借家と持家

昔は 貧乏な間は借家に住んで、お金を稼いで小さくても一戸建てを持ちたいというのが 価値観だったのですがだんだん変わってきています。
特に、高度経済成長期に 場所を選ぶと都心部では 土地価格が上がりすぎて 一軒家では無く集合住宅が増えてゆきそれらも賃貸だけでなく分譲という形で販売されるようになって変わってきます。
比較的安価で自分の所有物を得られるわけですから・・・
おところが ちょうどそのあたりの物件が30〜40年たって老朽化してきて話が変わってくる。
昔の木造建築を手入れしながら使う物と違い、40年ぐらいで老朽化が来てしまい 建て替えなどの状況に追い込まれる。
一戸建てであれば 建て替えと思えば少なくとも自分の意思で建て替え可能なわけですが、集合住宅なのでみんなの総意で・・・となると話が変わってくる。
お金を出すとか出さないとかいろいろな意味で問題になる訳です。
出来るだけ良い所に住みたいが、そのためには負担が大きくなる・・・好きな間取りにもなにも買えることが出来ずに 結果的に今までどおりの物が新しくなることに誰もお金を出したがらないわけです。
ましてや、建築基準が厳しくなった分 実際の所有面積は狭くなってしまう上に 建て替えの時間がかなりかかるので その間済むところも用意してとなると結構大変なことになってしまうわけです。
それでも、バブルの頃は潰して土地にして新しい建物で儲けることが出来たのですが、いまや下降し尽くして 下手をすると買い手が付かないわけで・・・・
勝ち組は賃貸住宅居住者なんて書いているものの本が多くなってきています。
もう、子孫に残すほど財産もないしという所でしょうか・・・・ 
 
実は、コンピューターの世界でもその動きが進んでいます。
仮想サーバーという一台のPCに複数のサーバーを動かす技術が標準的になったところから 前述の住宅の話でいうと集合住宅が出来だしたのです。
実際のところ コスト的なメリットも大きく、個人の所有物と異なり枠の拡大縮小が比較的簡単に出来るわけです。
集合住宅前の道路で子供が遊んでいたりするわけですが 一戸建てだとすると そうやって遊ぶ場所も無い訳ですから。
共有スペースをうまく使いまわすと 必要な時だけ広い場所を確保したりできるのも集合サーバーの利点です。
全員が常時100%の能力を使っていないというか、平均駆動率5%以下という状況が多くのサーバーの普通なので(DBサーバーなどは別にして)こういう方法は有効なのです。
現在はPC側の話でいうなら クライアントもこういった形で1台のPCの中にたくさん存在させるべき動いています。
同じアプリケーションを共有できるマルチユーザーから、全てのリソースを共有し分離する マルチ独立型クライアントになってきたわけです。
 
Youtubeという動画配信サイトをご存知ですか?
何をいまさらと言われそうですが、最近では3Dだったり1080いといわれる1680x1080ドットの振るHD解像度の動画も配信されていたりします。
うまくいけば最近間モバイル機器などでもこれらを見ることが出来るわけですが・・・って何が言いたいかというと
PCそのものは自宅に置かなくて良くて、どこかに置いておくことが出来る。
そして その画面をモバイル機器に転送して作業するなら必ずしも重いハイパフォーマンスなPCは持ち歩かなくて良いという事です。
まあ、私もWindows Live Meshを使ったり、LogmeInを使ったりして 自宅のPCを使ったりするわけですが 残念ですが 現在のレベルですとPCとして使うには 実際のPCを操作するのに対して遅いと思われる物です。
ですがYoutubeでストリーミングする技術があれば 例えフルHDでも画面全体の変化が動画に比べて少ないPCの画面なら送ることが出来ますし 実際の操作のキーボードやマウスの入力を送るパケットなんて無いに等しいレベルであるという事なのです。
帯域の制限や クライアントの速度がもっと十分なものとなればそれこそ 表で使うのにPCは不要という事も出てくるかもしれません。
 
