本当に悪いのはWinny?

Winnyを利用したウイルスにより多くの情報が漏洩しています。
プロバイダーによっては、すでに使えなくしたところもあるようです。
あちこちで、そのソフトの良し悪しに議論をされたり、持込PCの危険性を議論するのはなかなか見ていて興味深いものです。
どうも、犯人を見つけようとすることをあきらめたように写りますね・・・
基本的に悪いのはいつも仕掛けた側なのですがそのことに関しての議論は皆さん面白くないようです。
しかし、それでも 鍵をかけずに窓を開けっ放しで出かけてしまって泥棒が入ったというのはすこしおそまつなはなし。
共有を開いて、みんなで楽しみましょうというのであれば みんなが場所が広かろうが狭かろうがアクセスしてくるということ。
そして、もう一つのポイントは ファイル交換されているもの。
少なからず違法性の高いものが交換されており、そうでないものに関してもそのファイルがクリーンなものであるという保証の無いものが少なくありません。
勿論、知人と交換しているのであれば大丈夫だと言えなくも無いのですが、それですら実名で実際に顔をつき合わせて話をしているわけではなく、ネット上に作られた虚像を相手にしているかもしれないわけですから ある日を境に別人になっていても知る由もありません。
オークションなんかで個人のパソコンが売買されて、そういった情報がもれて 別人になっていることもあります。
 
Winnyが悪いというよりも、そういったバーチャルな世界の 個人情報はあてにならないという認識がどこまでされているかという事自身が大事なのです。
この日記、RGB400の日記も 日によって担当が違っていて 「お話」書いている人と、「レビュー(って書いたことあったっけ?)」書いている人とが ふじこふじおのように二人で書いていたとしても判らないわけです。(誤字脱字の多さで特定されるかも??)
ましてや、男だといっていますが女かもしれませんし、関西在住も嘘で 実は南極の昭和基地からアクセスしているかもしれません。
「たろ〜」なんて叫びながら。
それを特定できるのは、私と会ったことのある人 いや、その人でも書いているところを見ているわけではありませんので難しいでしょう。
 
Winnyの導入は少なくともコンピューターに外部からの進入の窓を開けます。
「この窓は、強固な窓で安心できる」、もしくは便利なソフトとして導入した 「窓の存在なんて知らなかった」という人が今回の問題にかかった人で、圧倒的に後者でしょう。
確かに、PCは電気店で購入できて お任せ設定サービスがやってきてこのようにインターネットに接続できますと懇切丁寧に設定してくれて 簡単にアクセスできるようになった状態は、安心して使える環境なのでしょうか?
実は、そういうものを頼むような人だから何か裏口をつけられていても判らないのかもしれません。
現在、WindowsXpでは ファイアーウオール機能がついています。
しかし、これが以外に難解で ネットワークプリンター一つインストールするだけで難解もセキュリティが低下すると警告を与えてきます。
他の機器を繋ぐときもそう。
インターネットの閲覧時にも、何か新しいプラグインを見つけるたびに聞いてきます。
これを防ぐ方法として、まじめにコントロールパネルからファイアーウオールを切る設定を選んでくださいと解説するものもあるぐらい・・・・
そして、それにしたがって切る人がいること。
じゃあ、それによって低下したセキュリティに関しては、「セキュリティが低下する恐れがあります」と非常に判りやすい解説がつくだけ。
ウイルス対策にしても、起動時に新しいパターンファイルを受信に行くので時間がかかる。営業などは外部からPHS等で繋いでいると、それにパケットの大半を消費されてしまうために切ってあったりすることも少なくありません。
メールの受信が遅いからとか・・・・
 
だいたい、ワードの保存されたファイルがどこにあるかわからないとか、生産効率の問題ではなく、特定のソフト それも特定のバージョンしか使えないような人に セキュリティの何かの判断を任せてしまうことはかなりリスクの高い行為です。
最近、ようやくわかってきたのか インターネット側の入り口でそういったセキュリティサーバーを動かしたりすることがトレンドとなりつつあります。
小さな会社では、がちがちの使いにくいシステムにすることを覚悟で囲ってしまうことが結果的に安価で、安全なネットワークの構築だと 理解させることが出来るのは若い担当者(ただ、わかる人は若い人が多い)には難しいことでしょう。
 
じゃあ、どうすればよいのでしょう?
「身の丈を弁えろ」という言葉があるように 身の丈を超えることをしないことが大事なので「よく判らないけど、面白いから」とか「今の時代 これぐらいは」なんていう甘言に乗せられないことが大事なのでしょう。
「畑で靴紐を結んでいると泥棒と勘違いされた」というのが、現在のWinny事件の多くでしょう。
業務で、Winnyを使うことというのはまずありません。便利だから使っているといわれる人がいるかもしれませんが、安全なネットワークストレージはお金で買えます。Cocoaで1Gなら月315円/人です。「ただならそれで良いじゃない」と言われるのであればそれは安全のために315円は出せないと言っているのと同意味になってしまいます。
 
今回の場合、本人ではなくパートナーがWinnyを勝手に使っていて そこから情報が漏れたと言う事例もあったようですが、それはかなり気の毒なパターンかとおもいます。
Winnyは販売されているソフトではありません。
使い方も、それほど実は簡単なものではありません。決してチュートリアルが付いていて ステップ バイ ステップで使い方を 動物が出てきて教えてくれるようなソフトではありません。
正規な使い方ガイドがあるわけでなく 機能解説があるわけでもありません。
ただ、1本の道のように、あまりにも自由度の無い設定があちこちの 「ちょい悪」を売りにした雑誌やムックとか、WEB上のページからの知識のみでやるのでしょう。
つまり、業務上で得た知識や 教育を会社から受けて行われるものや 会社に入る前に学校で習ってくる種類のものでもありません。
 
ファイルサーバーにスケベな動画があふれてテンポラリーエリアすらなくなって システムが落ちたとか、女子社員が新しい歌手のプロモーションビデオをサーバーに持ち込んで、いっせいにみんなが見たりダウンロードしたからネットワークがパンクしたりというトラブルにめぐり合うことの少なくない現在、やはり簡単だからとなんでもさせてしまうのは問題が多いですよね・・・