スタイル

多少、PCでAtokの漢字変換が組み込まれた機械を触る機会があって触っていました。
持ち主は、かなりのAtok党でそれになれているとの事。
私などは標準で付いているのに何故お金を出してまで変更するのか(それもあまり安く無い)良く理解できないほうです。
奥様がAtokを使っているのは辞書機能の関係で、専門用語辞書を買う段階で最も収録語数と価格のバランスがよかったのがそれだったからで、当然のことながら利用するインターフェースも入力しながら辞書が引けるという風に便利になっています。
 
PDAやSmartPhoneでは海外向けの機器のWMは選択肢がOSが対応しなくてもAtokしか無かったりしたのでそれに特定されますし、Palm系の場合は、これも合法的には J-OSやPO BOXしかないのですから選択肢としてそうなります。
しかし、PCでは結構探せば選べるようです。
 
私の入力スタイルが独特なのかどうかはわかりませんが、少なくとも日記の文章を書いているときはデスクトップのキーボードでは大体1文節ほど先を考えています。
つまり、いま 手では「PDAや〜」というところを書いていますが 頭の中ではここを考えている訳です。
故に誤変換などが多くて困るのですが、頭の中の大半は文章側にいていて 手のほうは小人さんが動かしているような状態です。
ところが、昨日のようにEverunを使っているとどうしても手が遅れて ファミリーレストランでご飯を食べる前に書き出した文章なのですが、最初の文節辺りを書いているところで食事が来て、結局家で大食い選手権を見ながら書き上げたわけです。
つまり20%程度書き終わったところで、文章は結末まで行っていました。
このラグがストレスとなり携帯用機器での更新を苦手としているわけなのですが・・・・
なんといっても小人さんは忘れっぽいので、よく途中が抜けたりするもので・・・・
 
Atokを使ってみると確かに変換効率が良いようで、結構私が良く打ち間違う単語を正確に変換してくれているような気がします。
惑いや、仮名遣いの揺らぎに対しての対応や大阪弁の言葉遣いの変換辺りが違うのでしょう。
方言を辞書の候補に入れてくれているのだと想像しますが、標準語だけの人が少なく多くの人が何らかの形で方言を引きずる事が多いので良く考えられていると思います。
また、毎年出ては消えてゆく「流行語」もどこかの「方言」をベースの言葉が多いような気がしますので 現実的に新しい言葉にも対応しやすいのでしょう。
「あほな事を言うな」とIMEで打っても永久に「あほ」の漢字変換はされないので(変換したら読めないとも言えるけど・・・)
 
ところが、実際にこれで文章を打ってみると小人さんはかなり戸惑うようです。
勿論ファンクションキーの違いなども大きな理由ですが(文節区切りの方法が違う)IMEもどきにしてもかなり違和感がある。
正しく動いているはずなのに時折手が止まってしまいます。
おおよそからだがIMEに慣れていて、変な変換を思想に思えるところは勝手に区切りを変えて早めに変換ロジックに入っています。
良く見ていると、Atok使いのその人と私では変換に至る文節の長さが違いすぎるのです。
私は短くその人は長いわけです。
当然、長い文節が打たれれば候補も特定されやすく間違いも減るのだとは思うのですが 間違えた場合の再変換や区切り変更を考えると短い文節で再変換を繰り返すスタイルに私はなってしまっています。
 
そう考えてみると、PDAやSmartPhoneなどという機器を操作していても早々困る事が無い。
困るとすればアルファベットと日本語の切り替えを先にしておかないと駄目な事ぐらい・・・・
結果的に進化した日本語入力のおいしいところを使えていないという事がわかったわけです。
小人さんの処理能力がマルチタスクOSを搭載せず擬似マルチタスクで動いている程度の私ではうまく使えないのかもしれません。
 
結論が出るような話ではないのですが、やはり入力にはスタイルが存在しそのスタイルは千変万化であるということと、いいものが出たからといって体が覚えこんでいるスタイルと言うのはなかなか変わらないものですねという程度かもしれません。
常々、技術の進歩は止まらなくて 新しいソリューションが出るたびに「すごい」なんて言葉で表現する事もあるのですが、意外に自分自身が保守的な人間だったのではないかと思ってしまう瞬間で、これが年をとるということかと足元を見て見たり(って、その前におなかが見えて思い知ったりして・・・)したという程度の事なのですが。