生活の変化と常識の変化

今日のお昼ご飯は回転寿司です。
知らない人はいないかと思うのですが、ぐるぐる廻るベルトの上をお寿司が廻っておりその上に乗っている寿司を好きな物だけとって食べるというスタイルです。
勿論、ベルトコンベアーの上を食べ物が流れると言うスタイルは新しい物ですが、それ以外にも海外にまで進出するきっかけになったのは、軍艦巻きと言うお寿司のスタイルです。
江戸前の寿司としては軍艦巻きというものを認めないか方が多いようですし それもまた真なりと思うのですが、この回転寿司という業態を見る限りは その功績は大きな物となっています。
それが証拠に、その後回転〜という食べ物のスタイルが沢山出てきましたが こんなに世間に広まった物はやはり寿司だけのようですから。
軍艦巻きは、シャリの周りを海苔で巻いた寿司の形態の一つで 歴史は新しいと聞いています。
周りに糊の囲いが出来ているので、寿司のシャリの上に乗らないもの 最初に出来たといわれているイクラなどがこの登場で寿司として食べられるようになったと聞いています。
ハンバーグや、フライ、焼肉、てんぷら、果物 等々寿司とはかけ離れた物までこの登場で寿司になりました。
そして、対象年齢をぐっと広げました。
又 例えに出して申し訳なのですが、江戸前では軽く醤油をつけて 口の中にほおりこむと言いますが、口の大きな大人ならともかく子供には辛くなっています。また、ふんわり空気を含んだシャリを潰さない力加減は 小学校の高学年以降で無いと難しい技術。
その上、年齢層が高くなると 一口で口の中に入れるのが咀嚼の関係で辛くなった人達も柔らかいネタ、二口に分けて食べれる構造等も受け容れられたのでしょう。
ただし、手まり寿司等、そういった人に食べてもらう為の技術が無いわけではなく 技術レベルも高く一般的でなかったという意味です。
もちろん、外国人にとっては使い慣れない箸を使う技術よりも 手で持って食べれる事によるメリットも大きく出たのでしょう。
店側にとっても、現在はシャリは機械から出てくるものが当たり前になっています。
握りのシャリと同じ大きさのシャリを海苔でくるむ訳ですから生産効率も高く、海苔巻きのような巻き込む為の難しい技術も要らないことから楽に導入できます。
実際、回転寿司の店舗の中には海苔巻き自身を出さなくなってしまった店もあります。
昔は、どれぐらいの具を綺麗に巻けるかが 職人の技術を示す指標にもなった食べ物だったのですが。
それどころか、お客に巻かせる手巻き寿司まで出てきていますから、技術力もなにもあったもんじゃない。
醤油もそうで、寿司屋の醤油は 小皿に入れた醤油に寿司が崩れないようにちょんと漬けてそのまま口に運ぶものでしたが 回転寿司では上からかけるというそうでない寿司屋では考えられないような食べ方をします。刷毛でぬる寿司は昔もあったのですが・・・
一つの変革が、多くの場所に変化を与えたいい例でしょう。
ベルトコンベアーで食べ物を運ぶしか見えてない人が失敗するはずです・・・・
同じかどうかは解りませんが、例えば キャッシュカードとクレジットカード。
私たちの世代では、クレジットカードは怖いから海外では使えないというような人もいますが 実際問題海外でクレジットカードを盗まれて使われたとしてもちゃんと保険は利くのです。多くの場合は保険で支払われる為に嫌な気分になったり、手続きで手を取られたりすることがあっても経済的な損出は殆どありません。
これが、デビットカードと言われるような銀行のカード支払の場合などは 暗証番号とカードが盗まれれば そのままあちこちで買い物されても保険は効かない筈です。
それよりも、カードのコピーを作られたり、盗まれたりした時にそのカードから引き出された場合には、その損害に関して一切銀行も保険会社も見てくれません。
実際には、クレジットカードのほうが安全な時代になっています。
銀行も、そういったことに対する対策を取ろうとしていますが現時点では未だの筈です。
もちろん、クレジットカードには使いすぎることによる危険性を持っていますので別な意味で致命傷になるカードとも言えなくも無いのですが・・・・保険もなにも利きませんよ!!
今の、プリペイドカードいわゆる お財布携帯のような仕組み。お上の人達にとっては税の回収がスムーズに進む夢の方式で また、新たな産業ですから天下り先としても理想的です。
しかし、現段階では カードを使うことによる値引き等のメリットは 一般的なインターネットで配布されるクーポン券ほどしかありません。
その上、チャージと言う手間が増えているわけですから 入れては使い 入れては使いのサイクルを繰り返す必要があります。
その入れる手間を省く為に、携帯に付けて 携帯の接続でチャージできるようにしたのですが そのパケット代も無料では無い始末。
その上、セキュリティ上は高いわけではなく 僅か200バイト程度の情報しか持たないカードですから非接触で読み取れます。服の上からでもカード情報が盗まれたりするわけです。現在のところ小額で被害が表立ってでないと言うところでしょう。
それに、これが当たり前になると 例えば海外から旅行してきた人達はどうしますか?
日本で ご飯を食べるにもカードが必要となるわけです。
etcも全てがそうなってしまうと海外から出張できた人がきっと困ることになるのでしょう。
PDAにもカードリーダーライターの付いている物もありますし、恐らく携帯との融合度合いによりますが バーコード読んでネット経由で認証して買い物したりとかも出てくるでしょう。
どうも、食べ物をコンベアーに載せて回すことに頭が行って、全てに適用されるべき数年後の姿が見えていないような気がします。
セキュリティ一つにしても、既に破られていると言われている技術ですから、犯罪に対する対策や保険の部分まで考えた精度となると良いのですが・・・
なんせ、乗せるだけで暗証番号も必要なく 支払できるんですから・・・・