もう一つのデュアルコア

1CPUで二つのコアを持つプロセッサが話題になっているのですが、昔からあるもっと単純な方法があります。
つまり、マザーボードに二つのCPUを搭載する方法。
特に、IntelのPentium DはFSBでCPUを接続しているので物理的には二つのCPUをマザーボードに乗せているのと同じことになります。(正確には同じチップ上なのでその接続距離は短く 理論値により近い接続にはなっているかと思います)
では、っと探すとXeonプロセッサでデュアルCPUという選択になるのですが、中古でサーバーPCを購入する方法を取らないのであれば どう考えてもPentium Dの戦略的な価格設定は魅力的に写ります。
マザーボードやCPUは比較的型遅れで安いものを手に入れられたとしてもなにより辛いのがメモリーになるでしょう。
適合すメモリーパリティ付だったり 各メーカーが旗艦として用意した最も速い機械ですから高速の下手をすれば専用のメモリーを使っていてブランド指定まである始末。
結局高くつくことが少なくありません。
じゃあ、となるのですが 実は安価なものがあります。
これもサーバー用途なのですが、データベースサーバーなどのようにパフォーマンスを優先しないサーバー。例えばWEBサーバーのようなもの 特にハウジングサーバーとして複数のホームページを中に置いたりするサーバーはCPUの速度は一定以上あれば 後は、平行に動作するタスクをどれだけ効率よく処理できるかが問題になります。
1ラックに、48CPUなんて機械も出てくるわけです。
また、その特性上台数が爆発的に増える事がありますので 電力消費量つまり発熱を以下に効率的に押さえ込むかあたりも大きな問題があります。もちろん、台数が大きいのでコスト問題も馬鹿になりません。
また、これだけWEBが出てくる時代になれば馬鹿に出来ない市場になっています。
そこで、登場する名前がTransmetaやVIAという名前。
勿論、IntelやAMDもやっているのですが メインストリームで有名なだけにこういった種類のCPUではどうしても目立たない。
もちろん、そういったPCは一般的には専用品としてしか入手できないのですが店舗で一般的に売っているものがあるらしいです。
CPUはVIAのEDEN-nプロセッサ1GHz。1Ghz動作時に僅か7Wの消費電力 勿論、強制的に冷却するような無粋なFANは必要としません。
http://www.via.com.tw/en/products/processors/eden-n/
FSBの速度は133Mと今の時代のCPUとしては古いものですが 外部デバイス同士は高速のバスで繋がっています。
なにより小さなCPUパッケージは 1centコインと同等。PDAに搭載されているPXA270と同等程度のサイズです。
これを搭載するマザーボードもMini ITX 17cm×17cmの小型設計。
二つのLANポートを持ち一つは1GbitのEtherNETをサポートします。
シリアルATA、パラレルIDEのバスを両方持ち、Intel Pentium4の相当としては恐らく1.3〜1.6G相当に動作するであろうプロセッサを搭載したマザーボードです。
そして、ここには二つのCPうが搭載されています。
色々な条件(HDDやメモリーの共有)が有りますが、今のnotePCをそんなに遅く感じていないのであれば、このPCの導入は選択肢としては面白いと思います。
IEでインターネットをしながら、動画の録画、メッセをして メールの受信等の作業であればおそらくSingleCPUの機器より快適に行えるでしょう。
ここまでの仕様をもって、CPUを2個搭載したマザーボードがサンプル価格という高額な購入形態でも44800円
http://www.prova-jp.com/order_mb_mini_itx.htm#MB-Mini-ITX-Eden-DP
写真が小さいので見えにくいのですが、下に見える黒い横棒がメモリースロット。
それだけでもこのマザーボードのサイズがいかに小さいかがよく判りますが それより驚きなのが その右上に小さく見える銀色の四角形が二つ。
FANどころかヒートシンクすら張られていないCPU本体。
左側に見える、ヒートシンクの張られた黒いものはチップセットになります。
ビデオもオンボードなので、小型のDVDプレーヤーぐらいの箱に入れてDVDを取り付け S−ATAのHDDを付けて一日中付きっ放しに成ろうとしている家庭用のPCとしての選択は面白いと思うのですが・・・・
どちらかというと事務方のイメージの強いPCですが、Mpeg2の再生やMpeg4の再生のためのアクセラレーターがチップセット内のグラフィックチップに搭載されていますし 家庭での再生には十分な6chのオーディオチップまで積んでいる辺りがなんとなくすごいな・・・と。
これに、ハードウエアーエンコードのキャプチャーカードなんか入れたら下手なHDDレコーダーより高性能で静かなものが出来るかもしれません。
不必要にパワーばかりが前面に出て、実際の用途に向いてないかもしれないPCより 用途に合わせてこういった目立たないプロダクトのものももう少し注目されるとよいのですが・・・・
ちなみに、このマザーボードの販売は 名古屋のPROVAさんというところなのですが面白い選択をされますね・・・・
マザーはVIA純正で
http://www.viaembedded.com/product/epia_dp_spec.jsp?motherboardId=321
になります。

