X50VのバッテリーラッチSWについて

昨日の書き方で誤解を招く恐れがあるので改めて書き加えます。
先ず、私のものを含め数人の方から バッテリーの入っている所 本体背面部に付いている蓋を開閉するためのラッチ(小型の引っ掛け具 スイッチのような形状です)があります。
ノートパソコンでバッテリーを外すために動かすスイッチのような物です。
X50V恐らく、X51Vも共通はそのラッチにスイッチ(ここで言うのは基板に付いている電気的スイッチ)が連動しており、メインバッテリーが抜かれたと認識し 電源ボタンやハードキーを押されたことによりメインパワーが入るのを防ぐようになっています。
ボタン一つのような電池では、スリープ状態で10分少々で電池が切れてしまいます。
画面が着いてバックライト等に電力が消費されればあっという間に枯れてしまうからです。
せめて電池交換の間はバックアップしてくれる程度の物です。
そして、問題になっているのはこのラッチとスイッチの接続です。
 
これはあくまでも私の機器でのみ確認している事象としてお考え頂いて試されるときには本体が壊れる覚悟が必要なのでその点だけはご注意ください。
一部に、特殊な状況であるのは私のX50Vが改造品であることで その為液晶と基板の間に僅かに隙間が多いようで基板の揺れが発生していますのそれが無いオリジナルのストックであれば発生する確率の低い問題であると考えます。
勿論、傷だらけの扱いの荒い筐体であることも(日中の殆どを腰に付けられて過ごしている)大きく影響していると思います。
 
先ず、症状ですが
時折、本体バッテリーノッチが開けられたことを示す警告が出ます。
バッテリーの減りが 突然激しいことがある。
大きくはこの二点です。
他にも、接続中の無線LANやBTが瞬断したりすることもありました。これもそのせいではと疑っているのですが・・・・
 
対処法としては、特別に無くholdスイッチを入れていても同様の状況になったことは間違いありません。
 
先ず作業ですが、背面についているゴムを4つ剥がして(糊付けです)その下にあるネジを外します。
もちろん、カード類・スタイラス・バッテリーは前もって外しておきます。
4つのネジを外すとボディーが分解するのですが、両サイドに2箇所づつ計4箇所のつめが有りますのでPocketgamesさんで販売しているようなリムーバーを利用して優しく外しながら分解します。
先ず、正面の外装が外れます(液晶側)。
但し、正面の外装にマイクがはめ込んであります。
外すときはゆっくり外して、マイクの穴から中を傷つけないようにゆっくりと押して外しながら分解しないとマイクの無いPDAになってしまいます。
正面の外装が外れたら次は裏面です。
バッテリーを抜いた後、機番の入った辺りを指で押しながら(この機番はロジックボード上に貼って有ります。)両サイドの爪をかわす様に外します。
そうするとロジックボードと外装にわかれ、三枚下ろしの出来上がりです。
で、作業するのは外装裏側です。
バッテリーロックのためのノッチのロジックボード側にウレタンで出来たスポンジが貼ってあります。これがロジックボード上のスイッチを押し下げてバッテリーからの給電を始めます。
つまり、経年変化でこのウレタンがへこむとスイッチを押す力が弱くなり振動が与えられたときにワーニングが出るようになると思われます。
 
ここで注意ですが、DELLもこの問題を認識していると思われます。
何故ならこのノッチ部分ですが、ユニットとして外装より取り外すことが出来ます。
つまり、修理に出せばこのノッチ部分の交換と言う形で対応してくれると思いますので正しくはそういう対応を取るのをお勧めします。
 
私の場合、諸所の事情でDELLに修理に出すことが出来ないのでこのまま作業を続けます(開けたらそもそもダメでしょ・・・・)
このスポンジの張替え若しくはスポンジの貼り増しが簡単な対応策でしょう。
一応ロジックボード上のスイッチを洗浄して動きがおかしくないことを確認して、私は貼り増しの対応を行いました。
0. 3mmのウレタンをスポンジの上に貼り付けるという対応です。
あまり厚すぎるとロジックボードに負担を与えますし、薄いと効果が無いのでそこは判断してください。
ウレタンを使っているのは鋭角に尖った形状のスイッチなので(スライドによって押されるのでガイド状になっています)あまり硬い物との勘合性が良くないと思ったからです。
それと、厚すぎた時の弾性のある素材だと凹みで幾分対応してくれることを期待したわけです。
これは、機種とへたり具合によって違うので現物あわせで調整しましょう。
 
同様に、ロジックボードと液晶部分のがたつきも気になったので、ここは隙間ぎりぎりの絶縁性のウレタンを挟み動きを抑制します。
振動によってロジックボードが動きスイッチが切れている可能性も考えられるからです。
 
二箇所の手直しの末、元通りに組み立てます。
ばらしたときの逆の手順で組み立てます。
注意するのは裏側の外装をはめ込むときにマイクのコードの取り回しをうまくすることと、HOLDスイッチをうまくはめ込むことでしょう。
勿論、元通りマイクをはめ込みながら前面外装をはめ込むのも忘れないようにしましょう。
全てをはめ込みネジを締めると完成です。
この断で注意するのは、出来るだけ慎重に確実に、それと早く組むことでしょう。
今回は内部を見るのが初めてだったので7〜8分を消費したのでバックアップバッテリーは「残り僅か」にまで低下していました。
勿論、バックアップをとって作業しますが リカバリーをせずに済むにこしたことはありません。出来るのであれば10分以内に作業しましょう。
ただし、同じ工程でLEDを変える等の作業を行う場合は迷わずバックアップバッテリーを外して作業しましょう。
電気の流れている状態でロジックボードに触るのは非常に危険です。
 
一日開けて今日なのですが、いつも通り腰にX50Vがついています。
今のところ、何度か画面を開けて確かめているのですが バッテリーゲージは100%と(いつもは会社に来た時点で98%ぐらい)僅かながら好転しているように思いますが 恐らくフラシボー効果でしょう。
機番への負担があるのでその辺も長期にわたり見てゆく必要があるのでしょう・・・・
 
最後に、こういう行為は決してお勧めできることも無いですし 誰にでも出来ることではないのですが こうすることでうまく行ったりすると 妙に愛着が強くなるような気がします。
しまった、本文より長い前置きをつけるのを忘れた・・・・