Core Duo ULV

CoreDuoにもULV(とは言わないそうですね Intelでは)が発売になりました。
同じスペックではない物を一緒に比べるのもなんですが、Core Soloの一般的なノートPCに搭載されている物のTDPが5〜5.5W程度なのに対して8W9Wと成りますから実は大きいと考える考え方もありますが CPUが未だPentiumM時代の設計を引きずっているCeleronMと比べれば最大消費電力の問題はともかく同等程度ではないかと睨んでいるのですが・・・・
現在も、ノートPCの中には 上位クラスがCoreSoloで下位がCeleronMの物であればCeleronM並みの持続力で大きなパワーが手に入るのであれば選択肢としては良いものではと思いますが・・・
 
CoreDuoとCoreSoloの違いは何と言ってもCPUコアの数で、物理的なCPUが二個乗っているのか1個なのかの差です。
じゃあ、CoreDuoであれば省電力モードを適用すれば二つのCPUのうちの一つの電気を切ってしまえばCoreSoloとして動作するのでモバイル用途とオフィスでの用途と二つをこなせる・・・と成りそうな物なのですが 現在のCoreDuoでは未だそこまでの対応は無い様ですね。
ともあれ、選択肢が増えるのは良いことです。
 
では、温存していたはずのCoreDuo ULVを何故今の時期に投入してきたのでしょう?
勿論、TDP 8Wととなると、多くのモバイルPCは設計変更を余儀なくされる消費電力なのですぐに代替として登場することは無いのでしょうが、CoreSoloで出来ていたULVがCoreDuoで成立しない技術的根拠に乏しく 考えられるのは一つはマーケティングの問題で、もう一つは生産面で新CPU登場時には追いつかない生産を補うためにダイザイズの大きいCoreDuoのユーザーが少ないと思われるULVを後回しにしたことも考えられます。
じゃあ、前者とした場合 腑に落ちないことが一つ。私は見ていましたが隠れるほど小さな記事でしか取り上げられていないということは大きな発表会は開かれず発表されたことは間違いないでしょう。
海外のニュースソースも大きく取り上げているわけでは有りません。
マーケティングだけでいえば、この対応はおかしい。
A4薄型PCで2スピンドル1.5k未満の層に人気が集まっているそうですが その層にぴったりとはまるCPUだからです。
チップセットの問題か、メーカーの開発遅れか・・・・
いや、新しいCPUの発表字には搭載された試作機を持ち込むメーカーが普通はあるはずです。
たかだかULV程度なら・・・・と言うことなのでしょうか?
消費電力辺りの性能こそが現在のトレンドなのですからCoreSoloを大きく上回るはずなのですからやはり納得いきません。
 
じゃあ後者の場合、
実はCoreDuoが不調だと言う事実。
CoreDuoはAppleの新しいシリーズで採用されてあまりにも身近なキーワードになりましたが 現在AMDに対しての対策で 旧Pentium4ラインナップの価格が大幅に下げられてやはりバリューPCの多くはPentiumDを採用していて 価格面からCoreDuoのメリットを大きく打ち出せる機種は少ないように思えます。
誇らしげにCPUの性能をカタログの正面に謳ったPCのカタログは無い様なのでこの傾向が続いているのでしょう。
尚且つ、昨日の話ではないのですがCoreDuo2の発表をしてしまってはCoreDuo1を積極的に置き換えに選ぶ層は出てきにくいと考えるのですがそうではないのでしょうか?
現実そうであれば、CoreDuoのラインは開店休業とまでは行かなくてもじつはあまり忙しくないと言うことも考えられます。
ゆえに・・・と理由でULVが今頃に発売になったのであればすこし問題があるような気がします。
CoreDuo ULVはまた、制限が多いCPUでEMT64が搭載されていないCPUです。
モバイル向けで必要ないのか、ピークが上がることを気にして搭載できなかったのかは疑問ですが、中途半端な省電力化対策も含めかなり迷った洗濯のような気がします。
 
CoreDuo2では大きく消費電力辺りの性能は上昇します。必要の無いタイミングでCPUの電源をリニアに入れたり切ったりしてするコントロールやキャッシュ容量のリニアな変化などが謳われています。
その機能は、WindowsVISTAを待たなければ完全に有効にできない物ではあるにしても大きく向上すべき点です。
そういった機能の多くを搭載せずに出てきたのはCoreDuo2に対する期待の大きさか、現在のCoreDuoからCPUとしての性能向上点が実は少ないと言うことを示しているのではないのでしょうか?
Pentium4のプロセスルールの変化で足踏みしたときのように、実は何らかの障害を抱え、消費電力が大きく跳ね上がる危険性を持っていることが発覚したとか言うことではないのでしょうか?
ディスクトップCPUとしてのTDPが予定より5W程度上がろうともたいした問題ではなく生産上での変更点で済むのでしょうが、同じ問題をULVも抱えているとすれば その問題は決して無視できないレベルにまで跳ね上がります。
故に、現在のCoreでのULVとの差を明確にするために 中途半端なCoreDuo ULVの存在が必要不可欠だったと言うことは無いのでしょうか?
 
もうそろそろUMPCがIntelから試作として発表されるかもしれません。
それには、恐らくCoreSolo2に該当するチップセット統合型のCPUが搭載されてくることでしょう。その為のXscaleの切り離しだったのでしょうから。
そして、上位に控えるはずだった パワフルUMPCの存在が CoreDuo ULVのせいで遠のいたような気がして仕方ないのですが・・・