下品だから好き・・・・

だんだん寒くなってくるとおいしくなるものに おでんやお鍋があるわけですが、最近では年中食べることができて季節感というものがありません。
それでも、冬にならないと食べにくいものがあります。
もちろん、私が書くわけですから 下町のものなのですが・・・・
コンビニに行くとこの季節になって登場するのが「豚まん(肉まん)」、「あんまん」なんて名前の商品。
昔から井村屋さんのブランドで出ていましたが いい年した私が小学生のころにすでにあり 山崎パンなどのパン屋さんの店先にガラス張りの蒸し器が置かれれば季節を感じたわけです。
 
小学生のころは 制服は半ズボンと決まっていて 特に高学年となると6年とまでいかないものの 長い間着続ける上着は手首は完全に見えるほどに小さくなってしていました。
もちろん私服も同じようなもの。
この当時は人のおさがりなども来ていましたから そこまでぴったりした服を着ることが少なかったわけです。
その格好で自転車で走り回っているわけですから・・・ってそういえば学校は手袋禁止だった!! 今に思えばひどい話です。
そうそう、自転車で走り回っていると 寒いは何とかなっても手がかじかんでくるのはどうにもこうにも なわけです。
その時にうれしいのが 買い食いで、前述の豚まんに始まり(このころから 子供にはあんまんは人気がなかった)、おでん串(関西なので串に刺さっていないと関東煮(かんとだき)となってしまいます)、豚串(いわゆる豚の味噌煮込み串です)、たこぽん(たこせんともいう えびせんべいにたこ焼きを2個ぐらい挟んだ下町おやつ。ソースたこ焼きの時代になって 手で持って食べれる形を維持したたこ焼きの派生物、しょうゆたこ焼きでは登場しなかったもの)等々 バリエーション豊かな食生活を送っていました。
その中でもいつのころ化登場してお気に入りなのが「カレーまん」というやつ。
単純な話なのですが、給食でも1位に燦然と登場した「カレー」を肉まんに入れたという画期的商品(笑)
日本のカレーが小麦粉を入れて米に絡みやすい粘り気を出したものだったおかげで非常に相性が良くなったわけです。
もちろんお菓子でも 下町らしく「味カレー」、メージャーなところでは「カール カレー味」等も。
 
最近、冬になって寒くなってからコンビニに行って じゃあ「カレーまん」でも・・・と言いたいところなのですが 実はちょっと食指が動かないのが最近の傾向なのです。
確かにどのコンビニの蒸し器にも入ってはいるのですが 二つの点で気がそがれます。
一つは蒸し器を開けた瞬間に狼煙でもあげているのかと思わせるほど立ち上る蒸気がないこと。
これは実は大きなポイントなのです。
何よりコンビニに入った瞬間に「あったかい・・・」という安心感を味わってしまって 豚まんのあったかさのコントラストが大きく下がってしまうこと。
もちろん、立ち上る湯気にも見ただけであったかいと思わせてくれる効果があります。
で、もう一点なのですが これこそが私を萎えさせる大きな点なのです。
問題はその味です。
よくよく蒸し器を見ると 蒸し器のガラスには中に入っているものの説明が書いてあります。
〜風味の〜まんだったり、前置きが長いことに気が付かれることでしょう。
もちろん、商売としてはそれが正しい姿なのですが カレーまん一つをとっても「キーマカレーまん」だったり「チーズカレーまん」だったりと 前置きがついています。
もちろん、料理としてはそれが優れているのだろうことも、商売的にも何らかの新機軸を打ち出さなければ同業多種において行かれるという焦りもわかるのですが 余分要素が多い。
キーマカレーまんで言うなら、前述の日本のカレーの特徴である粘り気とひき肉のバランスが個人的に悪いのでざらざら感があると個人的には思いますし、チーズカレーまんはマイルド思考は正しいと思うのですが チーズの味を強調せずにいるのでぼやけただけに個人的には感じています。
だから、具のないカレールーを入れただけのカレーまんが正しいのかというと ノスタルジックなフィルターをかけないと・・・とは思うわけです。
 
先日、「ちょい食べカレー LEE」というお弁当などに入れて使うカレーを頂いたのですが、これを見た瞬間に何だか気持ちの解決策が見つかったかもと思ったわけです。
で、とりあえず今日も寒いので試してみました。
まず、用意したのは 豚まん これはコンビニで110円だったと思いますが買ってきました。

サークルKサンクスのもの
そして、頂き物のこれ


ちょい食べカレーLEE(江崎グリコ)の辛さ10倍
やったことは単純
こうやって二つに割って

単純にかけるっ!っという訳です。

 
お弁当用のカレーの存在は知っていましたが それほど気にもしていませんですが。
考えてみれば非常に理にかなっているわけです。
非常用食料にも採用される通り カレーのレトルトパックは常温保存で数年持つわけです。
ゆえにポケットやカバンに入れて使う時までほおっておけるわけです。
そして、前述しましたが具の問題。
具を入れようにも薄く細いパッケージでは具も入らない。
つまり、少なくとも下に触るほどの塊の具のないカレーなのです。
カレーまんの具の進化形としては非常に正しい姿なのではないかと・・・
で作って食べてみたわけですが、ネタにこだわりすぎたので実はおいしくなかったのです。
 
理由は明快! 部屋をあったかくして ある程度割っても湯気ができるまで待たなければ 写真がきれいに取れなかったので肉まんそのものが冷えてしまってたからです。
やはり冷えてからはおいしくありません。
もう一度コンビニに出かけて 買って表に出てすぐに食べてみると・・・
やはりノスタルジックな・・・・という訳にはいきませんでした。
肉まんにカレーという発想は非常によく、高級肉まんと区分けするためにタンパクに作られたこれとの相性は悪くなかったのです。
ところが、カレーがおいしいのです。
ノスタルジックには浸れなかったのですが これがなかなかおいしいのです。
辛口10倍という辛さが幸いしました。どうしても通常のカレーに比べてご飯やナンに比べてかさ高くなる周りの皮の部分を支えるには濃すぎるぐらい味が濃くないと対抗できないのです。
10倍をつけて 丁度の辛さに。
価格的には1本60〜70円と肉まんの約半分の価格がどうかという問題はありますが、正直高級肉と比べても引けを取らないというよりはかなりおいしい方だと思います。
無理に洋風で無い事も功を奏したようです。
  
実験的には失敗かと思いますが 実においしかったので是非お試しください。
一つだけ欠点が・・・・
やはりカレーまん用には作られていないので つけやすくてよいのですが粘度が低く 油断するとソースをかけたようなものなので落ちてしまう訳です。
油断はできませんが 味は・・・って やっぱり下町の味でないし 目的がずれてきているような・・・・