フラッシュメモリーの下落

結果が夢の無い話になるかもしれないんですが・・・・
フラッシュメモリーの価格がかなり下落しています。
1GのSDが6000円台。
それよりも、I−Podシャッフルのお陰か、メーカー製のMP3プレーヤーも1で1万円少々の物が出ています。
付属ソフトに、電池 下手をすると充電器まで付けて・・・・
実際チップ単位のメモリーの価格はいくらなんだろう?
ところが、PDAの世界に目を転じると いきなり 標準メモリーが64Mとか128Mあれば安定するとかそういった話になります。
もちろん、使うべきメモリーの質も種類も違うのでしょうが それにしても少ないとは思いませんか?
PXAというコードネームの付いた IntelのXscaleチップですが、基本的なベースはARM9だったかと思います。
このCPUは制御に強く、多くの機器に入っているのですが、私の良く言う ルネサステクノロジーのH8とかと同様で 縁の下の力持ちとでもいうのでしょうか。
詳細なスペックは調べられるような状況に無いのですが(なら書くな)おそらく アドレスを指定するピンの数の制限があるのではないかと想像するのですが。
故に、128MRAMと128MROMの合計で256Mって言うところなのかと思ったりして。ここにはOSの制限も見えますが。
32ビットのアドレスバスの幅を持つCPUは、4Gの制限があるように 場所を指定するアドレスバスの足の数で 見えるメモリーの範囲が決まります。
じゃあ、数をどんどん増やしていくのですが 内部のプログラム上の制限で 場所を指定すべきアドレスを表現する命令で 32ビットCPUであれば 32bitしか指定できず(指定する方法もありますがここでは省きます)4Gの壁を越えられずに、64ビットに向かおうとするのですが、Xscaleの場合 プロセッサーのアドレス表現は可能だがCPUのパッケージの関係で足の数が制限されているのではないのでしょうか?
じゃあ、SDは1Gでも4Gでも読めるじゃないかとなるのですが、このメモリーはCPUから直接見えているメモリーではなく、メモリーカードリーダーに場所を指定すればその場所のメモリーの内容を引き出してくれる出入り口が付いていてそこを経由して呼んでいるわけです。
それでも良いじゃないのか? と思うのですが、あくまでも内臓メモリーとの差は、実際のフラッシュメモリーの速度もさることながら、メモリーを呼んだり書いたりは コマンドを送って実行される形になりますので速度が遅くなります。
どれぐらいの差かというと、自分の目の前の机にトランプを並べて置いて、人から言われたら持ち上げて見せる作業を想像してください。
メインメモリーは机の上のトランプなので、言われれば過ぎに机の上から取り出して見せることが出来ます。
メモリーカードは、隣の人の机の上のトランプで、そのトランプの名前を呼ばれれば、隣の机にいる人に、
「ちょっといいかな?」から始まって「トランプを取ってほしいんだけど」となり「ハートのエースがほしいんだ」ときて 実際の受け渡し作業が発生します。
例えが悪くて大きく違いますが、これぐらいの手順の差になります。
その代わり、机のサイズは無限に近く広げることが出来ます。
自分の机の100倍のサイズであろうが その管理人の能力次第で大きくしてゆくことが出来ます。ただ、頼むほうは「ハートのエースがほしい」でいいのですから。
自分の机の上は例えば縦に長い長方形の机で縦に8枚カードが並べられて、横に8枚並ぶので64枚のカードが並びます。
この縦が8 横が8というのがアドレスのテーブルになります。
この場合は4bitのアドレス幅と成るのですが・・・・
まあ、とにかく PDAでは128M(256M)に積載メモリーサイズに制限があるのは事実でしょう。
PDAという商品の性質と言うよりもXscaleという商品の基本として小型の制御機器であるなら、制限されるべきはそのパッケージ(CPUの物理的な大きさ)のサイズによる物でしょう。
また、アドレスバスを肥大化させると、プログラム的にもアドレスの指定に 大きな数字を使う必要が出て 小さなプログラムであればアドレス指定の為のプログラムの増加分が増えてしまう結果になります。
サイズ的にもプログラム的にも小さくしたいコンセプトのものですからその制限はやむ終えないでしょう。
しかし、データーを置くべきエリアの拡大は際限なく大きくなるとそんなことも言っていられなくなります。
遅い外部メモリーから読み込んで、実行が終わると返して 又実行で読み込んでとなれば 段々、CPUの速度を上げても実際に使ってみると殆ど外部メモリーの読み書きに時間がかかって速くなってない事が問題になってゆきます。
そのために、内部のメモリーにキャッシュを持って、何度も使う命令はメモリー上に残して高速化を図る方向に進むのでしょうが やってみるとそのために目もメモリーを使おうにも余裕が無いのが現在の状況。
SDのようなメモリーが HDDになり、そうすると一時保管するためのキャッシュの容量が同じであれば、より広い空間をもつHDDでは 一時保管が有効に働かない可能性が増えてきて、そのキャッシュエリアを増やして と続きたいのですが そのメモリーが頭落ちとなります。
HDDだけで言えば、HDD側にキャッシュをおいてHDDの回転する時間を減らして消費電力を減らそうとしたり、読み出しを速くしたりしようとはしているのですが、それもメモリーカードが遅くなるのと同じ理由でやはりメインメモリーよりは遅くなります。
PDAがどうなるかはともかく、スマートフォンと言う名前なのか セットトップボックスという名前なのか そういった用途でも買い替えの為の需要を発生させる為に 例えばPXA280というCPUを出しても その効果は殆ど得られなければ販売政策上の問題が起きます。
WindowsCE5.0がどういうものか未だ見えていませんが、新世代のPDAスマートフォン)ではHDDを搭載する物も出ていますから そういった部分でメモリーの管理の中での制限を 極めて親密なる過去のOSとの互換性を保ちながら最新の技術を適える為の改良が施されているのではないかと想像します。
それは、今のままの構成ではその能力を発揮できないので 次世代を見越してであろうし、そうであれば Intelや他のメーカーもそういうスケジュールになっているのでしょう。
奇麗事で言う、親密なる過去のOSとの互換性がどれほどの物かが疑わしい以前に そういった便利な物が一般的に搭載されたら 過去の機種では動かない新しいプログラムが多く発生し、ところてん式に過去のハードが押し出されて行きそうな気がします。
じゃあ、どうなるんだと言うと その時にPDAPDAという名前の物の命運が決まってしまうかもしれません。
今回の台湾で見てきた電話は 画面の問題を覗けば 現役のPDAのそれに近い状態です。
じゃあ、古い機器を使い続ける意味は?
道具として効率だけを求めるのなら簡単な物なのですが、そうでないところが好きな所以でしょうね。
なんか、それでも最後まで使ってそうな気がするのは 私だけで無いような気がしますね 回りを見渡せば。