フルオートの精度が上がった FujiFilm F600EXR

つい先日、FujiFilmのF550EXRを購入した。
購入後わずか1か月で発表になった F600EXRをお借りすることができたので試してみた。
ちょっと悔しいので、どこが変わったんだと比べて これぐらいならと納得したいという気持ちがあってのことなのだが
 
まず、外観であるが 基本的に普段からこのカメラを使っていなければ とてもその違いを分かるほどの違いはないわけである。

背面も まったくと言っていいほど違わないものである。

ただ、側面にだけ一目見てわかる違いがある。それがこれである

このボタンは フラッシュのためのものです。
F550EXRでは電源を入れた瞬間に フラッシュがポップアップしてモードによりますがオートになっていると自動的に明りに合わせてフラッシュを使うような設定となっています。
ゆえに、私のように基本的にほとんど使わない使い方をする場合には まず電源を入れた瞬間にポップアップしたフラッシュを押し戻すと物理的なスイッチが切れて使わない状態にしてから撮影を始めていたわけです。
F600EXRではデフォルトは使わないモードで、どうしても使うときには 新設されたボタンを押してフラッシュをポップアップさせて使うこととなるわけです。
じゃあ、F550EXRでは押し込んだフラッシュをもう一度使おうと思った時は・・・なのですが なんと爪で引っ掛けて引っ張り出してくださいというもので おそらくそのあたり間に合わなかったのでは・・・・と思わせるほどのやっつけ感のある仕上がりだったわけです。
この変更は 非常に私のにもつけて〜〜と思うものなのです。
 
じゃあ、このカメラの特徴なのですが 何よりも普通のコンデジ(コンパクトデジカメの略 こん後コンデジを使わせてもらいます)とほぼ同じサイズでありながら最大15倍の倍率の高額ズームを持っていること。
ほかにも背面投射式のCMOSを使っていること。
EXRとFujiFilmでは読んでいる同色2画素の感光素子を配置することにより 状況によりそのどれを使うかを切り替えて特性に合わせたモードの切り替えを行うことです。
高感度モード、ダイナミックレンジの拡大モード、高画質モードと三つを使い分けて撮影ができるわけです。
ほかに、
手振れ補正や複数の画像を重ね合わせて写真を作るモード、左右上下に撮影した画像をつなぎ合わせて作るパノラマや、Fll HD画質の動画撮影機能等もついていて
機能的にはフル装備に近いものとなります。
もちろんEey-Fi等にも対応しています。 
 
実際の撮影画像からその特徴を見てみよう
まず、最初に撮った写真がこれである。

おそらく何をとったものかわからないものだと思う。
これを最大解像度の15倍でそのまま撮影すると

そして、今回新たについた新機能 超解像ズームを併用すると30倍となり

空港から数キロ離れたショッピングモールの屋上からの撮影なので 最初の写真で見てもらった通り遠くて肉眼でもあの辺が空港だとわかる程度のものが 止まっている飛行機の会社名がわかるレベルまで拡大できるわけです。
飛んでいる飛行機も この通りとらえることができるわけです(写真はトリミングをかけています)

この飛行機なのですが、見てもらって分かる通り離陸後すぐなのですが すでに足がたたまれていることを見ていただけば分かる通り 近くから撮ったわけではなく旋回中のものをカメラで撮ったわけです。
同じように近くの景色ですが ズーム無しで撮ると

最大の15倍ズームで

超解像ズームで撮ると

画像を見ていただければわかる通り 驚くべきズームなのである。
 
正直、超解像ズームなのであるが 30倍程の解像度を出しているとは思えないわけではあるが 30倍のズームともなるとレンズの解像度もおそらく これほど小型のレンズでは追いついていないと思われるのでやむ終えないと思うところではある。
これ以上の解像度があればなのですが、この筐体ではすでに苦しいという解像度なのです。
風景などを撮るならば 使える機能なのですが今回のように被写体が動く飛行機などの場合 実際手に持って撮影するのはかなり困難なレベルの倍率で
まず、ズームを挙げた段階で空を飛んでいる飛行機をファインダーに入れるのが一苦労
入れても シャッターを一から押すといくら早いフォーカスとは言えシャッターが落ちる頃には すでに飛行機はファインダーの中にはないのです。
先に進んでしまっていて 尾翼だけが移っているという状況となります。
距離的には開放に近いので 遠くのものを見ながらフォーカスロックをかけた後 飛行機が下りてくるもしくは飛ぶのを待って 待ち構えてシャッターを切るという作業が必要となります。
今日は一時間粘って 手持ちでは先ほどの写真が最もきれいに撮れており
他には



などがあるが、驚いてほしいのが コンパクトなコンデジでこれだけの写真が撮れるということなのです。
 
じゃあ普通に使ったらどうだというところなのですが
たとえばショッピングモールの吹き抜けの写真を見てほしい

なんということのない写真ですが 全域にピントがある程度合ったよい感じになっていると思う
ISO250で 1/60での撮影(といってもオートだが)ぶれている感じもない映りとなっている。
明るさのバランスも全体的にうまくとっていると思う。
暗いところでは 映画館の通路が暗くなっているのは 映画の映写中は暗い状態であり 映写中に急にトイレなどで外に出ても(本当は何かあって避難とかそういうのだと思うが)目がくらんで動けなくなることを防ぐように暗くなっているわけですが そこにおいてもこんな感じで撮影できるわけです。

カメラが自動的に処理をしているので 普通の通路のように見えているがイメージしてもらうとわかると思いますが 映画館の通路は映画のチラシの文字を読むのがつらい明るさです。
この写真はISO3200 シャッター速度1/17秒という通常では考えられないほど増感しよく手振れをしていないと思えるほどのシャッター速度での写真なのである。
最初に書いているが フラッシュの設定がデフォルトが「使わない」になったのはそれほどの描画力が出たから、この暗さに対する対応にFujiFil,が持ったからの変更だったのではないかと。
ちなみに、夕方18時であればもう十分に暗い今日この頃なのであるが その状態で屋外で撮影しても スーパーの周りで光源があちこちにあるとはいえこんな感じで撮影できるわけです。

 
もちろん普通のスナップが苦手なわけではない。
たとえば普通の景色は


近い方でも マクロ撮影もこなしてくれて

これ一台でなんにでも使えるという 重宝する一台となっているのである。
で、ここまで来てなのですが 実は今回多少環境を光のある場所に移動したりといろいろといじっているわけですが ここまで一切 何一つ弄っていなくて カメラのオート機能だけを使って撮影しているのです。
EXRオートに設定し 露出補正も色温度補正もしていない 完全にオールオートで撮影しているのである。
F550EXRのEXRオートはやはり癖があり 慣れを必要とするもので幾分修正をしてやる必要があったわけだが このカメラに関して言うならこれぐらいのことなら何も触る必要のない撮影なのである。
いろいろな機能を書いてきたが 何よりもこの事が F600EXRの凄さなのである。
次回は、実際のF550EXRの画像との比較で よくなった点とやはりそれでも欠点があるというあたりを書いてゆきたいと思う。



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