じゃあ、ネットワークに広い帯域が確保されて モバイル機器でもHD画質の表示ぐらいへっちゃらで出来る端末が出てきたらどうでしょう?
現行んおTabletであれば 10インチで500gに満たない訳ですし それで 5時間ぐらいの駆動とまあオプションでマウス付キーボードが100gぐらいであればさすがのVaio Xも出番が無くなる可能性があるわけです。
もっと言えば今は家にPCをおいて使っていますが 自宅よりネットワーク環境の良いどこかにPCそのものを預けてしまえば楽だなと・・・どうせそういった使い方しかしないし・・・・
携帯電話の回線と同じで全員がフルに使った分だけ機材を用意するわけでは無く 全員がいきなり一斉に負荷のかかる仕事をすればパンクするわけですが そうでない使い方であればパンクしない程度のPCとなると 当然1台のPCに複数のクライアントが入ることとなり、一台当たりの単価はレンタルだとしても安くなる可能性が低くないわけです。
ましてや WEBを見たりメールを受信したりぐらいは携帯側の端末であるとすれば 実際のPCが必要な・・・という話はものすごく減って来るのです。
 
もっと限定されると ゲームなどです。
必要な能力は高いグラフィック性能と高速なネットワークだけとなると、後半の高速なネットワークは実行する機械を一か所に集めることで解決して 前半の高速なグラフィックは Cellなどそれ専用の処理をするプロセッサのプログラムが出来ればそちらに任せる方が高速なのです。
どう考えてもチープとしか思えないゲーム機のグラフィックがPCなんかより速かったりする理由です。
OSも共有する必要が無く アプリケーションのみ共有する環境を作るだけですから 話は速い。
そして、今やそういったゲーム会社が結構 今タケノコのようにたくさん出てきているわけです。
なにより 課金が柔軟でしやすいわけです。
一本売ってよりも利用課金にした方が もっというとアイテムなどという小口の課金を多くするほどに消費者はお金を落としやすいというのは既に証明されているからです。
ネットワークだけを利用した現在のゲーム会社はおそらくこういった形態の会社にとってかわられてしまうでしょう。
 
ここにきて 借家と持家の話なのですが
進めば進むほどに PCを自分で持つ意味は少なくなってしまうわけです。
PCを持ったとしても ゲームに合わせてOSに合わせて 
最近でいうとWindows7でDirect-X11が無いとPCのパフォーマンスを食ってしまうので ATI(現AMD)のビデオカードが安価で良いとなった時期があったように それまでは、ゲームと言えば現在も可nVidiaのビデオカードが鉄板だったわけですが これがAMDビデオカードがじわじわとシェアを伸ばす要因となったわけです。
こういった風に 自分仕様に立てたはずの家がいつの間にか時代に合わなくなってしまうような事が起きるわけです。
ところが、借り物の機械であればじゃあ違う所に移るか・・・で済んでしまうわけです。
データなどこれは別にストレージサービスに置いているので関係ないとなってゆくわけです。
 
じゃあ、どちらを選びますか?
いまのところそこまで進んでいないわけですが QuadCoreのAndroidPadやいi-Padなどがでてくれば 上記フルHD画質のストリーミングを軽くという用件はクリアしますし 5時間ぐらいの駆動時間も大丈夫でしょう。
通信に関しては ハイブリッドで高速なものにどんどんなってゆくでしょう。
状況はそろいました。
i-Pad向けには こういった仮想PCサービスの開始が一昨日告げられてネットワークの微妙な感じなどが報告されていますが 同じような会社はたくさん出てきます。
Enterpriseライセンスなればこの辺りの採算分岐線はそんなに高い所にはありません。
ハードウエアそのものは それも人の借り物で出来るからです。
恐らくこちらもタケノコのように・・・・・
お金が無くなる結果的に何もできなくなるのがクラウドサービスなのですが それでも結果的にはコストが安くなるとすると・・・
いや、そこまで行くとまず個人でPCが必要なのかとかいう所に原点が・・・・・
そのうち図書館がこういうサービスを無料で借りれるところとかになって 公共サービスの余ったリソースを市民に解放とかって十分にコストメリットからは考えられて・・・・
 
大阪都構想なんてありますが 出来ればこういった事もふくめてやってほしいなと。
こういった形で大阪都民だったら 無償でクラウドPCが使えるが ここに納税や告知なども統合されているスケジューラーが入っている。
故に都民はこれを使う事でイベント等に参加しやすくなって・・・・
勿論、求人や企業誘致なども
ただ、これを広告媒体として考えたものが先行すると・・・・ 

written by HatenaSync