帯域確保と余剰帯域

携帯電話で結構大変になるのは音声通話で 音声に関しては接続した瞬間から帯域が専用に確保されて 安定した通話を確保するわけです。
基地局基地局の間を通過するとき等は 現在繋がっている基地局とこの後繋がる基地局の両方で帯域を確保して その切り替わりに備えるわけです。
それを複数人数分同時に処理するので結構大変な訳なのですが・・・・
 
本日より、ソフトバンクがプラチナバンドと同社が読んでいる900Mhz帯のサービスの提供を始める。
商売が上手いなと正直思うのはこの「プラチナバンド」という言葉なのですが 当たり前に使っていますがソフトバンクがこの言葉を使い始めるまでは殆ど誰も使ってない言葉なのです。
他のキャリアは900Mhz帯とか2G帯と呼んでいるだけで区別していないものを ちゃんと名前を当てて宣伝することで さも凄いものを手に入れたかのように宣伝しているわけです。
元を言えばDOCOMOAUも持っているもので SBが他社に優れたわけでもないのですが 巷の理解はソフトバンクはプラチナバンドというものを手に入れて凄くなるらしいという話にしか伝わってないわけです。
素人をちょろまかすのはそう 難しくも無いというレトリックを再び見せたわけです。
せいぜい横に並ぶ程度の話とは思えないあたりがすばらしいわけです。
実際のところ、DOCOMOAUは積極的に900Mhz帯はLTEに振り分け始めて LTEに進むというスタンスのところソフトバンクは3Gを進めるわけですから言い方によっては面白い話でもあるわけです。
もう一つ、これは技術的な問題なのですが 透過率が高いということは1本のアンテナでカバーできる範囲が広いということです。
低い位置から発信するとその到達エリアの予測が難しかったりすることと 効率が悪いことがあるわけです。
また、電波の長さによってアンテナの長さが決まるわけですが それは端末の中もそうなのですが 基地局のアンテナもそうです。
流され言えば3倍近い長さを必要とすることになるうえに 高いところに設置するとなるとそれなりの場所が必要です。
土地の取得からスタートしての展開ですからそれは結構大変なことでしょう。
現行の、ソフトバンクのユーザー数を毎月の資料から読み取っても 首都圏集中型の傾向が他のキャリアより強く 本当にソフトバンク過疎地帯とも言える地区に 900Mhzの大型アンテナを施設して 現在売っていないエリアに売ろう!としているのか それとも看板として900Mhzがほしかったのかが今後の動きにかかってくるわけです。
本気でお金をかけて地方展開をするなら 他キャリアにとっては脅威となることは間違いないわけです。
このあたりに関しては、LTE用として700Mhzを手に入れたE−Mobileについても言える訳ですが・・・
 
もう一つ、広域をカバーするということは実はデータ通信にとってはめんどくさい話となるわけで
電波の割り当てには限りがあるので使えるチャンネルはたいしてないわけです。
これは2Gも900Mも同じなのですが 1本のアンテナで到達するエリアが増えれば増えるほど そのエリアに存在するユーザーの数は増えるわけです。
同じ帯域を10人でシェアするのと100人でシェアするのでは とうぜん100人で使うほうが速度が落ちるわけです。
故に 他キャリアでも2G帯を積極的に使うわけですが プラチナバンドが手に入ると 何でも出来そうなCMの内容とは嘘は書いてないもののちょっと引っかかるわけです。
いま、ソフトバンクをメインに使っているユーザーは i-Phoneが半分以上で3割ぐらいが安心簡単フォンなのです。前者にはあまり便利になったという実感は得られず 後者にとっての復員であるということだろうとは思います。
私がソフトバンクを離れたきっかけはずいぶん前ですが 電波は来ているがパケットが流れない・・・・ということに起因したわけですが 900Mは同じことが起き易い訳ですがそのあたり頑張りに期待しましょう。
900Mアンテナに関しては比較的慎重で 順番に電波の干渉等を調整しながら施設してゆくとの事ですから 期待してみてみましょう。
 
まあ、ソフトバンクもそうやって広域をカバーするアンテナをもって まあ横並びになったわけですが
世界は高速通信であるLTEに進んでゆくわけです。
LTEはデータ通信のみしかサポートしないので現在は音声通話には3Gを併用している。
先日から書いている VoIP on LTEの波が進んでいてかなりの地域で実験実施が決まっている。
当然であるが3Gを全部辞めてLTEにしたほうが電波の使い方としては効率が良いからだ。
つい先日を持って、2Gが完全に止まって 全て3Gだけになったわけですから 同じことが起こることは確かなのです。
その際に 音声に対する確実な帯域確保を行うかどうかが問題になる。
音声そのもののパケット返還したときの消費パケット量はわずかなものだ。
で、あればパケットの大量利用のユーザーさえ絞ってしまえば 無理に帯域確保しなくてもいけるはずです。
アンテナの切り替わりも同時に繋がっているアンテナ全てを使ってパケットの送受信を行っているLTEでは それも問題になるにくいわけです。
それこそ、キャリアの提供するSkypeやLineのような形での提供となるわけです。
それでもいいのではないかという動きも見えてきているわけです。
唯一キャリアが電話番号を割り当てるということ以外は。
 

written by HatenaSync