溢れる電波

最近、Wifiチェッカーなるものを触る機会が多く色々触っていると面白いことが判ります。
一社、他とは群を抜いて感度の良いメーカーがあります。
殆ど性能限界距離と思われる距離でも、SSIDを捕まえて表示してくれます。
ニコニコと商品を褒めていたら、大きな落とし穴が
表示や取扱説明書が英語だとか言う細かい話ではなく、このチェッカーでチェックして電波が有ると測定されるにも拘らず 実際にPCを用意すると電波を捕まえられないのです。
捕まえられたとしても、通信が出来るほど強くないのです。
PDAなどではもっと顕著で、機器によってはアンテナが4つ(5本中)立っていても同じ場所で捉えられないなんて事があって 過ぎたるは及ばざるが如し・・・ もちろん、電波干渉を見たりする分には使えるのでしょうが Wifiのアンテナを探すのには使えないようです。
 
「電波と言うのは見えないだけに性質が悪い」と、よく言いますがじゃあ本当にそうなのでしょうか?
例えば電波が目に見えるメガネを誰かが作ってくれたとしましょうではそのメガネをかけて見ましょう。
緑色の(って、なんかこういうものって見た感じが緑色のスクリーンって感じがしますよね)画面に映し出されるのは、スカウターの表示のような四角い箱に数字が書いてある画面。漫画の台詞の吹き出しのようにひげと呼ばれる尖った部分が電波の発信源を特定します。
丸い電波の輪が こちらに向かって広がりながら大きくなってきます。
電波を発信するポイントは意外にたくさんあり、携帯電話が女の子の鞄の中から丸い電波の出力を広がらせています。
私なんかは、体中からいいもの悪い物含めて放出しています。さながら、スーパーサイヤ人??(違う)
緩やかな輪の外周だけが見えるのは近くの携帯電話の基地局から発せられる電波でしょう・・・・・
SFの世界ですね。
 
実際問題はどうなんでしょう?
目に見えると言うことは光に変換されていると言うことなのですが実際の所がどうなるか考えて見ましょう。
まず、今キーボードを打っているのですがキーボードには手の影が出来ています。PCの前にはZライト(古い・・・、実際は蛍光灯の手元を照らす机の灯具です)があるので、そこからの明かりによって出来た影でしょう。と、簡単に言うのはいいのですが本当にそうですか??
嘘だと思うのでしたら、そのZライトの明かりを消してみましょう。やはり影が出来ます。
「当たり前でしょう、天井に蛍光灯が点いているんですから・・・」
突然、当たり前のように教えてもらいます。
じゃあ、部屋の明かりを全て消してみましょう。
やはり影が出来ます
「窓から入ってくる光が・・・」
そうなんです、まどから入って来る光が手に影を作ります。
じゃあ、最初に戻りましょう。
「手に出来る影は何でできるんでしょう?」
Zライトにもどると堂々巡りなのですが、影の要素の一つがZライトなだけでそれが多くの%を占めているということは判っていてもこの明かりは何処からの明かりかを特定することは出来ません。
もう一つの問題は、空気を通過する光も見ることは出来ません。
だからこそ、空気は透明なのです。
つまり、走る光を横から見る手段は実は無いのです。
埃にぶつかって乱反射で見えているだけなのです。
それも、普通の状況では透明としかいえないほど乱反射は少ないので通過中の光が見えないように通過中の電波も見えないのです。
 
もう少し見やすいように色を付けてみましょう。
赤が波長が長くて青が波長が短い。その間に色があるのですが よく一般的に使っている2G〜3Gぐらいの電波を色に置き換えたとして、沢山の電波が集中するところは白くなり 無線LANのアンテナの下あたりでは赤くなる。
ケイタイ電波の近くは青くなって見えることになるのですが、部屋の中はうっすらと青い色に包まれているような状態なのでしょうか?
ただ、光に比べて電波は物に対する透過率が良いので、ものに当たっても反射せずに透過する成分が非常に多くなります。故に、部屋の中でもあまり反射が少ないのでまあ、全体的に暗いのでしょうね。
がんばって電気的に増幅したとしましょう。恐ろしいことに透けて隣の部屋の中やその隣の部屋の中まで映ってしまいます。
どころか、外まで幾つもの部屋の数があったとしても、面が見えている状態です。
もちろん、女性をその状態で見れば透けて見えるのですが、恐らく密度の高い骨が最も反射率が高いので2割ぐらい増量された骨の影が最もくっきり映し出されるでしょう。
勿論、付け爪なんかがしっかりと映るので さながら月の光を浴びたパイレーツオブカリビアンの世界でしょう。
もしかしたら肉体の水分に吸収されて真っ黒な人として映るかもしれません。
 
電波が目に見えたら楽なんだけど・・・・
やっぱり目に見えても楽な世界ではないようです。
何でこんな話になったんでしょう?