そろそろ、AUの話をしてもいいかな?

先日の発表でひとしきり話題になって そのあたりの検索に引っ掛かりたくなかったので 落ち着いたころに書くわけですが・・・
今回のAUの発表は非常に攻撃的なものだと思っています。
以前の「禁断のアプリ」といって「Skype」を出してきたときもそうなのですが AUの新しいチャレンジはどうにも伝わりにくいのが何だと思ったりしているわけですが・・・・
 
もともとCDMA陣営はQualcomのお膝元だったわけで ベースバンドチップというとQualcom一択とも言える程の市場占有率で、結果的にQualcomとAUとの結びつきは弱くないわけです。
実際のところAUのフューチャーフォンのなかには結構Qualcomのロゴが書かれたものが多いわけです。
それがどうもSmartPhoneでは出遅れて 一番蒸す美月が強いはずなのにSmartPhoneに最も多いCPUのQualcomの採用が成されていなかったわけです。出荷ベースではなく採用ベースです出荷ベースではもしかしたら既にSamusungに抜かれているかもしれないので・・・
QualcomではSnapDragonのラインアップを行う時に 常にと言って良いほど同じタイミングでCDMAの物も出してきている訳で 周波数帯も違わない事から アンテナを含むハード設計を変えずにCPUの乗せ換えと ファームウエアの変更レベルで対応しやすいわけなのです。
故に、怒涛のラッシュを行う事も実はできない話をしている訳では無かったのです。
勿論、そのベースとしてAUがずっと進めていたCDMAの周波数利用の国際標準化がようやくすんだというのが実際の所です。
今後アメリカVerizonの端末が 同時期に日本に投入される事も十分に考えられることです。
今回のi-Phoneの話でもそうですが アメリカVerizonも端末調達にはある一定数の購入が必要なわけですが その際に一緒に協力して購入できるパートナーが出来たことはメリットとなる訳です。
おそらくVerizonからもGalaxyが登場して アメリカの紙上をにぎわすこととなるでしょう。
 
それでもAUは他のキャリアと互換性が無く・・・・なんて懸念があるわけで マニアな人はあまり選ばないことの多い端末だったわけです。
仕組みとしての欠点もあり 音声ありきでスタートしてしまったのでi-Phoneの時にも話題になりましたが 音声通信中にパケットが途切れるなどの問題が発生するという欠点も無い訳ではありません。
これは Androidでも同様に発生するわけです。
データ通信速度も 3.1MとSoftbankがスタートしたころのHSDPAと数字上の速度が変わらないレベルではちょっと弱いわけで、高速対応した端末の遅れもあって字ずらで遅いと思われてしまっているわけです。
端末の登場もどうしても一歩遅れていたのが ユーザーにもなんとなく安いだけの・・・と思われつつあるわけです。
 
じゃあ、この後のAuはというと私はかなり期待しています。
一つはどのキャリアよりも遅れていた、いわゆるPDC時代の端末が今年の7月までで提供終了になります。
今後7月以降はCDMA2000の端末のみとなります。級CDMA端末は無くなってしまいます。
それがどうしたと言われそうなのですが、AUにとってはようやくできるステップアップのチャンスなのです。
例えばAuではCメールと言われるSMSなのですが 現在も一部のSmartPhoneで受信は出来るけど送信が出来ない状態。
これも間もなくネットワークの変更で(最終は結局一部地域で7月までかかりそう)国際的な標準に近い物に変更されて対応できるようになりそうです。早ければ2月度をめどにという事です。
もう一つ、7月の旧端末の廃止は そのままその電波域を利用した新しいネットワーク網の構築の為のステップでもあるわけです。
セルラーより利用している 900M帯の空きチャンネルをそのままLTEにシフトするという方針をどうも取りそうで 既に工事は基地局では行われているらしいのです。
LTEに関してはXiという名称でDOCOMOが先行している形となっているわけですが、使う周波数の関係もあり 人口カバー率の計画ではAUDOCOMOを追い抜いて普及するという話も出ています。
最高速度恐らく100MのLTE網が 旧端末のサービス停止を待って一気に登場というのを狙っているのではという感じもしています。
LTEサポートの端末もひそかに用意しているようですし・・・・
 
