LTEとバッテリー

消費電力を低減するアプローチとして 最近の流行として ワンチップ化というアプローチがあります。
SmartPhoneでは 大きな流れとしてベースバンドチップとCPUの組み合わせが一つの主軸となっています。
SnapDragonというQualcomのCPうがよく利用されているわけですが この何よりの利点はベースバンドチップと呼ばれている 3Gでの通信チップを同じチップ内に内包している事です。
CPUだけをメインにやっていたメーカーでは そのあたりのノウハウが不足して 今までARMのチップを多く生産していたメーカーでも このSmartPhoneの流行に乗れないメーカーもたくさんあるわけです。
逆に、その技術を持っている事で一躍注目を浴びたメーカーも。
 
一つのチップ内に入れるという事は・・・なのですが、それ故に問題があるわけです。
QualcomはCDMAW-CDMAも両方持っているわけですが CDMAのSmartPhoneとなると ベースバンドチップを同梱しているものとなるとSnapDragon一択に近い状況となったりするわけです。
また、3Gの対応に合わせて CPUが売れなくなったりというCPUの性能だけではない部分にも大きな評価の差が出るわけです。
一つのチップに入れることによっての利点は 何よりも消費電力の低下です。
共用できる部分を共用するという利点だけでは無く、内部での接続にかかる消費電力や、最大の利点はパワーマネージメントをコントロールする部分を内包することが出来るわけです。
PDAと言われた時代からSmartPhoneと言われる時代に移る過渡期には 両方を搭載した製品が多く CPUはMarverlのPXAでバースバンドチップはQualcomとかになると、電話として使ってないときにはバッテリーが減らないのに 電話として使うとバッテリーの消費量がむちゃくちゃ大きくなるとかも良く合った話です。
もっとも、この話には単純な商品で力だけでは無く 複雑な回路を基板上に実装したことにより そこから出る電磁波が電話部分のアンテナの性能を大きく低下させて アンテナをつかみ損ねることにより 探しに行くことを繰り返して消費電力を増やす側面もあったわけです。
 
SmartPhoneは決してバッテリーの持ちが良いわけではないのですが ようやく1日使っていても不便しない程度の持ち時間となってきたのは この部分も大きな影響を与えているわけです。
勿論、実装も1個のチップとなると大幅に場所もコストも低減されたわけです。
Wifiも同梱でとなると 面白みのない部分ですが CPUの型式が解った時点で 対応するネットワーク、Wifiの規格、Bluetoothの対応や(これはメーカーによる)、グラフィックの性能、液晶の表示最大解像度、カメラの最大性能等々多くの情報が得られるわけです。
だからこそ、どこのSmartPhoneもあまり個性のない物となってきているわけです。
それでも、第4世代のSmartPhoneたちの中にはその枠に収まらないものが出てきています。
 
先日購入した HTC EVOなのですが(期待を外した機種名を出したつもり)
3G+WiMaxという構成になっています。
WiMaxは外部ネットワークという扱いで ベースバンドチップとしてCPUに同梱されているのは CDMAだけです。
WiMaxは 選択するとそのチップのスイッチが入って動く別のものなわけです。
このWiMaxのチップなのですが 実のところCPUの制御では出来ない部分もあり 例えばバックグラウンドで同期しているデータなどがいつ立ち上がってくるかわからないので 常時スリープなような状態でバッテリーを消費し続けるので WiMaxを入れているだけで下手をすると倍ぐらいの勢いでバッテリーを消費してゆきます。
勿論、3G程何処でも電波が来ている訳ではないので 探しに行っている時間も長いのでこの消費は馬鹿に出来ない量なわけです。
周波数の関係で 電波が来ているはずの場所でも 壁などに遮断されて電波が来ないところが多い規格となるからです。
 
で、LTEなのですが これもいまのところベースバンドチップがCPUとは別につけられているようです。
ただ、利用している周波数帯が3Gと基本的に同じようなところを使っているという利点もありますので どうも電波の届く範囲と兼ね合わせて LTEの電源を入れているようで 全くLTEの範囲外に住んでいる私の利用方法では 「バッテリーの持ちが良い」と評価していたわけです。
一昨日、金沢駅前のホテルに泊まったわけですが 驚く事にここはLTEのアンテナが全開状態に点灯しています。
あまりにも電波状況がいいのでやらせかと疑ったぐらい・・・
実測も16Mとかのダウンロード速度には腰を抜かしそうでした
所が、その状態で ご飯を食べに行って帰ってくるとGalaxy S2 LTEのバッテリー状況は赤ランプが点滅するようになっていました。
勿論、今日一日使っていたので バッテリーが無くなるのはさもありなんと納得なわけですが ご飯を食べに行った辺りから主力はDesireZに移していたので まったく触ってなかったのです。
バッテリーの消費を見ると、金沢に着いた時間当たりから 消費電力のカーブが目測で約倍の角度に変っているわけです。
一気に無くなる方向に下がっているわけです。
 
正確にどれだけというのは 滞在時間が少なかったので解らないのですが LTE圏内にいると驚くほどのペースで減ってゆくらしいという事が解ったわけです。
HTC Evoに関しては WiMaxをOFFにするというオプションが用意されているわけですが LTEに関しては3Gだけを使うというオプションは用意されていません。(でもよくよく考えたら キーパッドで選択すれば・・・ いやこれはダメか)
そう言えば、標準のオプションでも ジャケット形状の追加バッテリーが用意されていたなと思いだすわけです。
 
少なくとも私の住んでいるエリアは来年二月まで(ということは年内の可能性もあるという事ですね)にはLTEのエリア内に入る場所です。
会社も5月までだかに 入るエリアらしいという事はDOCOMOの資料から確認できます。
SmartPhoneでは最大級の1800mAという ちょっと前のデカバクラスのバッテリーを搭載していても はたして周りがLTEエリアに成ったら・・・
今までと同じ使い方ではとてもとても・・・・という事にならないのかと。
LTEのサービスが使えるようになって 高速のネットワークが楽しみという反面、バッテリーの事を考えるとLTEエリアになると困るな・・・というのも
現時点でのGalaxy S2 LTEでバッテリーの問題を大きく取り上げているページは少ないようですが この端末はその中でもバッテリーの大きい部類の端末です。
韓国ではOptimus LTEのバッテリーの問題が掲示板でも問題になっていたりします。
実際、サービスが広域に展開した時に それがどういう風な形で推移するのか。
勿論、LTEWifiルーターも含めて 気になる限りなわけです。
LTEはバッテリーが持たないから 俺普通のでいいや・・・・」なんてのが 話題になったりしたら致命傷となるわけですが・・・
 
選択肢は二つで、CPUに同梱されたものが来年中ごろには出るようなので それ以降のSmartPhoneにするのか それともジャケットを付けても高速のネットワークを楽しむのか。
と、言うのは僅かな情報からの想像によるものなのですが・・・・ 実際はどうなるのでしょうね?
常時エリア内にいるって人なら 現状が解るとは思うのですが
written by HatenaSync