ノートPCのパワーアップ

ちょっとマニアッ気のあるユーザーならそろそろネットブックの一台も持っている人が少なくないことでしょう。
持ってみると 以外にもやもやする感じではないのでしょうか?
解像度が足りなかったり、キーボードがチープだったりするわけなのですが 大枚はたいて購入したはずの今までのノートPCに結構迫っている。
イコールとは言い難いが8割ぐらいなら希望をかなえてくれそうなイメージがあります。
だとすると、いざ趣味性を忘れて どちらを買うかと言われたら悩んでしまうかもしれません。
1円PCで満足している自分がなんとなく厭になったりと・・・・
 
私もけっこう 工人舎のSCで満足しているタイプなので言えた義理ではないのですが、なんといってもSmartPhoneと同程度の価格となると ついつい・・・なんて。
1年以上連続して使わないことでしょう。
おそらくテコ入れが繰り返されて、1年もすれば全く違うといっていいほどに変化していることでしょう。
現在の最も大きな変化は 非常に皮肉な話なのですが SSDのHDD化です。
デスクトップやノートPCをすでに持っているユーザーの補助機として出てきたネットブックなので、データは本体に持たず持ち歩いたりすることを中心に小容量ながらSSDを搭載してスタートしブレークしたのですが性格が変わってきました。
持ち運びのための小さな画面が視認性のために7インチ→10インチに変化して、2時間程度のバッテリーの持ち時間は5〜6時間に。
そして 8G程度のSSDが160GのHDDへと変化してきたわけです。
CPU以外の多くの部分が主軸となるべきノートPCと非常にニアリーイコールにまで迫りました。
 
では、なぜネットブックがそんなに使えるかというとCPUはチープだとしてもそれ以外は新しいからという理由があります。
チップセットは流用でって言ってたじゃないか」と突っ込まれそうですが メモリーやHDDはそれなりに最新のものです。
特に規格上上限とははるかに遠いスペックしか平均すると発揮できないHDDなどはかなりの余地がもともとあります。
ここ数年で大きく変化したのはキャッシュの効果と一枚当たりの容量が増えたことによるシーケンシャルリードの速度のUPでしょう。
では、1〜2年前のノートPCを持っている人のHDDを見てみると 当然最高機種を購入したのでなければだいたい4200回転のIDEのHDDが付いていたことでしょう。キャッシュは2M程度。
以外に今でもIDEのHDDが付いている機種があります。たとえば工人舎SCなど。
それに対して現在主流のネットブックに搭載されているHDDは5400回転のキャッシュ8Mのものとぐんとパワーアップしています。
回転数が上がったところでと言われそうですが、一周読み取る時間が30%ほど高速化するわけです。
頭から順番にデータを読んでゆくと3割の速度差になります。
キャッシュはHDDに読んだり書き込んだデータを一時的に保持しており、再度読みに行ったときにそこにあればメモリーから読み出すわけですから物理的にHDDから読み出すより高速に反応します。
プログラムの実行などで、DBのインデックスなどがそこに収まると抜群の効果を出します。
もちろん、この仕組みはOS側でも持っており メモリーの量が多ければこの部分を増やすことによりパフォーマンスの改善が図れることもあります。
その部分が高速になっているというのが大きな優位点となっているわけです。
 
では、古いPCに現在のHDDを入れたらどうなるのでしょう?
実はこれが今日の本題なわけですが、HDDを入れ替えてみませんか?
ネットブックのHDDは「強者」と呼ばれるハードに詳しい人が交換に当たることがほとんどで 最近ようやく交換しやすいタイプが出てきています。
ところがデスクトップとして使われるノートPC(A4サイズ)は裏側から見ると スロットでもないのに蓋がねじ止めしてある場所がどこかの辺に見えてないでしょうか?
もしくは煙草の箱サイズぐらいの大きさの蓋が二本ぐらいのねじ留めでついていないでしょうか?
ことによるとHDDとかって書いてあります。
そのねじを外すと、マウンターといわれる樹脂製のケースにHDDが収められていることでしょう。
サイドに抜けるタイプは抜いただけでコネクターも抜けているのがほとんどですが、下から外すタイプはHDDにケーブルが付いていることが多いので気をつけましょう。
細かいことに関しては自分のPCの機種名と「HDD換装」などと入れてGoogleででも検索すると出てくるでしょう。
多くの人がいろんな機種を写真入りで交換してらっしゃいますので。
 
では、なぜHDDをお勧めするのでしょう?
当然コストパフォーマンスが高いからです。
性能向上ならSSDへの換装もありますが、おそらくこれは上級者向け。
価格的にもSLCのタイプは未だネットブック一台分の価格ですし安いMLCタイプでは「プチフリ」と呼ばれる メモリーのガベージや代替処理等の最中にデータが止まりPCが固まる現象が発生することもありますし、予算を重視すると容量が小さくなるためにインストールするアプリケーションを選別したりという別の作業が発生するからです。
HDDは現在驚くほど安くなっています。
デスクトップ並み(といってもデスクトップも現在は大きくなっていますが たぶん換装するPCを購入した時期なら)のHDDがS-ATAモデルなら6500円でした。
で、7200回転(日立のものです)ですからシーケンシャルにデータを読み出すなら40%UPとなります。
キャッシュメモリーは16Mですからランダムなアクセスにもずいぶん強くなります。
おそらく多くのPCでは未だにコストのしわ寄せはHDDに来ることが多く、あまりよいものは使われていません。
ところが良いものとのコスト差は驚くほど低いのがHDDの世界で、その100円ほどの差ですら問題になるほどPC本体の価格設定は削りあいとなっているわけです。
ゆえに、多くのPCで効果がある手法として残ったのですが ここしばらくのSSDの話題にかき消されるように出てこなくなっているわけなのです。
 
PCを分解しての作業ですので、スキルと度胸が必要ですが 多くの場合それを必要とするほどの大した作業ではありません。
もし、新しい環境にインストールしたりすることが難しいと考えるならドライブをそのまま買うのではなく バッファロー等のメーカー製の鉾入りのものを少し高くても購入すれば 移行ツールや設定方法のアドバイスも付いています。
もう少し注目されてもいいとは思うのですが・・・
320Gもあれば動画も持って動けるわけなのですが・・・