バッテリー容量とバッテリー表記

コンセントにはAC100Vと記載されています。
まあ、実際には正しくありませんが 3Aの消費をする器具であれば 100(V)×3(A)=300(W)なんて計算式が成立します。
実際には最大消費電力だったりとそんなに簡単な物ではないのですが
先日東京で、shengさんにバッテリーを一ついただきました。
W−Zero3用のもので既に本体を持っていらっしゃらないようで私が未だ持っているのをご存知でくださいました。
どうもありがとうございます。
で、バッテリーを見ると、一度日記で取り上げたことのある「MUGENバッテリー」
実はAxim X50Vでも使っているのはMugenのブランドの物で 標準バッテリーよりも容量が大きく適度なサイズであることが非常に嬉しいバッテリーです。
W−Zero3用は、1800mAと標準の物より少し容量が大きくなっております。
私のW−Zero3は発売されて時期が短いこともあるので そうそう駄目になっていることはないと思うのですが バッテリーが夜には辛い状態になるので、夜になっても100%という表示は初めてで「これは??」と効果の程を体感したわけです。
補足しますが、W−Zero3のバッテリー表示は数段階しかないので100%だからといって減っていないということでは有りません。ただし、長持ちしていることは確かです。
3.7V 1800mAhとはこんなサイズでよく出来る物だというのはリチウムポリマーの登場による物でしょう。
 
最近、多くの携帯機器で3.7Vのバッテリーが採用されています。
勿論、内部回路の多くが3.3Vやそれ以下で動くようになってきたことが大きな要因でしょう。
しかし、3.7VのバッテリーにはPCと併用するような用途での利用上で大きなメリットがあり、USB端子のような5V給電の端子からの充電が可能であるということが利点になるのは判ってもらえるでしょう。
勿論、電気は電圧を上げたり下げたりは可能なのですが その為の付加回路をつけることになり持ち歩きを必要とする機器にとっては重量や容積の増大は致命傷になりえます。
勿論、携帯用バッテリーも同様でUSBからの充電が可能なことは大きな利点として表現されます。
じゃあ、ノートパソコンではと言うとどうかと言うと 12V〜17Vぐらいが多く利用されます。
これにも理由があり、大電力を使うPC(最近はだいぶましですが)にとって 急激に電力を消費したときに降下する電圧などは致命傷となります。
特に、USB端子やCFスロット等 そこから給電することで外部機器を動かすような端子が付いているということはどれだけ電気を使われるかの予想が付かず設計を難しくしていることでしょう。
例えば5V出力のあるUSB端子は最大給電能力は1000mAです。標準的なノートPCで二つから四つのポートが付いているので2000mA〜4000mAの消費の発生する可能性があります。
ノートパソコンのバッテリーが12V4800mAhとかですから バッテリーの給電能力の半分近い電力をUSB端子が消費する可能性があるのです。
また、バッテリーの電圧の降下もある一定の点で一気に下がるのですが 僅かでも持ち時間を延ばすためには下がり初めでも駆動するようにするためには最初から供給電圧を高めにする方法は有効です。
 
ちなみにバッテリーの表記の1000mAhなどは、1000mAの電力を一時間供給し続ける能力があるということなので、理論的には100mAであれば10時間の供給能力があります。
では、最近の単三電池型充電電池は2000mAhぐらいの容量があるので1.2Vの電圧で100mAならば20時間も持つわけです。
でも、ここから5Vを得ようとした場合なのですが 単純に単三電池を直列に繋げば電圧が上がるというのは小学校の理科の実験でやったとおりで、5個繋ぐと6Vになり途中に抵抗を入れる若しくは 受電側が溢れなければそのまま流せば6V2000mAhのバッテリーとなります。
単三電池6個分のバッテリーを想像すると重量サイズ共にかなり大きくなり、いよいよリチウムポリマーの威力を感じるわけなのですが・・・・・
「ん?」と引っかかった人はいませんか?
これを商品化したときにパッケージになんて書きましょう?
抵抗を入れて5Vにして 「5V2000mAスーパーバッテリー」と名前をつけたとしましょう。
私の持っている パワーバンクスリムには2000mAhと書いてあるのですから比べてみると一目瞭然商品としては難しくなるでしょう。
でも、悪いRGB(仮名です 実際のRGBさんは善人です)さんは宣伝でよい方法を思いつきます。
1.2V2000mAhが6本だから、1.2V12000mAhという表記も成り立ちます。
出力は5Vなのですから 「12000mAh超大容量スーパーバッテリー」と名前を変えて売ることにしました。
店頭では1万mAhを超えるバッテリーとして人目を引くことになりました。
でも、実際にはバッテリーは変わっていないのです。
 
私がパワーバンクに対して好感を持っているのは、5Vで出力したときの電池容量が記載されていることで 2000mAhの表記は3.7V時つまり中に入っているバッテリーの容量と表記し 5Vでの出力時には1000mAhと表記されています。
ではさっきの1.2Vの積層電池は2000mAhなので倍の容量とは成るのですが 単三6本分ですから容積は4倍ほどに増えて それぐらいならSlimを二個持つほうでよいことは確かです。
 
3.7V 2000mAhであれば 計算上は 3.7(V)×2000(mAh)÷5(V)ですから 1480mAh(5V時)と論理的には成るのですが、3.7Vから5Vに電圧を上げるときに電力をロスするので32%程ロスします。
これは引き上げる電圧が高くなれば高くなるほど大きくなります。
故にUSBで充電できなくてもよければ 7.2V程度のバッテリーを最初から搭載したタイプのバッテリーが有利に成ります。
充電器の容量(サイズや重さ)が32%のバッテリー容量より大きいのでやはり3.7Vタイプに成ってゆくのでしょうか?
まあ、表記次第でどうにでも見せかけられるバッテリーの表記については何か規制がそろそろ必要な気がするのですが・・・・
勿論、消費者が賢くなるのが一番なのですが