SIMロックの解除について

書けば書くだけ非難を浴びそうなので 書かないまま来ました。
しかし、我々があくまでも少数派だという観点から考えても少しだけ・・・・
グレーだと思って、日本国内ではないのですが解除した携帯電話を私も持っているという前提でお聞きください・・・・
販売していた業者の方は正直存じ上げません。
どういった方なのか、何を信じてやってられたかも
だから個人や業者に対してでないということも・・・・
 
携帯電話のSIMロックを外すという事。
これすらもわからない人が世間では大半だということで その事から紐解きましょう。
今まで、3Gといわれる前の携帯電話は基本的に日本国内のローカル規格の上に 回線提供御者毎の変更が加えられていましたので、たとえばDOCOMOの携帯電話をVodafoneで使うということはできませんでした。
過去に言えば、PHSでは一部ベンダー交換なども行われていました。これも特例的なもので普通の人はそんなことを考えもしないことでしょう。
 
3Gの携帯電話はその壁を破ろうとするものでした。
AUはともかく、他二社はW−CDMAという(これって電波の使い方の名称だと思うんだけど・・・)という国際規格に則った携帯電話をリリースし始めます。(一部DOCOMOは違いますがここでは割愛します)
製造会社は、ひとつの種類の携帯電話が世界市場で使えるメリットは大きく、シャープのボーダフォン向け端末は アジアの多くの地区で販売されているのを見ることができます。
そして、ベンダーには国際ローミングというメリットがあります。
海外から来た人が、自国で使っている携帯電話が同じ規格であれば 回線提供業者同士の繋がりがあれば ローミングという方式で回線を提供することができ 高額な通信料を払ってくれる比較的よい顧客が増えるわけですから採算性の向上につながります。
 
では、使う側にとってはどうでしょう?
通話は当然、同じ規格でつながればお互いの接続に関しては困ることはありません。
しかし、今の携帯電話の世界は通話だけではありません。
メールやWEBの閲覧です。
メールはインターネットで多く使われるe−mailという仕様のものを使っていますし WEBもインターネットそのものですから問題なくどこでも使えます。
ですからNOKIAの携帯電話を持っている人の場合(NOKIAからメーカーブランドの携帯を購入した場合)DOCOMO用としてもVodafone用としても使えます。
では電話番号の登録はどうするのかといえば、最近の携帯電話の中に入っているSIMカードというSDカードの半分ぐらいのカードに電話の情報を書き込んであって 電話機本体ではなくそのカード自身が契約の証ということになります。
使う上では、国内にいるか居ないのか DOCOMOなのかVodafoneなのかは使う上では大きな問題ではなくなってしまいます。
 
特に陸続きで他の国に入れる国や、国同士が近接している、国が管理せずに携帯電話回線提供業者が自由競争をしていたりすると 場所とか時間によって 回線業者を切り替えるほうが特になる場合がありますのでSIMカードを切り替えることすら当たり前の国もあります。
ゆえに、携帯電話回線業者はせっかくのロイヤリティを払ったお客が そのロイヤリティの部分だけ安くなった携帯電話を購入し 他の会社のSIMを使われたら安く売った業者が損をするので他者のSIMが使えないようにする つまりSIMロックをするという手法が生まれたわけです。

日本の業者は特に今までのDOCOMOですが、携帯電話は公共性を求められるものです。
たとえ人口が少なかろうが全国を網羅する回線を確保しないとだめになっています。
採算性の良い所だけ回線を引いて 安く提供するような価格破壊業者が介入しにくく作られています。このこと自身は自由競争を妨げるものですが 公共性を高めるものなのでよいか悪いかは皆さんの判断に任せますが 価格が安くなることを妨げていることは確かです。
ただし、自由競争という意味では全国ネットで使える携帯電話が競争力になるということは考慮には入れられていないのが気にはなりますが・・・
 
さて、前述の陸続きの国の現状はどうでしょう?
現在、日本でもある縛りという契約期間 1年とか2年という間はSIMを交換することができないが契約期間が過ぎればSIMロックを外してくれたり 販売店が顧客に購入意欲を増やしてもらうために最初から解除して売ったりするのが多く実際の統制が効いていないというのが現状でしょう。
 
日本のビジネスモデルでは、顧客が携帯電話回線業者を変更しないという前提で端末価格が決定されています。
NOKIAの6万円程度のモデルが、SIMロックをかけた状態で回線契約込みであれば 運がよければ0円で購入できたりするわけです。
その6万円(ただし売値なので実際はこんなに高くはありません)を1年、もしくは2年の基本使用料と通話料で割り算して支払っているわけです。
では、このビジネスモデルにSIMロックの解除が着たらどうなるでしょう?
これがどうにもならないんですよね!!
日本国外に出る人ならともかく日本国内にいれば、複数の契約をしてSIMを切り替えたら得になるパターンは殆どありません。
月々2000円を超える基本使用料を償却できるほど通話料に携帯電話回線業者毎に価格差は無いのです。
もちろん、海外に出たときには海外のSIMと国内の電話のローミングでは大きな差がありますのでここには大きな問題があります。
でも、それぐらいだったらここまで問題になることは無いでしょう。
では、なぜこんなにやっきになるのでしょう?
 
