規格の統一と発展性

コンピューターのHDDを言えば、今はIDEが標準に近くなっています。一部の サーバーと呼ばれるコンピューターや速度を要求されるワークステーションを除いては。しかし、その種類の機種ですら、安価なモデルでは採用されています。
未だシリアルATAと呼ばれるものは少ないのですが、少しずつその方向に進んでいるようです。なにより、コンピューターの中を40本もの線が入ったフラットケーブルが這い回ると庫内温度管理のための風の流れが複雑になりすぎますし、ノイズ等の影響も受けにくくなるでしょうから。
勿論、性能も大事です。あの裸のパラレルケーブルではいくら頑張っても転送速度の壁が見えていますから。
じゃあ、その前はと言うと SCSIIDEが主導権を争っていました(当人たちには争っているつもりは無かったのでしょうが)。IDEがHDDやCD-ROM等の記録装置のインターフェースに対して SCSIはスキャナやビデオのキャプチャー装置にまで手を伸ばす統合的なインターフェース規格です。それゆえに、古くはSCSIが喜ばれ、USBで何でも事足りるようになった今は(一般的な用途では 高速のスキャナなんかは今でもSCSIなものが多く有ります)もっぱらHDD専用規格になっています。
無線の世界でもそう、どちらかと言えばUSBに近いですが 何でも繋がるブルートゥースに対してLANだけに特化した802.11xと二つの規格が混在しています。しかも、周波数帯域が殆ど同じところを使いますからややこしいですよね。
SCSIはインテリジェント色が強く、HDDにしてもそれ以外の機器にしても総てインテリジェントなコントローラーをドライブ側に置く必要がありそれゆえに価格的に高くなり 一般機器としての競争力に欠けたのですが、今回の無線の場合も少しその意識が出てきています。802.11xは多くの携帯を目的としたコンピューターでチップセットと呼ばれる周辺チップに統合されており、アンテナの付加が必要な場合が多いがそれだけで追加可能な付加価値として装備されます。しかし、ブルートゥースはそうではなく別に付加されるべきチップを必要とする場合が多く付加価値を付ける為にコストがかかります。そのコストをどう見るかが普及の鍵となりそうな気もしますが、PDA用には両方を持ったチップが出てきていますね。ただ、トレンドとしてはやはり、チップセットに組み込まれてゆく方向のようです。
また、いろんな規格に対応すると言うことは接続に自由度があると言うことと反面、それだけの接続情報を用意しなければいけないと言うことで、これが、PDAやPCであれば問題は無いのですが CD-ROMやWEBから提供されるのですが 携帯電話やヘッドセットたちではそうは行きません。
SCSIでもCR-Rの出始めの頃では、ワンスライトというIDがあってワンスライトメディアとして認識されていましたが、間もなくCD-RW等がでてCD-ROMのIDにOS等が拡張を加えると言うふうに変更されたようです(ここは未確認、ワンスライトのIDが使われなくなったのは確かです。今でもワンスライトのCD−Rドライブ持っていますから)。同様に、ヘッドセットもモノラルからステレオになったり、ドルビーサラウドしたり(って、今のままの速度では難しい?)したときにプロファイルは何になって、その中で どういう順番でデーターを流すかが問題になってくるでしょう。同じプロファイルでも古い機器だと使えないとかも出てくるでしょう。
複数のチャンネルを束ねて転送量を増やしたりとか、そういった技術も要求されてくるでしょうし そうなってくると難しくなるかなと・・・・
ある一定量の技術の積み上げが終わってある程度使い方が安定すると問題ないのでしょうがそこまで規格が生き残るかどうかがポイントで・・・
そのうち、認識する順番や作動の優先順位等も確立するのでしょうが それまでの期間、悪く言えば人柱、よく言えば創成期を支えると言う名目で ずいぶん遊ばせてもらえそうな・・・また、その時期の商品の中にはその後、非常にダークな使い方の出来る機器としてプレミアを呼んだり出来る機器を購入するチャンスもあったりするのですが・・・