ソフトウエアーの遅れ

どこまでいっても、ソフトウエアーはハードウエアーに遅れます。
もちろん、例外のようにソフトウエアーが先行する場合も有りますが やはりハードが先を行くことが多いようです。
と、紋切り型で始めてみて あちこちの方からいっぱい突っ込まれそうなのですが これは、PCのソフトウエアーと言われるプログラムの部分を言っているのではなく使い方の部分を捕まえてなのですが そういう言い方で納得してもらえる物でしょうか?
例えば、昨日発表になった立体ディスプレイ。いままでも色々な方式はありましたが平らな机の上に浮かび上がるように見えるものではないかと思うのですが、装置自身のサイズはともかく 良くあるSFでの立体メールのようなものが可能になるのではと思ってみたりするのですが 将来的にはありなのでしょう。
じゃあ、「PDAのサイズで立体的に表示できるディスプレイが出来ましたので使ってください」といわれるとそれも困るわけで、技術的には 現在の画像のサイズを大幅に上回るデータ量の処理が、とか 実像を空中に結ぶわけですから 消費電力がと小さなことはともかく 何をどう送るんだということ。
簡単に立体画像と言いますが、人の立体画像は 少なくとも4台のカメラで被写体を捉えない限り実像か出来ません。
それでも、推測でしか成りえない像ができます。
例えば、つぼの中 見通せるのは一箇所 つまりつぼの口からの姿。その中全てを撮影するためにはつぼの入り口越しにぐるっと見渡せる範囲に向けてカメラを動かす必要があります。
そこまでしないと 3D立体の実像は結べません。もちろん、見通す方向によって明るさも変わりますので、それは計算で行うのかもしれませんが そこから実像を作ることになると思います。
じゃあ、3Dの立体像はどうやって作るのだろう?
おそらく、4箇所のカメラで外観から発生する実像を形作り、見る人が視線を動かす方向に対して同期するカメラがあり その視線の実像を伝えていくのではないかと。
じゃあ、今のライブカメラとどう違うと言うと、実は概略が写っているだけで 見る側にとってはあまり変わってないという噂が無きにしも非ず。
例えば、ホームページがそういう作りになったとして、実際に3Dを画面上に展開する技術は多くありますが、そういったものを使っているページは殆ど有りません。
合ったとしても、デモムービーのようなものを平面のカメラで撮影したような物を写しているサイトがあるだけでそれですら稀でしょう。多くのページで有るとすれば アニメーションGIFかなんかで作られたアイコン辺りがくるくる回っている程度。
もし、実像を結ぶ立体表示が可能になっても それで作られたコンテンツの完成や普及となると 想像できないほど先の話かなと思わせてしまう節が有ります。
もちろん、だからと行って歩みを止めろというわけではなく、博物館で今でもあるホログラムなどであっても、実物の立体感を伝えることには大いに役に立っています。
上下方向には 視点は変えられませんが 外周を廻るように見る限りは全ての方向から見ることが出来ます。
同じ風に、PCの画面上で被写体となるべき物を回転させても目に与えられる情報は全く同じであるにも拘らず(左右の目の位相がずれるので正確には違います)伝えられる実間が違います。
もちろん、飛び出す映画も 視点は固定ながら 目の前に実像を映し出すことに成功しています。
しかし、目の前まで飛び出してぶつかる寸前のものは、どの座席に座っていても自分の目の前に迫ってくるので すこし、右に避けても 左に避けても 追いかけるように目の前に迫ってくるわけですから 遊園地のアトラクションとしては 瞬間的で驚きのアクションしか無いわけですから良いのですが、じっくり目の前の物を見るということでは立体で無いということを再認識させられるのではとは思います。
じゃあ、見るほうを置いておいて 撮るほうになると さっきの例ではないですがカメラを4台ぐらい等距離に置いて撮影するわけですから(等距離でなくてもそれに対応した計算が出来るならOKでしょうが)撮影できる条件は限られてきます。
しかし、限られない方法も無きにしも非ず。
無い部分をCGで合成してしまう方法が。2台ぐらいのカメラで追いかけて見えない部分はCGで作って補完しましょう。遠くなれば立体感は薄れますから 近いときだけで多くの場合は良いでしょう。というよりも 15m離れた被写体の向こう側を見るために16m向こうに行くような見方は考えにくいのでそうなのでしょう。
一度、撮影前に体の全体像を180度回転させて撮影すれば見えない部分に関してはその画像を元に有る程度補完は出来るでしょう。
そうすれば、前面撮影だけでもかなりの立体表示が出来るでしょう。
と、成った場合なのですが 一昨日見た PS2のプロレスのゲームではないのですが3Dの世界に住む虚像もかなり実際の人に近いものになっています。
ゲームの場合、100%虚像ですが カメラで撮影して補完した場合では 2台のカメラで撮影して条件が良くて2/3が実像 その残り1/3が虚像と成ります。動きの度合いによっては虚像割合が増えて 半分ぐらいまで来るかもしれません。
さっきのつぼのような被写体の場合、虚像が実像を上回る可能性もあります。
もちろん、既に2次元の世界でも発生しています。
デジカメの補正回路。実際に光学的に得た情報を補正して出力しています。「女性の肌の色がより白く写る」といった広告なんかがあるように、これも実像に虚像が混ざっている表示でしょう。ただ、2次元の場合故意に行わなければその割合はそんなに多くなることは考えられません。
例えば、3次元の場合 初期のデータ取りの時点で、例えばお腹に力を入れて思い切って引っ込めてデータ取りすれば 実像が写っている時はしょうがないのでしょうが 写っていない時にはウエストは細く見えます。
お見合い写真じゃないですけど、ここまで来ると実像割合の表示が無いと、本物の想像がつかないなんてこともあるかもしれません。
ただ、3次元の表示機が出来たから、この後3次元の立体像を相手のところに写す事が出来ると言うような簡単な問題ではすまないでしょう。
実験室で、4隅にカメラを置いて 椅子に座って話すアナウンサーの像が写せたことと 実際に一般家庭で使えるところまで来ること ソフトのレベルは何十段も上がらないと駄目なようです。
もちろん、扱う人間のレベルも随分上がらないと駄目だとは思うのですが・・・
ネット上に溢れる、アイドルのパンチラ写真なども、3次元の立体配信がされたらどうなるのか? まさかスカートの下から撮影するカメラを置くわけにも行きませんから補完画像になるのでしょうね。もちろん、そんな画像自身が流れなくなると言いたい所ですが どうも故意に流している節もありますし ただ、そういった画像を見たときにコンピューターの補完画像だと思うと なんか悲しくなるような気がしなくもないのですが。
さて、人は実現化するまでにそこを乗り越えられる所までスキルが上がるのか?
それとも、ネット上にしかいない人と実在の人間が混ざり合って解らなくなるのか、それはそれで将来は楽しみな気がしますが