CDMA2000+LTEと考えて・・・という事では必ずしもない様な気がしています。
LTE on Voiceというものが既に検討されていて これは必ずしもSkypeのようなVoIPアプリというのではなく ある帯域を確保したうえでの音声通話をサポートするという形の端末の検討をしているのではないかと思っていますし そちらに今後進んでゆくと私は思っています。
3Gに対して 3倍程度データ通信に関して効率の良いLTEなので 全部の周波数をLTEにシフトすれば 音声の為に3Gを残す必要が無くなるのでそちらも使うことが出来る訳なのですが そちらはあらたなLTEに割り当ててゆくことでしょう。
ただ、700Mhz帯が地デジ化で空いたので ここをAUとしてはどうしても欲しいと切望している事でしょう。
900Mhz帯をゴールドバンドとかプラチナバンドとかSBなんかでは呼んでいますが、今後の事を考えると700Mhz帯がそう呼ばれるようになる可能性があります。
AT&TやVerizonは700Mhz帯をLTEの周波数として運用している事から 700Mhz帯を使える日本のキャリアは比較的低コストでLTE端末を入手できる可能性が出てくるわけです。
逆に1.5Ghz帯のLTE等は 専用に対応してもらう必要があり 端末種が限られてしまうかもしれません。
走りの今ならLTE端末を作っているという実績が欲しいので協力してくれていますが、世界でもLTEが当たり前になるとどうしてもユーザーの多い所を優先する事となる訳です。
この辺り700Mhz帯の攻防も今後の電波の割り当ての中では見ものとなる訳です。
 
じゃあWiMax要らないのか?
この辺りはWifiのバックボーン等で・・・なんて話もありますが 実は現在WiMaxLTEをコンビで使える基地局なども出ています。
どうせ基地局を建てるなら +WiMaxにしても良いとなれば話は変わってくることでしょう。
LTEといっても所詮限られた電波帯域で使う訳で 今後当たり前のようにみんながストリーミングなんかを始めると足りなくなるのは間違いないのです。
その際オフロードする先として WiMaxは+αの効果は非常に高くなります。逸れのコストが抑えられて維持できるとなれば十分に周波数帯も違うので使えるわけです。
接続の簡単さも含みWiMax+Wifiなんていうのが どうせネットワークを切断して繋ぎなおすならという事ではメリットが出てくることでしょう。
 
もう一つ、地道にAUがやってきて今回ようやく効果の表れてきたのがCATV局との協力関係です。
KDDIは昔からケーブルテレビ局への投資を積極的に行い かなりのCATV局との協力関係を結んでいます。
そして、もともとの会社の成り立ちから電力系の資本を受けての設立なので 電力系との関係は非常に強いわけです。
電柱の上にあるトランスのコントロールや監視などで使っている光ファイバー線の空き帯域を切り売りした 電力会社の光ネットワーク。
これは、関東ではTEPCO こちらは既に東京電力からKDDIに移管されていますし、関西電力EO光等もあります。
こういった地場のキャリアは、NTTの光網以外の地域バックボーンとして存在するわけです。
NTTのFlet's光が高いと SBの社長は訴えているわけですが それも他に根拠が無ければ言えないわけです。独占であれば言いようが無い訳です。
所が、電力系TEPCOであったりEoの光ファイバーはプロバイダー料金込みでも5000円程度でNTT系に比べて1500円ぐらい安上がりなのです。
つまりNTTの光回線は 採算性の悪いところまで施設しているからかもしれませんが それなりのコストとなっているわけです。
もしかしたら内部でその利益を消費して高くなっているのかもしれませんが キャッシュバックが5万円とかいう事の出来る価格体系そのものがもともとおかしいわけです。
それに対比できるものとして、CATV+電力系+KDDIの回線という光、同軸系のネットワークを結び付けてエリアを大きく取って 安いんだという事を訴える方針となったわけです。
「訴えてやる」と叫ぶだけよりずっと効果の高い事ですし、これで恐らくなコスト要因が何であるかなどが浮き彫りになってくると思われます。
地味にやってますが かなりNTTにしてみれば嫌な部分だと思われます。
 
