勝ち続けるブランド商法??

ブランドと言っても ファッションのそれでは無くメーカーとしてのそれなのですが・・・
 
ブランドとして最も私たちに関係のあるものとして 「Made in Japan」というブランドが有ります。
このブランドなのですが 必ずしも「良い」というイメージだけでは無く もともと 出来の悪いとか稚拙な商品として出てきたものですが それほど世界を席巻するほど売れていない時代では 大きな声ではなく品質が向上して 価格に対する価値が上がったことで徐々に良いほうのブランドとして定着してきたわけです。
所が、一人勝ちは続かず 輸入規制などに対応するために海外での生産が進み 気が付けば・・・となりつつあるのが今の状況で 再大手でも苦しんでいる状態です。
それでも、品質としての「Made in Japan」は定着していて高品質であることの指標にはなっています。
それが証拠に、中国でも台湾でも香港でも、そして韓国でも結構商品に書いてあります。
勿論、どこまで本物かという事は別にしてですが・・・・
 
日本の場合品質や性能もあるのですが「付加価値」という英語に非常にしにくい物を武器にしていた節もあり
例えばラジオにカセットをくっつけてラジカセなんてのは 商品の組み合わせの手法もともかくネーミングや売り方で世界に浸透させてしまったわけです。
同じようにプリンターに空気清浄機を付けるなど その当時の成功が忘れられない世代の発想ではないかと思っている訳です。
勿論、手法として成功していないわけでも無く 単発でヒットを狙おうとするから失敗するので ラインナップの拡充として幅を広げる手法としては有効なのです。
例えば Samsungの「Galaxy」というブランドのSmartPhoneがそうで とにかくキーボード付であろうが プロジェクター付きであろうが 大きかろうが小さかろうが なんでも売れようが売れまいが広げる事で 機能を重視したお客さんが来たとき 購入を迷っているお客さんが来たときに 「ああ、それならGalaxyにあります」という所へ広げることが出来ている訳です。
故に付加価値戦略は日本発で 世界に広まった当たり前の手法となっている訳です。
これを体力がない会社が 1機種で押そうとすると失敗するというのも証明してきたわけですが・・・
 
SmartPhoneでブランドというと何と言ってもiPhoneでしょう。
APPLEのブランドは世界中に響き渡っています。
それに対して実はAndroidというのは 具体的なブランドはあまりないわけです。
確かに前述のGalaxyなんかがブランドだと言えばそうですが そうでなさそうなものにまで使っているので 例えばGalaxy Cameraなんていうと なにが??ってなってしまうわけです。
そのうちGalaxy 冷蔵庫とか出るかなと思わせられるわけです。
他にはMotrolar Razrですがこれはもともとの携帯電話のブランドですし IGZOなんて最近聞きますがこれは液晶パネルのシリーズ名です。
実はGoogleという会社そのものが ブランドとは遠い世界に住んでいるからなのでしょう。
そのGoogleなのですが 機種数だけは驚くほどのラインナップとなっているのは OSのロイヤリティが殆どないからで 製造そのものもリファレンスまで提供されているので作ることがそんなに難しくないという事で中国などでは 以前合ったJava Phoneが駆逐されてきて めっきりAndroid低価格電話がいっぱいなのです。
勿論、世界中のありとあらゆるメーカーが出していたりするわけですから・・・
 
専用のOSのiPhoneに比べてこれだけの機種があるのでAndroidはどうしても汎用のOSとなっています。
サポートするCPUやGPU 液晶のサイズ 解像度等で非常にラインアップが多くなっています。
専用と汎用の違いは 専用の場合機種に対する最適化の度合いが高く 逆に汎用はなんにでも対応できるようにするためにその辺りが低くなってしまいます。
実装されるアプリケーションのインターフェースの統一感などでも 二つ並べるとやっぱり専用品が良いとなる事が多いわけです。
ただ、多数の機種が出るという事は技術の進歩も激しく それに合わせて差別化を図るための新しいCPうやGPU等を生み出しやすい土壌も作ってゆきます。
実際、去年はDualCoreであれば最新機種だったのが 今ではQuadCoreでないと・・・なんて GPUも1コアから4コアに増えている訳です。
汎用ゆえに柔軟に対応してゆくわけですが iPhoneの場合過去との互換性の問題も含めて 手がどうしても遅くなってしまいます。
最も顕著な例で言うと 例えばOctCoreのCPUをnVidiaが出したとすると どこかのメーカーがすぐに実装できるわけです。
これは、技術的な面もあるわけですが、これそのものが失敗だったとしても1メーカーの1機種の問題で 他のメーカーにとっては何の影響もない程度の話なのです。
ところがiPhone6で同じことをやってみてバッテリーの問題なので失敗だと解ると致命傷になるという 心理的な部分でも難しいわけです。
 