問題はそこには無く多額のロイヤリティにあるのです。
たとえば携帯電話を購入して、即時解約してと仮定しましょう。
新品の携帯電話が0円で購入できたとすると 4000円程度の契約料と解約料。
そして、契約違反したためのペナルティとして1万円程度のコストが支払われます。
合計14000円ぐらいで携帯電話本体が手に入ります。
1万円の利益を乗せて海外の持ち出せば 当然販売できるわけです。
もちろん実際の販売価格は もう一万円ほど乗せて30000円は軽く超えるでしょう。
NOKIAが6万円で販売されているのなら 日本の携帯は300万画素のカメラがついていたりQVGAの大型液晶だったり、1Gを超えるメモリーを積んでいたり ある意味ハイエンド携帯の集まりですから。
 
もちろんアングラな世界ですからそういう業者が増えたとしてもそれだけのことで 大勢に影響は無いと思いますが、採算性の悪化は多くのこういったことを意識していない人たちの支払いに転化されるわけです。
今のビジネスモデルを捨てて、携帯端末へのロイヤリティを減らして国際基準に合わせるのか、それとも今のままで行くのか
この問いに、このサイトを見ている人であれば前者の回答をするかもしれません。
世間の多くの人たちの携帯電話の購入動機価格は1万円程度らしいので 後者に分類されるのでしょう。
故に、こういう結論になったのではないかと思います。
 
それ以外にも2点気になることがあります。
まず新品でSIMロックの外された携帯電話を販売していること。
本来なら日本で販売されている携帯電話の端末を端末単体で購入することはほぼ不可能に近い状況なのです。
不可能ではありませんが、かなりの額になることは携帯電話を保険無しで購入した人ならご存知のことでしょう。
では、SIMロックを解除する行為そのものはともかく 本体の仕入れルートの問題になります。
安定した仕入れが無い限り、商売は続きません。
オークションの弊害としていつも言われるのは、今までは盗んだ品を捌くルートが無かったが こういったものの登場でどんな人でも捌けるようになった事。
オークションを見れば新品の白ロムといわれる契約無しの携帯電話が販売されています。
それが安定供給されているということは、そういったありえないルートから仕入れている可能性が高いと見られることでしょう。
多くの人に転化される契約解除を行って入手した可能性が高い事に気がつくでしょう。
もちろん、一人の個人が何度もそれをやればブラックリストに計上され契約そのものができなくなるでしょう。
しかし、職を失ったり 金融関係で自分の戸籍すら売り物にしないと生きてゆけない人たちならどうでしょう?
安定供給は、非常にダーティーな側面に沿わざるえないのです。
その事に気がついていたのでしょうか?
中国人グループの関与がささやかれていますが、故意なのそうでないのかはともかく 仕入れ元はそういう可能性がある事は想像できたはずだということもいえなくないと思います。
 
合法という言葉も出てきますが、SIMロック解除は合法かどうかに関してはこえrは法廷闘争を行わなければわからない部分となります。
たとえば携帯電話のふたを開けて、新しい部品をつけたり(ジャンパー線も含めて)、外したりするということは通信装置の改造になります。
これは明らかに電波法の領分ですので おそらく違法側になるでしょう。
いや、多くの携帯電話はソフトで解除できるというのであれば合法に見えますが、電波の切り替えや送信方式の切り替えは少なくともソフトの中で行っています。
もしかしたら出力もソフトで制御してるでしょう。というより制御していなければ成立しないはずなのです。
その制御がBlackBoxの触れないところにあればいいのですが、触れるところにあったとすれば ソフトウエアーの変更自身が通信機器の改造に該当する行為としておそらく裁判所では判断するのではないかと・・・・
 
結論的には、あくまでも合法かどうかという論争はともかくSIMロックを外すという行為はビジネスモデルの変更と一緒におこなわ無ければならないと思います。
金利の引き下げでさえ業界に配慮するのですから。
たとえば東京都だけでしか使えないが 画期的に安い電話回線業者などが出てきて 明らかに差し替えれば安い業者の侵入を防いでいる規制を解除するとかの実利が伴わなければ SIMロックを解除して実際に潤うのは 一部の個人と 海外に電話を輸出している裏の業者だけになりかねません。
もっと根本的な規制や制度の見直しにこそ声を上げましょう。
電波法の規制範囲を狭めて、アンテナや電話機のケースぐらいは交換できるようにしたりとか・・・・