既成概念

車に乗ると、右ハンドルであれば ハンドルの横か多くの車では座席の左側にシフトレバーが付いています。
現在ではこれはただのスイッチで、電気的にスイッチを切り替えているものがほとんどとなっています(ATということです)
スイッチだと考えれば、大きなレバーだと思いませんか?
大きな機械を動かすときの大きなスイッチは、流れる電気の量が大きいので大きいわけですし、操作によっては安全のため大きな動きを要求するようなものがあるわけですが この場合はちょっと違います。
操作する側の慣れを考えてのもので、本来はダイヤル式であろうが タッチパネルであろうが大きな問題ではないのです。
未来の車としてコンセプトで出てきたものの中にはそういった機能のものがあったわけです。
実際に異なるものを出しても大丈夫・・・・と思われるかもしれませんが それにチャレンジしたメーカーも実はあって
普通の車だとルームランプの付いているあたりに 変速機のスイッチを持ってきたメーカーもあったわけですが どうもこれは惨敗したようでいまでは普通のものに変わっています。
もちろん、F1で使われたステアリングの下側にバタフライと呼ばれる UP/DOWNのスイッチを設けて使うもののように 機能とF1で使われていたという別な価値観を持って受け入れられるものもありますが(じつは別にシフトレバーが付いていたりもするし)多くは「慣れ」という固定概念に縛られているものなのです。
 
薄型テレビが一般的になっていますが その不安定さもあって実はテレビの設置面積はそれほど変わっていません。
正確ではなくて、今まで20型+アルファぐらいのサイズのテレビを使ってきた人が 薄型化したことによって30型+アルファになったわけです。
どのメーカーも薄型をアピールするわけですが 先日見てきたクアトロンで39mmと4cm足らずなのですが 実際の接地面積は こけてしまうので広くなっているわけです。
せっかくのこの薄さも役に立っていないわけです。
もう一つは周辺機器の問題で 例えばHDDレコーダーなのですが いまだにデッキサイズと呼ばれるサイズのままです。
記録したものを出力するためにDVDやBDが付いていて それが前向きにスライドして出てくるようになっています。
もともとのテレビのサイズから考えると そのフットプリントが大きかったからそれでよかったのですが いまはデッキのほうが下手をするとテレビより大きくなってしまっています。
 
CDラジカセ(今はカセット付いていないけど なんて言っていいかわからない)を量販店などで見るとわかるのですが 多くの一般的なモデルはともかく 少しおしゃれ感を追求した機種などはCDが縦にマウントされていて 非常に薄いタイプとなっています。
機構的にはCD WalkMan(考えたら死語だな)などができるぐらいですから アンプの出力の為の回路以外大きくする必要もなく、またスピーカー側にアンプを置くこともできるので薄くても困らないわけです。
ユニットそのものは ノートPCようの外付けドライブで見る通りCDケースの数ミリ厚い程度なので 非常にコンパクトなわけです。
これもいままでのCDやカセットは横向きに置かなければいけないという概念を打ち破ったもので 発想としては極めて正しいものなのです。
 
テレビの設置については 技術さえあれば もう、置くのではなく壁につけるのが正しい方法だと思っています。
特に海外のホテルでは ほぼ壁についているといえます。
借家で壁に加工が・・・・という話も少なくありませんが、VESAという規格があるので 標準金具をこれからは取り付ける為の場所など用意されるようになると思います。
誰でも購入したテレビを取り付けれるようにできるわけです。
そうすれば、地面に不格好な台を置くこともないわけです。
だとすると HDDレコーダーはどこに行くのでしょう??
もちろん、おおくのテレビでは内蔵されつつあるわけですが、現在のテレビはHDD間の移動に条件があったりで テレビを変えると録画してあった番組が見れなくなったりという事もあります。
その中には、インターネット経由で購入したコンテンツなども含まれていて 単純にDVDに書き込めばいいというものばかりではないのです。
携帯電話のコンテンツと同じようなもので 機種変更すると腹依存になるケースもあるわけです。
 
先日、PS3用の録画ユニットTorneというのが発売されたわけですが、私はこれを非常に高く評価しています。
すでに、HDDレコーダーはコンピューターと化していて 私の家のPCと同様チューナーカード以外の部分の多くの処理をCPUがまかなっています。
記録もPCのHDDやDVDドライブなので コンピューター+チューナーが専用品か汎用品化の差だけなのです。
PS3もCELLと呼ばれる 並列処理の高速プロセッサーを搭載しています。
HDDもほぼすべてのモデルで現在は搭載されていますし、USBで外付けのHDDの搭載も可能です。
そして、それにつけるUSBのチューナーユニットが発売されたので、HDDレコーダーとして駆動するわけです。
問題は書きだすことができないので・・・・というところなのですがとりあえずそれは置いといて。
 
話題にしているのが形なのでそちらへゆきますが、Torneの形は内蔵できるという前提で無視するとすると PS3の形はゲーム機としては標準的なアップライトな形をしています。
具体的に言うと百科事典を一冊机の上に立てておいたようなデザインです。
これはWiiもX-Box360も同様なわけです。
この形のHDDレコーダーとなると、またこれはないわけです。
ところが、テレビが薄く、ことによれば壁についたとすると 壁の戸棚に収まるサイズとしては こちらの形のほうが望ましいわけです。
昔はテレビ台とテレビの間に挟まるものとしてビデオデッキがあったものの、現在ではその用途はありえないことからも形の変化は実は必須なわけです。
でも、店頭で恐らくPS3型のHDDレコーダーが置いてあっても、これがHDDレコーダーとして認識されない恐れがあります。
普通の人は やはりラックサイズのものがHDDレコーダーだと認識してしまうわけです。
スライドインのBDレコーダーがあろうと、どうせ本体では操作せずに リモコンで触るから本体のインジケーターは時間表示ぐらいでどうでもよいとか 機能的にわかっていても形を変えにくいものというのがあるわけです。
 
それでも、例えば有名なドラマでそういった形のライフスタイルがかっこいいとか
有名な俳優の自宅で使っている姿がかっこよかったとか・・・・
そういえばSonyから円形のPC(レコーダー機能もあった)がでていましたが これも先日 売れ残り処分特価で売っていたのを見たから商売的に成功したとは言えないのでしょう。
ユーザーの持つイメージを覆すことのむずかしさを実感します。

written by HatenaSync