活字離れ

活字離れが進行して、大手出版社の窮状が伝え聞かれますし 中小ではかなりマニアックで昔読んでいたような雑誌の出版社が無くなったり雑誌そのものが休館に追い込まれています。
各紙会社を超えたコラボレーションなども行っていますが、それも末期なのではと思わされる部分でもあります。
その上、各社各様に電子書籍などが出てきており、より一層その傾向が強まってきたわけです。
というわけで・・・と簡単に行く話でもなく 少なからずここまでの資産の問題からも各出版社の存在価値というものが少なからずあるわけです。
もちろん、昔の遺産だけでは先細りとなってしまうわけですが・・・
 
電子出版などに将来をかけている出版社もあるわけですが その先はバラ色の未来なのでしょうか?
勿論、ただ立ち止まって縮小してゆくのを待つのは正しいとは思われない訳ですが 現在100人規模の会社があったとして 電子書籍となったときに100人の会社なのでしょうか?
少なからず、配信先というのは多くて数社程度でおそらく二桁とは存在できない状況に将来的に淘汰されるでしょう。
例えばAmazonとかAppleとかいう風に。そして、そのどれかに配信するかが大きな問題になるとは思いますが 現状と比較してどうでしょう?
書籍に関しては 卸問屋が存在し、委託金を預かりその額にみあった書籍を提供している訳ですが 各店頭の書籍の割合や展示方法等は書店が力を持ちコントロールします。
いわゆる平積みの本等はベストセラーで売れるだろう書籍で入荷即本棚に入る本は そういう意味では地味な宣伝しかなされない本となります。
それでも、書籍によっては店頭に置いてもらえるように POPを用意したりポスターを用意したりと販促活動をかけるわけです。
当然、力の入っている本は多くなり 置いてもらう量も確保するためにこういったものがたくさん作られるわけです。
各出版社は卸業者の協力も得ながら 他の出版社と店頭の場所の取り合いを行うわけです。
少しでも良い場所を確保し、少しでも目につくようにと・・・
書店向けの営業は、特に特徴的な品ぞろえを行う書店などでは大変で そういった名物営業担当者などがいたりするわけです。
で、電子書籍に移行していったとして そういった人たちはどうなるのでしょう?
Amazonのトップページに自社書籍を掲載しようと思うと、勿論取扱量等のファクターもありますが 基本的には検索エンジンと同じで 関連検索などに予算を裂き出る確率を上げる事は出来ますが 他社と違うPOPを用意することはできない訳です。
せいぜい出来て表紙のデザインを変えることぐらい。
前述の名物営業の出てくる場所は無いわけです。
とすると、営業スタッフの大幅削減などが起きてしまうわけです。
だとすると同じ企業サイズのままの移行は難しく、他者をつぶしてそのシェアをとってなおようやく維持とか、下がるという風になるわけです。
 
他者を押しのけて頑張れとなる訳なのですが、この視点にはユーザーが含まれていない訳です。
最近、特に新聞なんかがそうですが ニュースをネットで見るだけで良いという人たちが増えています。
携帯電話でも、iコンシェルの機能に過度な期待を抱いている人はおそらくいないとは思うのですが 待ち受け画面に流れるTicker表示という電光掲示板のように流れるニュースを重宝している人たちは少なくないのです。
故に解約できないという人もいるわけです。
一行でニュースの概略が判る訳ですが、最近のニュースであれば「アイスランド火山噴火で ヨーロッパ各地の空港が閉鎖され交通網が大打撃」(勝手に作りましたし 今日復旧しつつあるようですね)というように1行にまとめられたニュースが出てくるわけです。
WEB上のサービスも同様なようなもので、このタイトルを選択すれば 本文が表示されます。
おおよそ携帯電話の画面で3〜4ページぐらいの内容なので、まあ200文字程度です。いわゆる原稿用紙一枚分です。
その内容を読んで ニュースを理解した事になっている訳です。
で、新聞に目を落とすと この文字数というのは 小さないわゆる珍しい動物が見つかったなどのコラム記事の文字数です。
ここに見出しとなるのは、通常新聞では一面記事だったり特集記事だったりとするわけです。
文字数的にはかなりの文字数のものなのですが それをたった200文字程度に圧縮している訳です。
政治の記事でも、〜が悪いという結論付きの記事でない限り200文字では収まらない。国際市場とのバランスでこう判断せざる得ない状況に追い込まれて困っているなどという部分に関して言うなら書ききる場所が無いわけです。
故に、伝わらないことしきりなわけです。
SIMロック解除の記事でも、SImロックが解除になるとキャリア間の障壁が無くなるとかかrているだけでそれだけで済まない問題がある事等ほとんど語られない訳です。
しかし、そこまで圧縮しないと読む側がw読まなくなっている訳です。
きっと、私の日記が人気が無いのは文章が長いからに違いないと 自分勝手な解釈が出来るほどの事なのです。
 
少し方向がずれた訳なのですが、これだけ文章が圧縮されるという事は 出向される記事の量が減った事でもあります。
だとすると2万文字を200文字にしたので1/100の時間で済むというわけではありませんが 少なくとも半分にはなる訳です。
今の出版規模から、今後の電子書籍の推測を立てている訳ですが そんな推測は役に立たない訳です。
少なくとも1/10規模程度が最高にしても良いぐらいの状態です。
教科書を見ても圧縮度合いは明らかなわけです。
いまなら店頭で並べて比べて選ぶ雑誌も、記事の内容が短くなれば各社の違いが少なくなって役に立たなくなるわけです。
Blogがそうで、しばらくは流行ったものの プレスリリースを紹介しただけのBlogばかりではそのうち飽きてくるわけです。
情報系のサイトでもそういったサイトは現在迷走しているようです。
当たり前と言えば当たり前の話で どこも そう個性が無くなってきたわけです。
大手サイトの追っかけでも 幾つかの特集記事以外はあちこちから集めて 例えばGoogleNewsのようなことは個人でも簡単にできるわけです。
 
本を読みたい、若しくはそういったものを求める人がいたとして
電子書籍となった雑誌は読みたいでしょうか?
それよりもWEBの情報サービスのほうが私は早いようなきがしています。
そうなると、実は電子書籍の市場ってそれほど大きくないような気がしている訳です(ただし、日本限定)
幾つもの会社が名乗りを上げて 大きな戦場として タブレットパッド、携帯電話、SmartPhone、電子辞書、小型PCと幾つものデバイスが血で血を洗う戦場だというのはちょっと早計な気もするのですが・・・
海外では確固たる市場はあるでしょうが そうするとまた、日本は海外からおいてけぼりの可能性も・・・
国際化を叫ぶユーザーは、ユーザー側もそういった資質を持つ必要があるのですが この件に関しては今の日本人にはその資質がなさそうだと思うのは私だけでしょうか?
って、また長くて誰にも読んでもらえない訳ですよね。
written by HatenaSync