電子書籍とワイドディスプレイ

文字を書くときに 縦向きに書きますか?横向きに書きますか?
 
つまらない質問なのですが、思い出してみてください。
縦書きの文章が最近文庫本ぐらいしか思い出さないのではないのでしょうか?
これは至極当たり前な話で 縦書きだと都合の悪い物があるからです。
以前、テレビのバラエティー番組であったパターンですが ゴルフのホールを日本語しか使わずに回ると言うのですが 意識しているからか気が付いたら英単語を混ぜて話してしまっているという物。
日本語に英語が時折混ざってきて、混ざった英語がカタカナならばまだ良いのですが、アルファベットで表記などというと縦書きは困ってしまうわけです。
たとえカタカナでも 長音が沢山混ざる名前などが出てくると 縦書きではかなり間延びした感じに見えてしまうのは 慣れだけではないのです。
つまり最初の設問で 多くの人は横書きを選択してしまう訳なのですが どうだったでしょう?
 
じゃあ横書きが多いとして 画面は横長の方が見やすいでしょうか?縦長の方が見やすいでしょうか?
多くの方はこのパターンに関しては、縦長が見やすいとお話になられると聞きます。
画面の全体を見渡せる感じがするというのが多くの意見なのですが、これは必ずしも自然の真理ではないのです。
紙の文章が 例えばA4とかって決まっているからそうなるだけのことなのです。
良く目にする物は 馴染みやすいというのが普通で 縦長が良く見るので見やすいわけです。
じゃあ、何故縦長になるかというと 本にして両開きにしたときに紙の強度からあのサイズが見やすいという理由なのです。
古い本には、表紙に厚い紙を使って強化する等工夫をして今のサイズになったわけですが 書籍という意味では文庫本などがそうですが 表紙に固い紙を使わないとグラビアサイズとなるA4等は曲がってしまって見にくい本となるわけです。
この辺りは紙の進歩とも紐づく内容です。
実のところ最近うちの子供に聞いてみると 縦だからとか横だからとか意識していないそうで 文章を読む媒体が PC等になってくると必ずしも縦というわけでは無くなってきたのかもしれません。
ふと、そういったことを思い立ったのは EETimes等を PCで読んでいて 横長編集で以外に読みやすかったからなのですが・・・
 
横長は良いのですが、4:3のディスプレイに対して16:9となると一気に読みにくくなります。
これは当たり前で 人の目はある一定以上の角度の範囲を超えてみると 周りが気にならないと言います。
映画などで画面に集中できるのは 周りを暗くして周りを気にならなくする事と 横長の画面にして首を左右を振らない限り意識していない両サイドまでスクリーンが広がっているのでスクリーンしか見えていない状態になって集中できるそうです。
その幅のディスプレイ一杯に文字が書いてあると、読むときには首を少し捻るようなアクションが無いと端まで読めないこと、全体を見渡して 読むリズムなどを無意識に作っているので 全体が見渡せないとそのペースが乱れて 多くのPCでの書籍の閲覧がどうもしっくりこないのはこの辺りではないかと言われている方もいらっしゃいます。
もし、書籍が最初から横長に設定されていればその問題は起きないのです。
この最もよい例が「新聞」で、元々狭い電車内で読まれることなども想定して 半分に折られていてもある程度読めるように作られているわけです。
そして、4:3の画面の良いところは その画面を縦に二つ並べると 大体縦長の紙のサイズになる事。
読み方としては上下ふたつに分かれてしまうのですが 横のレイアウトを行えば縦型の画面にも対応するようになります。
スムースに縦にスクロールしながら読むのであれば このレイアウトも悪くない訳です。
これがワイドでスト縦に並べても正方形に近い画面となってしまいます。
 
i-Padをはじめとして書籍リーダーと呼ばれる パネル型端末は縦長で使う事を想定されていますが それは現在の書籍がそういうレイアウトなだけで今後の書籍がそうであると決まったわけではありません。
いくらi-Padや書籍リーダーの販売数が大きくてもPCの台数ほどは無いわけですから 横長の画面を中心にこれからの配信が始まったら 何故縦長の画面なのかに対して疑問を抱く人が出てくるかもしれません。
i-padには回転機能があるのですが、他の端末ではどうでしょうね?
最近の取り合え使い説明書(多くはクイックガイド)もそういえば横長一枚の物が増えています。
気が付いたら私のような年寄りは気分的にはしっくりしないけど 時代が横長になっているかもしれませんね・・・・
 
written by HatenaSync