Diskeeper というソフトを知っていますか?

米国ではかなり有名なソフトなのですが、フラグメンテーション処理をOSが持つようになってからNorton Utilityを含めこういったソフトはあまり見る事が無くなりました。
以前は驚くほどのメーカーが作っていたわけなのですが・・・・
 
HDDにおいてデータを読み出す際に同周円上にあるデータ全部を読みだしても、ショートケーキのように切り出したデータを読むのにも 同一の時間がかかることから通常全部を読みだしてキャッシュメモリに貯めて高速化したりします。
ほかにも、データを読み出すのに 当然ヘッドが動くのですが内周から外周に向かってとかその逆向きにデータを読み出すのなら良いのですが、中、外を行ったり来たりするとなると読み出し効率が下がります。
もっといえば外周に比べて内周は一周当たりのデータ量が少ないので(円の直径が大きい程円周が長いため)外周に連続したデータを書き込むと高速になる。
OS等、起動時にまとめて読まれるようなデータは外周に書くと速い等の理由から ディスク上の配置を調整するのがフラグめーテンションソフトの役割です。
ディスクのなかのデータを読んで別な場所に動かしたりという作業を行うわけですが、その動かし方のアルゴリズムや配置の仕方で速度が変わってきます。
また、HDDによってデータの配置が異なっており 種類に合わせて微調整が必要だったりと各社が性能を競いあった点です。
現在でも マイクロソフトのOSに付属している物に比べて、「速度(処理を行なっている時間)」、「配置(繁雑にアクセスされるデータを纏めたり 隙間を開けて発生しにくくする)」、「スケジューリング(CPUの負荷が下がった時にバックグラウンドで行う等)」の点でこういったアプリケーションを購入する価値はあります。
SSDのユーザーは、「稼働部品が無いから効果が無い」、「読み書きできる回数に制限があるから寿命が短くなる」等の理由で実行されないように止めたりする訳ですが(OSの指定どおりにしていると 寿命は確実に下がります)実際のところMLCSSDなどでは連続読み出しが速くなったりしますので効果が無いわけではないのです。
適正なソフトを、適正な使い方をするなら 寿命が短くならないわけではありませんが 快適度を上げることはできる訳です。
 
ところが、このフラグメンテーション処理を行うソフトに新しい種類の物が出てきました。
それが タイトルのDiskeeper 10な訳です。
IntelliWriteと呼ばれる技術なのですが、書き込む段階で書き込み場所を調整してフラグメントの発生そのものを抑え込んでしまおうという手法です。
場所を変えるだけのことなので書き込み速度はそれほど影響を受けず、読み出し速度に効果を出すことができる。
また、発生した断片化のフラグメンテーションにも当然少なければ短くて済むわけです。
システムに与える負担を減らし高速化できるという技術のようです。
カタログを信じるなら、85%のファイルが断片化を防げるということなので かなり画期的な物でしょう。
特に、現在のように HDDの容量がとてつもなく大きくなりむちゃくちゃ空きエリアがあるにもかかわらず 効率よく使うために狭い所にはめ込んで発生させるようなことが無くなるわけです。
大きく開いているならファイルの書き込み毎に 各ファイルに対して隙間を空けて書き込むような手段もとれるということでしょう。
同じアプリケーションが呼びだすファイル毎にまとめる。
例えばPhotoShopのように起動時に読み出すプラグインを順番に並べるとかいうような事でも随分高速化できます。
鳴り物入りでスタートしたNTFSですが 爆発的に増え続けるHDDの容量に対しては予想がつかなかったんでしょうね! こんなにこれが問題になるわけですから。

リンク先:http://www.sohei.co.jp/software/diskeeper/dk2010j.html
注)SSDユーザーには Hyper Fast搭載モデルが対応し、高速化できます。間も無く発売。