音声からパケットに そして再び音声に

SmartPhoneの発展は 実はキャリアにとっても有難いこととなりました。
一人あたりの契約金額が大幅に向上しました。
以前なら、音声通話で使っているころには 本当に音声通話だけ。
つまり、普通の人なら3000円ぐらいで ショートメールと込でもおさまっていたりしたわけです。
時折、2万円とかって自慢していたのは それだけ忙しいという事で 高いのが解っていたので通話時間を短くしたことの効果があるわけです。
そこから通話単価が下がり始めるわけですが 単純に下がったわけではなく 「無料通話時間〜〜分付」というような 政策をとったわけです。
例えば、月額基本料金 1000円で 500円分の通話料金がついて 30秒21円 と言うような感じです。
段階的に 月額基本料金が上がって行くものの 30秒〜円の部分も下がって行きながら 通話料金の付属部分も増えてゆき 結果的にもっとも高いプランでは月額1万円ぐらいで毎日1時間以上話しても無料の範囲となったわけです。
今のように繰り越しができないので ある一定額のプランを一つ下げると 下手をすると大損となるわけで 結構余り気味に設定する人が増えたわけです。
この段階で、通話料は一期に下がりこの頃から 〜念継続で利用してくれた人に対しては〜%引きと言う制度が始まりました。
1年ぐらいの縛りが 1万円ぐらいの違約金で設定されていたために 毎年買い替えキャリアを変えるふらふらした人を引き留めるための政策でした。
そして、ソフトバンクゴールドプランホワイトプランの登場で 各社が一律で料金を下げて今に至るわけです。
二年縛りが当たり前になったわけです。
 
通話料金が下がったところで 次に用意したのが インターネットの名前を関した ローカルイントラネットサービス。
いわゆる i-ModeやEz-webというやつで(もちろん、時期はかぶっているものの 利用の増加はこの頃からです)徐々にメディア連動サービスの登場と、無料サービスの充実が始まります。
Googleなどと同様無料で提供しても利益を得ることのできるビジネスモデルの登場で そういったサービスも増えてきました。
今のオンラインゲームで「無料」をうたいながら、実はアイテムなどでうまく課金する仕組みを 作り上げてゆくわけです。
その中で、音楽配信などからパケット代金の高沸を防ぐために作られたパケット定額なのですが それでもこの頃は上限まで到達する人は少なかったわけです。
ところが、SmartPhoneはWindwsmobileやNOKIA Symbian SmartPhoneにおいても簡単にパケット停学の上限を突破するものとなったわけです。
ただ、驚くほどにユーザー数が少なかったので、それが問題になるような状況でもなかったわけです。
 
その後、i-Phoneの登場からスタートして Androidの登場を持って パケット定額制の上限を軽く上回るSmartPhoneが台頭しだして いまではその勢力が大半になってしまったわけです(新規に関しては)。
じゃあ、最初の頃から比較すると 確かにパケットの消費量がその当時から行くと 1000倍だの 10000倍などとなっていて 使っているのは使っているわけですが全体のコストを考えてみると
当時 2000円〜3000円 現在ホワイトプランパケット定額と仮定すると 980円+4400円で5380円と約倍になっているわけです。
勿論、設備投資など多くの作業が必要になっていますが それを考えても倍までには至らないので 利益は倍増して言ったわけです。
めでたしめでたしとなるはずでしたが そのパケット料金も 競争の結果下がり始めたわけです。
上記、4400円は携帯電話で不自由なインターネットを体験するときの料金で、SmartPhoneやPCサイトブラウザと呼ばれるPCライクなブラウザ経由で見ると 6000円弱のパケット料金がかかるわけです。
それを、不自由なインターネットを体験する額で 普通にインターネットを閲覧する仕組みを作り上げるわけです。
それが、i-Phone優遇政策なわけですが 当然、他社も追従を始めたのが最近の話。
AUは少し前からやっているのですが 端末代金を一括0円で販売して、その上機種代金を毎月の料金から値引きするという政策をとったので 実質のパケット料金の値下げとなったわけです。
これは短期的なものですが 今回i-Phoneの発売で この価格を当然横並びに合わせてくるわけです(実は高いが)
そして 昨日 DOCOMOがパケット料金の値下げを発表して またしても価格競争に入って行くわけです。
 