Miss Lは、ローズバスが大好き 37

なんで私がこんなに寂しいところを歩いているんだろう。痴漢に会うのは亜矢子警視だった筈なのに。
本当に何にも無い。
地下鉄の駅を出たら、プレハブ小屋と海しか見えない。あとは全部平らな土地。
こんな土地が余っているなら東京都の住宅事情がもっと良くなるはず。
小柳刑事の「命に代えても僕が守ります」も、先日のことを考えたらあてにならないし、きっとMr.Gは事務所から出てくることは無いだろう。
そして、行方不明の亜矢子警視。
 
亜矢子警視:「あざとすぎると思わない? 小柳君の言ったように私が痴漢に会うなんてゴジラでも連れてこない限りありえないって さっき思ってたとおりよ。」
小柳刑事:「決してそんな事は思っていません」
でもあの慌てようから考えると ゴジラでなくてもショッカーの怪人ぐらいは想像していた顔だった。
Mr.G:「しかし、あなたが出なければ 相手は焦らないとおもうのですが?」
亜矢子警視:「私の親類が痴漢に会うって言うのはどう? そして怒りに我を忘れた私が操作をするって言うのは。」
小柳刑事:「民間人を囮に使うのは危険すぎます」
強い口調で、制止をかけた。しかし、亜矢子警視の表情は微笑んだままだった。
亜矢子警視:「危ないと思ったらあなたが守ってあげればいいじゃない! それに完全に民間人というわけでも無さそうだから・・・」
亜矢子警視の意志の強そうな目は私のほう向いていた。
Mr.Gと小柳刑事はその視線の先を追って 私に6個の目がいっせいに向く形になった。
「だ、駄目ですよ 自慢じゃないけど痴漢なんて会った事も 見た事もないんですから!! 自分の事ぐらい 自分が一番良く知っています。」
小柳刑事の諦めたような目が印象的だった。Mr.Gの目は見開いたまま。そして、亜矢子警視の目はいつもきりりとした目じりがじわじわと下がってきている。
亜矢子警視:「さー、きれい きれいしましょうね」
有無を言わさず腕を握って 部屋まで引きずっていかれた。
Mr.Gが買ったものの、あまりに私に似合わなくて着られなかった服たちの山をあさり始めた。
亜矢子警視:「なかなかおしゃれな服持っているわね 着ないと勿体無いわよ」
「それは、Mr.Gが用意してくれた服です。そんな服私には似合わないですから」
亜矢子警視:「いい、服は似合うから着るんじゃないの」
スラリとした長い足を指差しながら亜矢子警視が言った。
そりゃーそんなにスタイルが良ければなんでも着られるでしょう。
亜矢子警視:「いい、気合で着るの 気合で!!」
下を向いていたはずの指がいつの間にか天を向いていた。
この人ならこういうスタイルでなくても、やっぱり気合で着るんだろうなと思った。
しかし、私が着ると言う事とは別なんですぅ!!
口紅以外の化粧品を久しぶりに見て、いえ 見ただけですまなかった。
顔中に色んな物を塗りたくられました。
髪の毛にも、出来上がった途端事務所からほり出されて地下鉄の駅に向かった。誰か付いてきてもらえると思ったのに 誰も付いてこなかった。
 
駅まで来る指示は貰ったけど、その後どうすればいいかまでは聞いていない。
駅にも一人人がいるだけ。この駅まで来た人がいるだけでも駅の係員が驚いているぐらいだから想像が付く。
とりあえずすることも無いので海のほうに向かって歩いてゆく。念のために確認したら携帯電話のアンテナマークは3本出ているので電話は繋がるようだ。
昼間なのにお化けでも出そうなところだ。もっともお化けは見てないけど怪物は見たんだから50歩100歩。
その化け物をいぶり出そうとしているんだから、お化けが出そうなことに不思議は無い。
妙な事に納得しながら歩いている。
あちこちに生えてるパイプが不気味だけど、工事現場にもうすぐ成る筈の土地だからそういうもんなんだろう。
地面の下から突き上げるような工事の音がする。恐らく地下鉄のトンネルを掘削する音だろう。現場の人はまじめに作業をしているんだな
でも、足の下から聞こえてくる音は何かがうなっているようにも聞こえる。
海沿いには、一箇所だけ金網に囲われた一角がある。
ここにもし秘密基地があるんだったら、ここは怪しいですと書いてあるようなものじゃない・・・・・ああ、こんな何も無いところに降りてくる客なんていないんだ。
金網には 工事の札がかかっている。岸田ビルディング建設予定地。関係者以外立ち入り禁止。
金網の入り口は鎖で巻いてあり 大きな南京錠で止めてある。それも錆びてここ一年ぐらいの間にあけられたような形跡は無い。
奥に見える朽ち果てかけたプレハブ小屋から考えてもこんなところに金網立ててどうするつもりだろう? 盗るものなんて何にも無いのに。
金網につかまって中を覗いたが、大きすぎる敷地はただの平らな埋立地
少し後悔したのは、てがドロドロに成った事。かばんも取り上げられたのでかばんの中には財布しか入ってない。あとで駅で手を洗いましょう。