SoftbankのSprint買収で Wimaxが危機を迎えるかも・・・・

皆さんご存知の通り、ソフトバンクアメリカの第三キャリアのSprintの買収を行い 合意に至ったわけですが 事がかなり大がかりなのでアメリカの政府の了解が得られるかが今後の関心事項なのですが・・・・
その直前に、もう一つの買収劇があったことをご存じだろうか?
 
Clear Wirelessという会社があるのだがご存じだろうか?
これは、アメリカ国内でデータ通信を中心に提供している 無線キャリアである。
実はこの名前 UQ Wimaxのページを見ても出てくるのです。
UQ Wimaxの国際ローミング先として アメリカではClear Wirelessが指定されていて 私もハワイで使った事があるのですがUQユーザー(これは多くの場合MVNOでも)のWimax内蔵端末でのみ 無料でローミングが受けることが出来るわけです。
そういう風に非常に日本のWimaxに近いのがClear Wirelessなのです。
 
Wimaxは立ち上げこそ早かったものの 良い周波数帯を割り当てられていなかったり過去の通信方式との互換性が確保されていなかったりで苦戦を強いられていて
韓国、台湾、アメリカなどでも立ち上がっている訳ですが 唯一日本のUQが検討しているぐらいで世界的にはあまり状況が良くありません。
立ち上げこそ遅かったのですが 3Gとの親和性の良いLTEが世界市場では一般的になりそうなのですが、当初の懸念通り LTEの中でも大きく分ければ二つに分かれてこれも争っている訳です。
故にWiMaxが・・・と言っていたわけですが それも過去の話で圧倒的多数となったLTEの分派よりも勢力が弱いのがWiMaxと現実はなっている訳です。
その中で、今回の買収劇でWiMax陣営でも比較的規模の大きいClearがターゲットになったことで状況が動く可能性が出てきたわけです。
もともと、ClearWirelessはLTEに舵を切ろうとしていたわけですが まあ、資金的にも辛く最終的にはどこかに買収されるという道を歩んだとは思うのですが
ここに至って ソフトバンクの買収したSprintに買収されたことで LTEの帯域確保のために最終局面を迎える可能性が出てきたわけです。
 
キャリアにとって使っている方式が主軸と離れてゆくというのは非常に大きな問題で 気が付いた時に切り替えようと思っても既存のユーザーがいる以上そう簡単に切り替えることが出来にくいわけです。
どうしてもするとなると 同じ金額で使える別の通信方式の機器を無償で提供するなどの施策が必要となる訳です。
ところが、主軸と離れた時点でやはりその財務状況が悪化していることは間違いなく そのための切り替え資金やユーザーへの負担金なども払いきれないために 細々と続けてゆくというパターンが多いわけです。
正にClear Wirelessもそういったパターンにはまるかもしれない状況だったのです。
所が、今回の買収で資金を得る事になる訳です。
なぜ、この買収が起きたのかは Clear Wirelessの得ている電波帯をLTEなど他の方式に切り替える事により 現在のひっ迫した事態を改善したいという ソフトバンクイー・アクセス買収と同じ動きがあったという事が考えられるわけです。
欲しかったのは 「電波」で会社では無いという事に対して イーモバイルのユーザーが危機感を抱いているのと Clear Wirelessのユーザーが描く未来は同じものでしょう。
 
では、Clear Wirelessが資金を得て WiMaxからLTEに舵を切ったらどうなるのでしょう?
最も気になるのは、ボリュームが一気に大きく下がるという事なのです。
WiMaxの新しいICを開発しても 買う人が少なければ回収が出来ないので新たな開発が停滞してしまう可能性があるわけです。
そして、それは基地局のレベルにまで影響を与えて 基地局の施設も希少なものとなり 調達コストの上昇となるかもしれないのです。
つまり、今まで以上に維持費がかかってしまう可能性があるわけです。
それに対してLTEに関しては 新しい技術がどんどん投入されて そして競争原理で価格も下がり おおよそ3Gと同じチップに同梱されて・・・という風に状況は良くなってゆくわけです。
 
WiMaxはモバイル通信の中では 唯一上限の無いパケット利用定額を提供しています。
これは他社にない特徴で お蔭で私もメインとして使っている訳です。
今回のAUの発表においても WiMax2の新しい高速のWiMaxに関しての発表は濁されてしまいました。
今後、ソフトバンクの介入により間接的にWiMax陣営は一気に苦境に立たされてしまうという事も十分に考えられる状況に追い込まれてきたわけです。
このままいけば・・・・なのですが。
そして、それはひいては KDDIそのものにも影響を与える可能性があるのは+Wimaxの端末のその機能も含んでの話なのです。
勿論、1年ぐらいで状況が急変するとは思えませんが あっという間に状況は変わるのです。
この先の事など予想もつかないで・・・・という可能性も
とにかく、結構難しい状況にWiMaxが立ったことは確かなのです。
written by HatenaSync