独占禁止法

AMDがIntelを独占禁止法で訴えたようです。
なんでも、AMDの商品を販売しようとするメーカーに圧力をかけAMDのCPUの採用を阻止した疑いがあるとかで問題になっているようです。
もちろん、お互いの思惑があり 一番の争点となりそうな台湾Acerとの協議に置いてかなりの圧力をかけた証拠が残っているとか残っていないとか。
昨年の話ときいていますから、逆にこの時期を選んだのではないのでしょうか?
実際問題、PC用のプロセッサーに関しては95%ぐらいまでIntelブランドでしょう。日本のように自作に関する雑誌が乱立するような国でなければ CPU単体の性能評価が問題になることもなく ただただ、Intel insideのシールが貼ってあるかどうかの区別しか付きません。
何故この時期かというと、やはりフラッグシップとなるCPUの性能がIntelに先んじてる間に事を起こせば技術的に優れているが、Intelの政略によって販売量が伸びなかったのだろうと 実際の裁判の結果以前に印象付けることが出来るからではないでしょうか?
現在のデュアルコアCPUと言われる、1個のCPUの中に二つのCPUを押し込んだような構造のCPUの場合、現在のCPUの設計が2年ほど後であるAMDがこの事態を予測しやすかった為に それに対応した構造になっていた為、いざ実現となった時にはIntelに比べてよい結果を得ることができるようになったのでしょう。
具体的に言うと、マザーボードと言うコンピューターの基板上に CPUを二つ載せた場合とIntelの場合は大きな違いの無い状態で、AMDの場合 同一のチップ内に二台存在するので CPUコアとCPUコアの間の通信が専用の通信線で繫がれていて FSBと言われるCPUとそれ以外の機器の接続の為のポートを使っていない為に 二つのCPUコアが協力して動作する つまりデュアルコアとして働いた時にその間の通信速度に大きな差が発生する為に速度的なアドバンテージが稼ぎやすい事。
Intelのアーキテクチャー上 クロックを上げることによって性能を向上させる方式なのですが 一つのCPUの中に二つのCPUコアを置いた時に 一つでも冷やしきれずに速度が落ちるような仕組みのPentium4を二個入れるために 2.4Gまで速度を落としたために シングルコアの最速より1G程遅くなってしまっています。対してAMDは一クロック当りの処理能力を上げる事に重きを置いていますので2.4Gは 現在販売しているCPUの最速レベルの物を二つ置いた形になります。
3.5G相当が二つと、2.4G相当2個では喧嘩にならない(その割には 思ったほど変わらないんだけど)のが正直なところでしょう。
尚且つ、ハイパートレーディングという 一つのコアに入り口を二つ作ることで 待ち時間になったCPUを運用する 擬似デュアルCPUの仕組みがあったため それがシングルコアの性能を押し上げ デュアルコアになった時の性能の伸び率を押さえ込んでいるようです。
まあ、新しい設計のCPUをIntelが発表して また、性能はそんなに遠くない未来に均衡するのでしょうが、現時点では技術的に見てもAMDの有利と思わせる展開にすることは難しくは無い状況でしょう。
ですが、しかし CPU単体の販売で考えれば最も販売量が多いのは 現在は一線を退きましたがセレロンの2.4Gクラスだそうです(聞いた話なので ニュースソースの信頼性は低いです)。
1Gを越えた頃から言われていますが、用途にはよりますがコンピューターの速度に満足できず買い換えると言う層が減少してきている。例えば故障した若しくはHDDの容量が不足してきた等の要因がコンピューターの買い替えの動機の中で大きな物になってきています。
また、トータルの性能で見たばあい HDDが速度に関するボトルネックになっている場合が少なくなく メモリーの量やHDDの性能でコンピューターの性能が大きく変わるようにもなってきています。
つまり、すでにCPUだけの性能であれば大多数のユーザーが満足をしていて SSE3の対応を果たしたAthelon64を出した時点でプログラムの互換性の問題も殆どなくなっています。
ましてや、デスクトップPCの販売数量をNotePCが上回ったことで実際のトップエンドクラスのせいのうは、大きな意味でのマーケットの中では僅かな割合になってきています。
NotePCの現在の速度は2G程度の速度がメインとなっています。(多くはPentiumMに移行しており その速度は1.6G程度となります)
64bit化も速度の向上を狙ったこともありますが、搭載メモリーをどれだけ増やせるかの問題で採用された部分が多くです。現在に至ってもそのようとは限定され その能力を発揮すべき64bit動作環境を得る為には windowsXPでも64bit専用のものを入手する必要があります。しかし、ビデオカードをはじめテレビを録画しようにも現在対応しているキャプチャーカードはひとつたりともありません。
FlagShipとは、旗艦と書いて 昔の大航海時代の海戦で指揮をする船に付けられた名前で 最も速く最も強い船に付けられた名前で その軍の誇りでもありました。
そのFlagshipがあるからこそ、その企業の技術が優れていると言うことが解るように各メーカーがしのぎを削る部分です。
現状は、少しでも早いCPUを求める層がサーバー用として存在するのですが全体から見れば僅かな量。ただし、金額も高く利益率が高いのも事実ですし、それがあるから数年後に性能の良い新しいCPUを安価に入手できるわけです。
今回の提訴のようなタイミングは、勿論 告訴内容が本当であれば抑圧を受けていた側の反論なのですが、その反論を効果的にするために もっと言えばマーケティング上有利になるから行われた告訴のように思われます。
司法までも、マーケティングの材料に使うしたたかさは やはりアメリカ企業なのでしょうか?