種の起源

表題の書物をご存じだろうか??
原文というか翻訳されたものも私は読んだことはないのですが、書籍の名前は知っています。
「進化論」という言葉の枕詞のように出てくる(と思う 私の子供の頃には そう教えられたので)「ダーウィン」の著書である。
有名なこの本の引用は多くの分野で行われ、最近では人や物にまで使われているわけですから面白いものです。
一つは宗教やイデオロギーの世界でも利用されることが多いことからも 有名になったものだと私は思っています。
宗教では、環境に適応した種は 神の手によって生み出されるといった飛躍があり
イデオロギーの世界では、生き残る種となるためには進化しなければならない というような飛躍があったりするわけです。
 
進化論と言えばなのですが
朱は生き残るために新しい種を生み出すというもので 宗教観に近い物を学校で習ったような気がするのですがどうもそうではないようです。
宗教観と言えばそうなのですが 神のいたずら的な意味で語られることは最近は多いようです。
遺伝子情報の伝達は完ぺきではなく 混ぜたりコピーしたりしているうちにデーターが改変されたり 追加されたり、取り落としたりという事がどうもあるようです。
それらが 突然変異を生み出してゆくようで 生み出された突然変異の中で生き残るものが 新しい種となってゆくようです。
つまり、現在ある種の中から新しい種が生まれることはなくいつまでたっても同じ種のままで、その中で突然変異的に生まれたものでより環境に適応する物が新しい種になるという考え方のようです。
 
「進化」という言葉をよく聞くわけで 〜の進化形とかですが もちろんまったく無から生まれる訳ではないのですが 突然変異的なものが新たなものとなるわけです。
うまく商品の開発にというか宣伝に取り込んでいるわけですが どうも現在の種が環境に合わせて変化して新しい種になるという意味での使い方が多いように思われます。
今の性能+アルファで進化した新しいものという言い方です。
もちろん、それが突然変異方向的に付加されたと言えばそれもそうなのですが そんなに範疇は狭くはないわけです。
限りない適用性の低い物の中から生き残ってこそ進化で、現時点では突然変異的に生まれたものの一つなのです。
 
じゃあ種がどこからどこまでというと ヒト科の動物でも色が白かったり 背が高かったりといろいろな種類はありますが基本的に同じ種です。
これが念力でも使えれば新しい種と言えるのでしょうがちょっとした色の違いぐらいは大した差とは思えないわけです。
例えば携帯電話で、カラーバリエーションが増えたとか、カメラが高解像度になったとかCPUが速くなった程度で進化という言葉を乱発されることには多少抵抗があるというわけです。
突然変異種が生き残ったという意味では、i-Phoneなどは進化種と言えるのではないかと私は思っています。
 
学問的な言葉と、実際に使われている言葉の意味の取り違いはしょうがないとしても 気持ちの悪いという感情は残るわけです。
どこかの漫画ではないのですが 技や力がインフレを起こして 既に水平評価が出来なくなったのと同様で、根拠のない引用が独り歩きすると言葉そのものが消滅してしまう可能性があるわけです。
「進化」という言葉を使うと 一般的な意味で別な意味に取られる可能性があるので こういう言葉に置き替えましょうというようなことが起きてしまい 結果的に消えてしまった言葉もたくさんあります。
なんとなくですが 学術的なにおいがするので良いだけで 言葉そのものに何らかの特別な何かがあるわけではないからです。
子供のころ覚えた言葉が、なくなることが無いようにと思ったりもするわけですが・・・