Evrrunって?? 第三回 ディスプレイ及び出力装置

ORIGAMIと言われる廉価なタブレットの発売時に設定されたディスプレイは800x480という解像度のディスプレイデバイスでした。
液晶などは大量生産品で、専用のものを設計するとなると大きなロットを必要とし 発売された多くのORIGAMIデバイスの製造メーカーのような新進の小さなメーカーには手を出すことに難しい商品となってしまいます。
上記解像度の液晶は一般的なポータブルDVDプレーヤー、カーテレビ、カーナビ等の画面に使われる液晶ユニットを流用する事により大きくコストを下げる事が可能になり、ロット自身も小さくなり開発が容易になるように考えられていました。
現状では、その液晶を使う商品は少なくなったのですがEverunはそういった液晶をそのまま使っています。
また、キーボードに大きな面積を取り本体を限り小型にしたので4インチちょっとの800x480液晶となっています。
タッチパネルも付いているためにおおよそ流用が安易に可能だったのでしょう。
 
では実際のEverunの液晶ですが、まるでノングレアの液晶保護シートを貼ったような画面です。
恐らく表面のタッチパネルの素材のせいだと思いますが、スタイラスを滑らした感じもそういう感じです。
故に、全体的に画像はにじみ気味で シャープとは言えないと評価する人もいるでしょう。
しかし、もともと小さい画面とはいえ解像度も高すぎないので VAIO UXにノングレアの保護シートを貼ったときのように字が飛ぶような現象は起きません。
これは良い悪いと言う理由で発生しているわけではなく、たまたま解像度が低かったので影響を受けにくいと言うだけの事です。
これも、微妙な部分ですが 画面そのものにうっすら色が付いていて漆黒ではない事から色の再現性ですこしぬるい感じの発色となります。
しかし、これも比較上の問題で液晶の輝度を下げて始めて判る事、通常オートモードで使っている限り 輝度がかなり高いこの液晶ではそれ以上にビビットさが勝る結果となります。
これは余談ですが、モバイルデバイスを使う上で バッテリーライフを伸ばすために液晶の輝度を落とす人がいますが、昨日の実績でもEverunは約5時間のバッテリーライフが(標準バッテリー)あるので無理して下げる事を意識する必要は無いと思います。(ただつけっぱなしのような状況でしたが・・・)
 
タッチパネル型デバイスでは液晶画面の表面温度が指で触るときに気になることがありますがEverunでは放熱にこのデバイスを使っていないようなので 発熱元からの伝達される暑さを感じる事はありません。
四隅には2mm程度の枠が作られており保護シートなどを貼るのにはあまり苦労しなくて住みそうです。

液晶の画面ですが800x480の画面はどうでしょう?
Office2007をインストールした事に対して、その重さから不向きだと言う指摘もいただいております。
勿論、私も意識して入れたわけでもなく 最悪の環境を作ると言う意味でOffice Ultimaを用意したわけです。
正直、リボンインターフェースにも慣れないのでどうかと思っていたのですが Office2007はかなりモバイルを意識しているのではと言うつくり込みがされているように思います。
リボンの最小化を選択すると、リボンが隠れ殆どが編集用の画面となります。
そして、2003と2007の大きな違いは項目を選択したときに出てくるメニューが2003は文字のメニューなのに対して2007はアイコンを含んだリボンそのものが表示されます。
Wordなどを使っている人は、ボタンで作業を覚えている人が多いので全画面にすると使えなかったりする人もいるわけですがこれで解決するでしょう。
そうしてみると、決して狭くて使えないという画面ではありません。
この状態で15行の文字が表示されます(標準設定)
アプリケーション側でそういったことを意識するようになってきているようです。
 
Everuでは、画面の回転も可能になっています。
画面を回転する方法は、本体を垂直に立てた状態で向きを90度曲げるだけです。
これで横画面モードが縦画面モードに約二秒で変更になります。
残念ながらレイアウトを維持したまま文章を入力するには(画面が標準で横スクロールするので全体を見渡せないので)適さないモード化とは思いますが、PDFを見たり 縦書きの文章(文庫ビューワー等)を使うのには最適です。
ちなみに、90度、180度、320度と各方向に変わるので相手に見せたりするときにそのまま見せれば方向が変わるという面白い特徴もあります。
このモードは恐らく180度回転させてゲームをするのに適しているからだと邪推したりするわけなのですが・・・・
 
実際に使っていると判るのですが縦の解像度が480しかないと困る事はやはりあります。
例えばソフトウエアーをインストールするときにインストーラーの画面で 下側に「次に」とか書かれたボタンで指示が出るのですが そのボタンが画面の外に配置され押せなかったりする事があります。
勿論、画面をくるっと回して対応する方法もありますが それ以外に仮想モードではありますが画面の解像度を変更する事ができます。
640x480〜1024x768まで6段階に切り替える事ができます。
勿論、液晶画面の解像度が変わらないのでそれ以上高い解像度では画像が間引かれて表示されるので 文字は読みにくくなりますがボタンひとつで2秒かからずに切り替わるので切り替えて使うのには便利です。
ディスクトップPCをRemortDesktopなどで使う場合なども高解像度モードでなければ接続できないアプリケーションもありますので そういった場合にはかなり重宝する機能です。
これはWindowsXPからは変更後の画面サイズのディスプレイが接続されているように見えているので アプリケーション側の対応を意識しなくて済むようです。
ちなみに解像度固定の自動変更するアプリケーションを実行した場合も、仮想モードに自動的に入りそのまま実行できます。
わたしはそういったアプリケーションをHゲームしか持ってなかったので入れる事となりました。(笑)
 
液晶の輝度については前述したとおりかなり明るいものです。
カーナビなどにも採用されている液晶なので当たり前と言えば当たり前なのですが 屋外の日の照った所でも使えます。
これはモバイルPCとしての大きな特徴で 勿論明るすぎるところで見難い事は当たり前なのですが 思った以上に視認性が高いと言うことは確かです。
これは、車のカーナビの画面ぐらいとお考えください。
そして、暗いところでは自動的に暗くする設定も用意されています。
4段階〜6段階程度の切り替えを持っているPCもありますが、Everunの場合も見かけだけかもしれませんが無段階に切り替わります。
本体上部に光センサーが内蔵されており 恐らく1〜2秒程度の明るさの平均を取りそれに対して輝度を変えるという凝ったつくりにはなっています。
一部の機種で明るさに対して輝度を変える仕組みを持っていますが機種によっては 周囲の明るさに敏感で例えば電車に乗って鉄橋の下を走っているときのような明るさと暗さが交互に繰るようなときに 画面の明るさが激しく変化して目がちかちかするような事態を避けるための工夫かと思われます。
変化も目で見てても変化がわからないぐらいゆっくりおきますので 恐らく輝度の変化を意識する事はないでしょう。
ただ、暗いところからいきなり明るい所に出たときに画面が暗くても追従が遅れると言う問題もあります。
ただし、自動調整は止めることができます。
特に、部屋で動画などを見るときには固定する必要があることでしょう。
PCとして使うのでなければ、明るくないと辛いですからね・・・・
 
画面に関しては好き嫌いの問題もありますが、PCとして使うと言う事であれば十分な液晶ではないかと思います。
やはり解像度の問題はありますが、思った以上に解像度変更機能が軽快に動くので、もともと入力の得意なキーボードの機器ではないのでビューワーとして使う分にはかなり快適でしょう。
動画再生と言う意味ではかなり明るく出来るので十分に楽しくことはできます。
ただ、1M程度のビットレートが快適に見れる限界かなと言うのはPCのパフォーマンスの話・・・・