私なんかは購入したDVDを二度見ることなどあまり無いので影響は有りませんが、CD シングルに近い金額を取ったにしてはあまりにもお粗末かな?なんて思ったりもするのですがいかがでしょうね?
あと、非常に残念なことに 携帯電話で公正取引委員会が問題にしている 携帯電話でパスワードを習得し機種変更を行うとその権利を失ってしまうという仕組みに代わりがありません。
恐らく、だれも気がついていないので問題にしていないとは思いますが 携帯電話が壊れたり それ以外のトラブルが起きた場合には権利を失うと言った乱暴なやり方はどうかと思います。
今後、携帯電話ベンダーがどういった対応を行うか解りませんが それに合わせて問題になってくれると良いのですが・・・・
皆さんも購入時には、是非ラベルを細かいところまでお読みください。裏面の下のほうに小さいサイズの字で「お買い上げの前に必ずお読みください」と書いてあるかも知れませんから・・・・