新しいプロセッサが登場するたびに 15~30%づつ省電力化がされるので そのうち電気を消費しなくなるのでは(笑 なんて思うのですがこの技術の進歩は凄いものです。
SmartPhoneもちょっと頑張って使えば1~2時間でバッテリーが無くなっていたものが 2日ぐらいは持つものが登場してきています。
SmartWatchもその省電力性能に対して 疑問を持たれるApple Watchですらほぼ1日の運用が可能になっています。
日々進歩を肌で感じているわけなのですが・・・
では、省電力の定義と言うのは何でしょう?
例えば処理速度を1/10に落として 消費電力が1/5になった場合 確かに時間当たりの消費電力は下がっているので省電力と言えなくはないのですが実質的に同じ仕事をさせた場合消費電力は倍になるわけです。
逆に処理能力が10倍になって 消費電力が5倍になった場合はどうでしょう?
単位時間当たりの消費電力は増えた物の処理時間が短いので処理に対しては省電力となっているのです。
結局どっちが少雨電力なんでしょう?
実は、メーカーはこれを使い分けて どちらも省電力と言っているのです。
もっと細かく言いましょう
例えばPCでMP4の動画を再生すると仮定しましょう。
当然 MP4なので動画で圧縮されていますので再生のためには圧縮を解凍して 画像に変換する処理が実行されます。
コーデックにもよりますが 比較的重めの処理ですので実は結構リソースを消費します。
しかし、皆さんそんなに意識することはないと思います。
何故なら 当たり前のようにほとんどのプロセッサに動画再生の機能が内蔵されているのです(主にGPUに)
故にCPUの負荷は低く 線尿の動画再生回路だけが頑張っているのですが専用回路なので比較的省電力に働くので結果的に全体としては大した消費電力ではなくなるわけです。
AIやグラフィック、技術計算など CPUにとっては負荷の高い計算も専用の計算回路を別に用意することで効率的に処理することが出来るようになります。
じゃあ一杯つければ省電力という事もできなくはないのですが 最低限の起動状態を維持するために電力が消費されてしまうので 全く使われない時もわずかでも電気を消費します。
昨日のキャッシュなども同じで 速度当たりの消費電力が処理速度が上がることでかなえられるわけですが 同時に使われない時もキャッシュの維持のための電力は使われ続けるわけです。
先日も書きましたが、PCにしてもSmartPhoneにしてもほとんどの時間プロセッサはねむっといるといっていい状態にいます。1/100~1/1000とかもっと消費電力の低い遅いいモードに入っています。そして、何らかのアクションで突然起きてきて働きだします。
休んでいる時間が長ければ長いほどに前段の待機電力を大きくする仕組みが 省電力の妨げとなるわけです。
また、処理能力と対比した省電力という面ではそもそも処理が少なければその評価軸の省エネ性能は発揮されないのです。
つまり、省エネと言っているが実際に使ってみると どこが?となるような状況となるわけです。
実は性能が上がるのはCPUだけではありません。
メモリーもストレージもバッテリーも表示装置も通信装置もです。
省電力が進むのと同時に 同じよう容積で有ればバッテリーの容量も格段ここ数年で上がっています。
例えば ガラケーと言われたころの携帯電話は350mA程度のバッテリーが搭載されていましたが 現在のSmartPhoneでは5000mA以上のバッテリーが搭載されているモデルも少なからずあります。
昔のガラケーが数日バッテリーが使えた(まあ、ネット接続するとすぐにバッテリーが無くなったのですが)のに対して、頑張って2日ぐらいとなると10倍以上の電気を使って持ち時間が半分以下という状況なので 単純省電力と言う物差しで考えるとどうなのかと言う所はありますね。
SmartPhoneもPCも非常に高機能になって たくさんの用途に使っています。
例えばデジカメなんて暫く持って出ていないので そういう意味では集約されて便利にはなっているのですが そもそもデジカメってそんなにいつも持って歩いていただろうかと言うライフスタイルの変化も伴っての話です。
だとすると 本当の省エネルギーの回答はどこにあるんでしょうね?