ソフトウエアーライセンスは誰のもの?

ソフトウエアーのライセンス、例えばOSのライセンスは誰のものでしょう?
例えば、OSがインストールされたPCを買ってくればOEMライセンスで登録されており、そのPCを買い換えるときにはそのOSは次のPCに持ち越すことが出来ず、そのPCと寿命を終えるわけです。
これがパッケージ版だった場合、1台のPCにインストールすることまで許されていて基本的にCPUといわれていますが 部品を交換すると認証できなくなり認証システム的には不正利用者となります。
まあ、これには救済策があって電話で連絡すれば改めて登録のしなおしを行うことができます。
どこまでがオリジナルかの区分が曖昧なので、結果的にPCが変わってもライセンスは生き残ることになります。
会社なんかで使うボリュームライセンスの場合は、会社にあるPCの台数分なので途中で機械が入れ替わっても確認することすら困難です。
 
先日、マルチコアでの話どおりCPUにライセンスがかかっていたはずが マルチCPUが増えてそのライセンスがどこにかかるかが曖昧になってきたというところです。
今回のWindows Vistaの各エディションを良く見ると適用CPU数がでており使うCPUによってインストールできないパターンもおそらく出てくることでしょう。
複雑になってきました・・・・・
 
つい先日、かなり注目していたのですが結果的にがっかりしたLinuxのI−PodサイズのクライアントPCなのですが、PCにつないでUSBブートするとLinuxが動作するって、それは別にUSBブートPCであれば外付けハードディスクでも可能なことだろう!! なんて突っ込んでみたくなる話でした(じっさいにはあの機械ならではの利点はたくさんあるのですが・・・)
そして昨日は2.5インチのHDDと交換できるフラッシュメモリーの記憶装置がSunDiskより発表されて、ゼロスピンドルの機種が増えてくるだろうと期待させられます。
でも、メモリーの種類等に問題はありますが 既にUSBメモリーの容量も今日のバッファローの発表のUSBなどでは16Gに到達しています。
少し前のノートPCクラスに既になっています。
だとすると、ノートPCの下には規格化されたUSBメモリーのスロットが2機ほど付いていれば32Gのゼロスピンドルとなるわけです。
いつか、PCの底に抜き差しできるスロットの付いたノートPCが出てくると楽しいのですが・・・
実際、1.8インチのHDDよりUSBメモリー二つのほうがずいぶん軽いですし・・・
もちろん消費電力や速度でも見劣りはしないような気がするのですが・・・・
 
で、このUSBメモリーはノートPCだけのものでしょうか?
もしかしてデスクトップPCでも成立するのではないでしょうか?
現状のUSBメモリーは、ぺらぺらの昔のメモリースティックぐらいの製品がたくさんあります。
持っていても邪魔になりません。そして、いまは16Gですがすぐにも32G、1年後には80Gぐらいまで可能になるロードマップとなっています。
自宅でテレビの録画に使うならともかく、ビジネスシーンでのPCなら40G程度あれば事務職には不自由しない(サーバーがあって、DBがデータを 文章はファイルサーバーのパターンが多いので)容量です。
であれば、HDDの代わりにというよりPCはすべての人の共有物でメモリーカードが個人に帰属するものとなることでしょう。
現実問題、Windowsでドメインサーバーで管理していると アクセス権などの情報はドメインサーバー側にあるのでそういう運用に近い使い方をしている会社もあります。
そうすれば、パワーが必要なときは高速なPCを使い 普段はノートPCの使い回しとかでもOKなわけです。
便利な時代になりました・・・・・となりそうなものなのですが、再びここでソフトウエアーライセンスの壁が!!
こういった運用をした場合にOSのライセンスは人数×共有するPCの台数分論理的には必要となってしまいます。
例えば、営業社員が10人で3台のPCを全員で満遍なく使うとした場合 10×3つまり30ライセンス分のソフトウエアーライセンスが必要になります。
なぜならインストール時の認証はCPUを含むハードとマイクロソフトの間で行われるからです。
ライセンス的に現実でなくなりました。
 
セキュリティの問題で社外に持ち出さないとなれば、社内のブレードなどに社員分の仮想機械を作ってそれをターミナルサービス等で使う方法もあります。
しかし屋外でも同じ環境で仕事がしたいとなれば、このシステムが普及してインターネットカフェ等にUSBスロットの着いたPCなどが並んだときには、安全性の問題からも社内に直結しての手は使えません。
ですが、ライセンスの問題は重くのしかかる・・・・
 
本来、ソフトウエアーのライセンスは使うユーザーに帰属するもので無ければならないにもかかわらず 何故か使うPCに帰属するからこういった問題が発生します。
いくら人がマルチに動くとしても、同時に操作できるのは(1台のPCが考えている間に、他のを使うはあるけど)1台のPCだけです。
私も3台並べてますが、同時には1台しか使えてません。微妙に時間がずれるのです。
にもかかわらず、3台のPCに3台分のソフトウエアーライセンスを支払っています。
ノートPCも含めると6つのWindowsXpのライセンス(って、よく考えたら12万円相当!?)を払っているのです。
まあ、双方に主張があるので細かい問題はともかくかなりの負担になっています。もちろん ここでLooxが欲しければいやがおうにももう一ライセンスな訳です。
あまりといえばあまりな・・・・・
 
ブレード、仮想マシーン、メモリー帰属PC、WEB上の仮想マシーンで実行されるアプリケーション。
当初、想像すらしなかった運用や機器が当たり前のように出てきてライセンスだけは旧来と同じような方式。
10年前と現在のPCの数を数えてみると その収益に関する(もちろんかかっているコストも変わっていますが)伸びはその台数どおりになっています。
企業用には、新しい年間契約などのライセンスを提供していますが、それすらも知らない層のほうが多い状態では旧来どおりのビジネスモデルの上にいるわけです。
ここから先に向かって、機器の変化がいつまでライセンスの問題を抑え切れるのか 考えさせられる問題でしょう。
このライセンスは 誰のもの?