Google Androidのジレンマ

前日、香港に行った際に見せていただいて やはりいいなと思ったのが Google Chrome Book
既に忘れられた感がありますが、PCでもおなじみのGoogle ChoromeをOSにしてしまったという商品です。
それとネットブックベースのPCにインストールして出荷されたものです。
一部をアメリカで販売されて そのままになっているものです。
正直、このまま思った以上にAndroid Tabletが順調なのと ChromeAndroidのブラウザに統合するという時点で 商品としては消える運命にあるのではと思っています。
 
じゃあ、なぜ驚いたのかですが 実は軌道が驚くほど速いのです。
最近ではStanbyなどがあるので ColdStartという言い方を使いますが ログオン画面までは ほんの6〜7秒ぐらい
ログオンしたらすぐ使えるというレベルです。
ブラウザに関してはChromeだというのは普通の感想で、その上でGoogleのドキュメントなどのアプリケーションが動くわけです。
考えればOfficeもブラウザ上で動きますし 「クラウド」というなんにでも適用される言葉は好きではありませんが そういう使い方であればこれで十分だという事が解るわけです。
勿論、端末で動作するゲームなどはこの仕組みでは辛いとは思われるのですが・・・・
 
これと同じ驚きは過去にも幾度かあるのですが、WindowsCEなどは除きます。
これらは、実は起動しているわけでは無く スリープから復帰しているだけで SmartPhoneにおいても電池を抜いた状態からの起動はそれなりにかかるわけです。
じゃあ、なんだとなるのですが 実はMACなのです。
MACの起動画面は人の使っているものを見てもあまり見ることは無いのです。
それらはスリープ運用されていることが多いので アプリケーションも含め起動中のままの方が便利に決まってます。
でも、最近のMACをコールドスタートすると びっくりするぐらいの速度で起動画面に到達します。
PCがBiosチェックを行っている時間にはOSの起動中になっているわけです。
OSの起動画面が出たころには起動しているぐらいの差です。
じゃあ、MACは優秀でPCはだめだと一概には言えないのが面白いところです。
 
PCでは、今のOSに置いても恐ろしい事に 既に無くなってしまった機器まで認識しています。
例えばHDDの接続でいえば IDEの初期の規格から認識可能です。
BusもBiosレベルでは ISA BusからPCI、VL Bus、PCI64、PCI Express 等々多くに対応しています。
つまり、過去の資産があり それらを使われる可能性があるとなると それをサポートする事が必要となるわけです。
じゃあ、MACで考えてみましょう。
APPLEにとっては何度かの苦しい 経過時期を経験してきています。
一つは 68000というCPU系列から、Power と呼ばれるCPUに変った時。
そして そのPowerからIntel CPUに変った時です。
Powerは PCでいえば486世代からPentium4ぐらいまで でそれ以降にIntel CPUに変っているわけです。
いわゆるCoreと呼ばれる世代のCPUにです。
既にBusもPCI ExpressのみでOKですし HDDもSATAサポートだけでもOKかもしれません。
つまり、チェックする項目が少なくて済むわけです。
OSにしてもそうで 対応するマシンはここからここまでと綺麗に区切れるわけです。
色々なメーカーが 数えられないほど異なるスペックのPCを出している 現状ではそこまでしっかり区切れるようなものでも無い訳です。
それがおかしいと思われるなら、各メーカーのWindows7のPCの対応表を見られると解ると思いますが 3年ぐらい以前からは メーカー製は対応しないと書かれていたりします。未検証を対応しないという事なら そういう訳です。
PCはそのジレンマと闘いながら 徐々に対応機器を増やしていったわけです。
 
じゃあ、Androidはどうでしょう?
CPUはARM系であるというのは間違いないのですが 各メーカーで拡張が繰り返されているわけです。
GPUもnVidia系とか Samsung系とか、SnapDragon系とか 複数の種類があり ゲームなどでは各拡張の対応ゲームなどが出ています。
CPUのコア数も、1、2と現在は4が出たところ。
この後、省電力用の低速コアのコントロールなども含まれてくると聞いています。
だとするとそのあたりはOSの制御となってゆくわけです。
決してOSの起動そのものが速いわけでも無いAndroidはもっと遅くなるわけです。
 
ただ、OSを起動しないとダメなのだろうか?
携帯電話等 ColdStartするのは OSのアップデートでも無ければしないわけで
MACでも人のMACを触るときには完全に電源を落としている人は少なく 今やPCですら スリープなどで使わない間は眠らせているような状態。
バッテリーの問題さえなければ ColdStartの速度などは実はどうでもよいのです。
それよりスリープからの回復・・・・なのですが こちらにもデバイスの初期化で必要なタスクがありPCは不利です。
これも、必要なデバイスのDBを作り初期化プロセスを飛ばすことで 高速化は可能ですが それだけのデバイスがあればそれも必要なのです。
USBのホスト機能も搭載して 今後はそれらの付加も増えてくるでしょう。
結果的にUSB等ストレージぐらいしか使えないi-Phoneに比べて汎用性では勝るものの そのあたりの対応が難しくなってゆくわけです。
対応機器が増えれば増えるほど 色々な対応が 起動を複雑にします。
シンプルな間は良かったのに・・・・という状況になってゆくわけです。
 
Google Androidはいま 一気に広がって言っています。
それは汎用性が高く PCの代わりになるものとして注目を浴びています。
それは同時にPCと同じジレンマを招くこととなり 将来に向けて・・・・なのです。
今までPCはそれを pわーという力技で解決してきました。
Androidもその方法を使うのか?

written by HatenaSync