DOCOMOの値下げは一律的なものではなく おもにXi音声通話契約という 新しいLTEと言われる新規格の通信方式の利用者に向けて提供されたもので、近い将来に発売されるLTEという高速通信まで使う事の出来る端末の登場とともに用意されるものです。
じゃあ、これでDOCOMOと契約しても他のキャリアと同様に安価な契約が・・・と思えば現在の価格はキャンペーン価格で いずれ値上がりが見込まれる訳です。
この辺りはDOCOMOは比較的良心的でというか商売下手で キャンペーンだという形で お客さんはキャンペーンが終わったらどうしようと躊躇する余地を残した状態でのキャンペーンなのですが
Softbankなどでは 先にせきそうなほらを吹くところから始まって、結果的に細かい約款を調べると そう得でもなかったと気が付くような形で 一気にお客さんをひきつけるわけです。
ただ、DOCOMOの場合はキャンペーンと言って市場調査をして、結果的にキャンペーンが終わっても料金据え置きの 本政策に切り替わることが少なくなく それなら最初から言えと言われてもっと人気が無くなったりするわけです。
こういう言い方をするとなんですが Softbankですら海外のユーザーから見たら普通に善良なキャリアで(価格面は別として) いきなり大風呂敷広げてもやるつもりはあったと言い切るし、さすがに他の国のように途中で平気で料金を変えたりはしないわけです。
よそを押しのけるとは言えど 流石に帆に触れるようなこともしていないので 日本人の感覚からはともかく よく言って「うまくやったな」程度であろう。
話はそれたが、LTEにおいては 音声通話の料金体系はシンプルに一つとなっています。
正確には二つですが 両者の違いは二年間の縛りがあるかないか。
そして、DOCOMO間の通話を一律0円にするという オプションが用意されています。
この料金は現在のところ基本料気が最安値となる(3キャリア間)AUのものと同様となるわけですが・・・
問題は通話料の部分。
30秒で21円の最も高い料金で固定されているわけです。
上記の年表でいうと、音声通話の値下げが始まった・・・という時期の価格まで舞い戻ったわけです。
 
価格の高い頃の 音声通話価格に舞い戻ったわけですが よくよく考えてみてください。
例えば解り易い価格として DOCOMOのタイプLバリューで考えると どちらも縛りはあるので安い方で計算すると 月々4200円で300分(一日10分換算)として計算すると
Xiのプランで計算すると 12,600円となります。
基本料金も加算して 考えると 13,380円となります。
一日10分が多いか少ないかという問題もありますが、たったそれで この料金差となるわけです。
もっともユーザーが多いと言われている タイプSバリューですら 2100円の月額料金が 基本料金込みのXiで無料分55分の通話を行ったとして 3090円と基本料金込みだと 約1000円高くなるわけです。
じゃあ、タイプSバリューのユーザーであれば 約1000円下がったパケット代金は相殺されてしまうわけです。
ちなみに、ソフトバンクホワイトプランの場合 タイプSと同じで3115円となるので こちらも実は安くないのです。
 
穿った見方をすると、「パケット代金をひかなければいけなくなったので対抗してみたが 損する可能性があるので音声で賄ってみました」 となるかもしれません。
同じとは既にソフトバンクでも行われていたわけですが それをDOCOMOがやるとみんながそう書いてしまうのは悲しいところです。
地味に計算する方が変だと言われるかもしれませんが 実は普通に使っていると 高くなってましたとかよくある話ではあるわけです。
ここまで複雑な料金体系もどうかと思いますが Xiが高くなったので なんらかの・・・・と思う気持ちは私だけではないはず。
実際に発売になった時にはなんらかの・・・・があるといいのですが



written by HatenaSync