今回AUのロゴが変更になりました。
そのロゴのデザインがどうかというのは私もあまり好きではないのですが(笑
AU By KDDI」が「AU」になりました。
ひとつ前の項目、個体回線の話をKDDIがするという事は NTTと対抗するという事となる訳ですが、今回は「携帯電話のAU」が携帯電話の販売政策の中で個体回線とセットにすると安くなるというプランを出してきたことに意味があるわけです。
勿論、DOCOMOとNTTはNTT法の関係で両者の契約を条件の値引きなどは行う事が出来ないので そういう意味での衝撃も強いわけですが これで、固定回線がDOCOMOで無い選択もあるとAuのチャンネルで宣伝したことにもなっているわけです。
自分の地域のCATVや電力系の回線を調べてみてください。
この対応で新たな値引きや販売セールが行われています。私のところ関西では
例えば1年間100Mのネットは3900円で標準工事費無料、1万円のキャッシュバックというふうにやられています。
J-COMでは WEB割9000円引きなどはじまってます。
勿論、SmartPhoneのパケットが 1台あたり約1500円安くなるというAU側のセールも ガンガン宣伝しているわけです。
CATV局も、電力系プロバイダーもです。
相互で起きる宣伝効果や、特に将来が不安視されるこういった経済状況に置いて 一時的なキャッシュバックで購入意欲を増やすことには限界があり 実質的な月々の支払いを安くして対応するという方法を取ったと言えるでしょう。
なにより、キャッシュバックしたお金はなんに使われるかわかりませんが 少なくとも内部の値引きに使った分に関しては内部の利益を減らすことなのですが 実質現金で支払う事に比べれば見かけの金額よりダメージは少ないわけですから。
 
3月に今回発表になった割引などが適用が始まるので期末セールは かなりの規模の物を行うと想像されます。
そして、4月には7月の旧回線の停止とともに始まる新サービスを。
そして翌月ぐらいに端末の発表は夏モデルで ここにはLTEの対応端末が並ぶことでしょう。
気が付かないかもしれませんが 業務用として通信機能付Android TabletもこっそりAUは今月発売したりするのですが・・・・
http://www.kddi.com/business/keitai_denwa/lineup/etbw11aa/index.html
 
じゃあ他のキャリアが黙っているかというとそうでも無くて DOCOMOLTE Adovanceの発表を夏ごろに行うでしょうし その際に人口カバー率を大きく上げるように動いているようです。
Softbankは・・・・ってどうなるんでしょうね? 
固定回線のバックボーンもないですし、新しい通信もLTEでも無いですし 端末の入手がどうなるかなど課題は今でも見えています。
それ以前に 殆どの売上をi-Phoneに頼っている今、i-Phoneの対応しない高速回線をどう売るかなど 現在の1.5Ghz帯のSmartPhoneが目立たないのと同様 何らかの施策が必要です。
丁度、SBの新高速通信んの立ち上げとWiMax2の立ち上げがあまり変わらない時期なので 業界最速もちょっとねらえないでしょうし DOCOMOLTE Advanceも発表されている後なので速度だけでごり押しする宣伝はうまくいかないような気はしています。
7月以降、もしi-Phone5がLTE付で発表されたとしたら Auは参入出来て・・・・という状況も考えられるという 微妙な状態に入りますね。
Sbのアッと驚くような政策に期待です!!
で、DOCOMOがんばれ〜〜

written by HatenaSync