じゃあ汎用が良いのかというと 購入した機種によって当たり外れがでて バターを瞬く間に溶かすほどの機種が有ったり 何かするたびに再起動する機種もあるわけです。
専用に比べてチューニングが低く・・・なのですが
WindowsPCを例に出すと解るのですが 結果的に汎用故に多種多様な機種が出て それ故に技術が進み驚くほど重く遅いと言われたOSを それでも高速に動かすだけのハードウエアが用意されてしまえば 欠点が欠点になりえなくなることもあるわけです。
Androidの4.1が速くぬるぬる動くというのも事実ですが その世代はすでにQuadCoreのタイプしかなく そりゃDualCoreのiPhoneと比べたら速くても当たり前となる訳です。
勿論、APPLEもかじを切り替えてなんでも専用設計にするのではなく CPUなどは汎用に近い物を採用しているので頑張って追いついてくるわけなのですが・・・
 
もう一つ、汎用品には幅が出来てきます。
高い物は高く、安い物は安くなのですが 前述の付加価値以外にも日本の発明に 「高い機種の機能を安い機種に付けるための技術を開発する」というのがあって、実はスペックが落ちて使い物にならなくても高い機種の機能を低い機種に付けるというのは 最近では良くある話。
最先端は開発から初めて・・なのでコストも時間もかかったいるわけですが 後追いは実物を見て真似をするわけですからそのコストは格段低くなります。
安い機種にどんどん高い機種の機能を組み込んでゆくわけですから 新しい機能はそうタケノコのように出てこないので 機能的に平準化されてゆくわけです。
そうして一番安い機種を見ると そこそこの性能になっているという感じなのです。
現在がそういった感じとなっていて 安価なタイプのSmartPhoneはいわゆる$100 SmartPhoneとなってきたわけです。
 
$100SmartPhoneを見てみると(これは実売価) 
4インチ弱の画面サイズに DualCore1GぐらいのCPUに512KのRAMにストレージが4G程度 MicroSDがささるのでそちらで足してくださいと言う感じです。
液晶画面はWVGAぐらいで ハイエンドに比べると解像度が低いわけですが 1年前なら標準機なのです。
実際に使ってみても そう遜色ないレベルに出来上がっているものが $100機なのです。
これに対して2世代前の中古でも対抗できないのがiPhoneなのですが キャリアの補助金などで実質価格が0円などの販売があるから成立している訳です。
じゃあ、キャリアの補助金式の販売はいつまで続くのでしょう?
始めたらやめられないのは事実なのですが どこのキャリアも疲弊し始めています。
3Gの投資が終わりきらないうちに LTEを突き付けられて 端末は対応しているが・・・となるといつまでもほっておけないわけです。
LTE on Voipなんて始まってしまってそれが標準にあると 音声通信の為の別の仕組みがごそっといらなくなって 低価格化も可能なわけですから期待されている訳です。
そうなったら、取り残されている国に行くには対応しない端末が沢山の状況を残しておけないわけです。
やらなきゃいけないくて シェア争いも・・・・・
 
その中で 端末価格が安ければ安い販売も可能だという動きも出ている訳です。
毎月の支払額がこの端末なら低いというパッケージが世界のあちこちで登場し始めています。
日本で言えば パケット代金は毎月5000円ぐらいだけど 月々の端末割引価格が2000円とかだから実質3000円ぐらいで電話が持てますという 一般的に言う一括0円端末みたいなやつです。
それを解りやすく、月額が〜〜円の端末ですという風に売り始めている訳です。
回線だけでのプロモーションは難しそうで成功はしていないのですが 端末付でありながら安いというモデルは一部の国ではヒットしているようです。
さて、この先このモデルと 今までの月額料金の高い高級端末との戦いとなる訳ですが
ブランド力が勝つのか価格が勝つのか ちょっと楽しみな。
少なくとも 途上国では後者の販売台数が伸びてきていますから・・・・ 数字に出ていないものも含めて。


written by HatenaSync