小型化と拡張性

Everunは多くの機能を内包しています。
WifiBluetooth、Keyboard、タッチパネル 等々・・・・
それでも、外部のディスプレイ端子やUSB端子も持っています。
非常に盛りだくさんの機械ゆえに、あまり良い評価を得られないこともあります。
勿論、CPUの速度や メモリーの搭載量なども大きなファクターですが なによりもマニア心をくすぐらなかったのは あまりにもあれこれ付きすぎていたからではないかと思います。
 
実物を見ないと分からないと思いますが、Everunの入っていた箱はかなりおしゃれなもので 真っ黒な箱に「Everun」という品番が書いてあるだけという非常にシンプルなもの。
Appleなどが使う手法ですが、よく考えられています。
また、箱を開けると正面真ん中に本体を据えているのもちょっと店頭で購入したときに 確認するときの楽しみをあおったものでしょう。
それゆえに、あまり格好の良くない透明テープを本体前面にべったり張っているのでしょう。本体が見えるように。
そして、本体の質感も自分が購入した欲目をとっても十分に高いものだと思います。
下手をすると10万円ちょうどぐらいのPCの質感など、プラスチックの塊的なもので たとえばバッテリーを外したところから本体を見るとがっかりしてしまうようなPCも少なくありません。
コストを下げ軽くするために厚みを削り、強度を保つために骨のようなリブが走っており 裏側の塗装はおざなりだったときなどがっかりすることも少なくありません。
それに比べれば、クラムシェル型でないおかげもあって、裏側を徹底的に見せない作りで バッテリーを外しても 中身が見え隠れするメカ的な楽しみはあっても そういう構造部品の裏側が見えません。
樹脂肌も、シボ加工がされておりざらざらとした触感は悪くないのではとは思います。
 
単純に考えれば、もしストレートタイプのPCが成立するならと考える人なら 「これは!!」と思って手にとって見たいと思うこともあるでしょう。
実際、店頭で中古のSmartCaddie等を見ることができるので そういった層の方もいらっしゃるとはお思います。
しかし、Everunはマニアの中のマニアのための端末として わずかな方が購入している限りです。
私の周りを見渡せば、おそらく私が購入した時点で購入リストから外す人も少なくはありません。
私が嫌われていて、私と同じものを持ちたくない人が沢山いるというわけではなく(ですよね、書いていて自信がなくなってきた)
私が購入するもの=ジャンクという 誤った認識を持った人たちが沢山周りにいるので
私が新品で購入した時点で、すなわち近い将来にジャンクになると・・・
それが誤解だというのは、例えば 「モバHO!」とか・・・・・たとえが悪かったようです。
 
「これだけの価格の中でこれだけの機能!!」という枠があまりにも大きすぎると 皆さんの中で首をもたげてくる感情があります。
「大丈夫か?」とか、「付いているだけで使えない機能なんじゃない?」とか
大阪弁で言うところの「バッタ物」じゃないかというあれです。
実際問題、私も書いていますが もともと新しいチップセットでないGeoodeでこれだけの装備をするために例えばWifiはSDIOインターフェースの先についていたり、Bluetoothがシリアルの先につながっていたりと かなりアクロバティックな技も使い機能を実現しています。
だからBluetoothの速度限界が、理論的にシリアルの速度になってしまうとか 複数の機器をつないだときの処理などは問題があるかもしれません。
しかし、所詮Bluetoothもキーボードとモデム、ヘッドフォン程度なら何の問題もありません。
 
ところが、EverunにはUSBポートがひとつしか付いていないのがだめとおっしゃられる方もいらっしゃいます。
確かにそうかもしれません。キーボードとマウスで二つだといわれればそうです。
この機械のキーボードを 普段使いにするのは 拷問だと・・・・(日本の話ではありません あしからず)
EM・ONEを使っていても、NOKIAを使っている人も よく外付けキーボードをつけられての入力の記事を見ます。
もちろん、使い方はその人の良いようになのですが・・・・
どの機械にでもUSBポートが盛りだくさんというのはどうかとおもいます。
もちろん、USB Hubで増やせるからというような消極的な理由でなくてです。
 
USBは規格的には、1ポートあたり500mmの給電をすることができるとなっています。
勿論、必ず給電しなければいけないわけではなく できるよというだけのもの。
だいたい 50mm〜100mmの電気を流す程度。
でも、1本がそうなら二つにすればその倍なのです。
ノートパソコンのバッテリーにしたところで電圧は違いますが4000mm程度の容量しかないので、その負担は少なくありません。
また、電圧を5Vに下げることに使われる回路も必要です。
そして、HDDが動いたとか CD-ROMが動いたとかってやられると本体を駆動するほどの起電力を要求します。
よく、USBで動く扇風機やライトがありますが 例えばレーザーマウスなんかはつかっている間中 通常のLEDの10倍ほどの電力を消費するLEDをつけっ放しとなっているわけです。
もちろん、爪に火をともすように 小さな回路の電源を入れたり切ったりと大変な苦労を内部ではしていますが、USBに接続された機器は青天井に電力を消費します。
 
拡張性は大事なのですが、それゆえにPCの小型化がそこで止まってしまうということもあります。
例えばOQOは3.7Vで動作しているにもかかわらず USBには5Vを給電すると言う かなり難しいことをやっています。
あのポートがなければと何度も考えることもあります(もっとも なければ無線LANが付かないんですけどね)
おそらく、多くのノートPCを設計する段階で設計者は考えるのでしょう。
あれさえなければ・・・・
給電の必要のない、Wireless USB等がでてくれば その電波に消費する電力はありますが 機器に消費される電力は想定する必要がありません。
逆にそうであれば、消費電力を想定しやすいという話もあります。
 
どこまで必要かと考えれば、あれもこれもとなるのですが
例えば、自分がつなぎたい機器がすべてBluetoothなら・・・・
USBなんてなくても大丈夫って言い切れるユーザーが沢山いれば
そういったものが出てくるのでしょうか??