仮想ミニマシン

多くのプラットフォームを超えて動作するアプリケーション
昔は夢の物語だったのですが、実は現在では結構当たり前になってきています。
「そんな話は聞いたことが無い」
と言われるかもしれませんが、知らない間に使われている人も少なくないのです。
 
たとえば、JavaFlashがそうです。
あなたの使っている機器でYoutubeが見れますか?
多くの人は「はい」と答えるのでしょうが それがブラウザー上でのFlash再生ができているという事で
Flashという共通言語で書かれたアプリケーションが実行されているということです。
Javaもそうで、オンラインショッピング等でサブメニューのようなものでも使われていますので知らないうちにと言う事も
ブロードバンドのスピードテストでも多くでどちらかが使われています。
もちろん制約が少なくなく、できることできないことが明確になっているわけなのですが この辺りはWEB上にいるから当然という感じ。
勝手に作ったアプリケーションがメモリーの中のデータやHDDの中のデーターを外へどんどん送り出されるとシャレにならないわけです。
でも、どのプラットフォームでも実行できるアプリケーションはある意味理想のもので機器を変えても使い方は変えなくてもよいという利点が・・・
 
逆にみんなの望んでいるものだから、そこにお金が眠っていると考えるのは自然で
少し前から GoogleVISTAマイクロソフトが ガジェットやWidgetと呼ばれる ミニアプリケーションを実行するプラットフォームを提供し始めました。
最近では、NetFrontOpera等組み込み型ブラウザにもそういった動きが出ています。
つい先日、Operaのモバイル用のブラウザとして Opera Mobileのβ版が登場しました。
WM用だけが提供されていますが、9.5の登場の時から そのミニプログラムを実行する環境を提供し始めました。
そして、その動きはNokiaの実装する SymbianというOSでも動き出しました。
9.7のブラウザのダウンロードページにも いつからかSymbian用のWidgetツールのダウンロードができています。
実装されているWidgetは 9.5相当のものです。
もちろん、追加が可能となっています。
 
現在、使えるメモリーの量と言うかバッファの量に制限を受けており、APIを経由しない本体からの情報の習得が許可されない等の制限がありますが
たとえばTwitterのクライアントやRSSリーダーなどであれば 多くの用途は見るだけなので困りはしないでしょう。
種類によっては、Home画面に常駐して情報提供などを司ることとなり Home画面で多くの事が済んでしまうようになるかもしれません。
これも、ある程度のマルチタスクの処理が許可されだしたということなのでしょう。
モバイル端末だけに絞って考えると、今のところそうマルチタスクに強いというCPU群ではないわけです。
デスクトップCPUに比べてそのあたりの技術は必要なかった部分として 進ませてない事もあります。
常時バックグランドで動作するアプリケーションは省電力の為にはよくは働きません。
システムで制御できないタスクを増やすということは パフォーマンス変化の予想を難しくし 省電力の制御を大まかにしかチューニングできなくしてしまいます。
もちろん、画面上に必要な情報を並べるというのは利便性という意味からは素晴らしい事ではあるのです。
 
すべてのプラットフォームで動作するということは、それだけの無駄も発生させます。
その機種を特定して作られる物に対して 当然最適化レベルが低く Flashでもそうですが グラフィック支援機能に動画再生の支援機能が付いていても Flash経由では利用することができず YouTueのHD動画などはCPUリソースを大きく消費することとなってしまっているのです。
それでも、多くのPCで再生が可能なのは それだけのパフォーマンスを潜在的に持っているという事だけなのです。
1GhzのCPUを持ったSmartPhoneが登場しました。
常時最高クロックで動作しているわけではないものの、かなりのパフォーマンスが期待できます。
故に、効率が悪いプログラムも軽く実行できる環境が提供されることとなります。
そうなるとわかっていればこそ、こういった機種依存の壁を越えた ミニプログラムの動作する環境がにぎやかになってきたのかもしれません。
そうすると、そのプラットフォーム間での争いが激化し またユーザーを置き去りにした競争となるのだけは避けてほしいと。