無線LANの規格が

無線LANの規格が少しづつ動き出しました。
大きく分けて二つ。勿論、近い将来に向けたWifi-MAXとかではなくですが。
日本橋では、すでに 108Mの無線LANのアクセスポイントとカードがあったりするやつで、108Mの転送ができるにも拘らずギガポートで無いとかいう問題も含めて少し面白くなってきたなと・・・
「MIMO」というらしいのですが、Multi Input Multi OutputでMIMOって・・・・すごい名前の付け方です。
今までの 802.11b(11M)、802.11g(54M)と高度な互換性を保ちながら、新しい108Mの通信を適える夢のような技術。
その上、障害物にも強く論理的接続距離まで増えるといったかなりいい宣伝文句ですね・・・
まあ、言葉半分にとっても凄くなることは事実で 良くなるに越したことは無いとは思いますが良いことだけなのでしょうか?
まず、108Mの伝送速度の伝達方法なのですが、11bから11gの時のように変調方式などを変えた訳では無く MultiOutputの名前のように2本のアンテナからおのおの異なる信号を送信し、受け側ではMultiInputの名前どおり 2本のアンテナで受信したデータをくっつけて出力する。
今までの、11g(54M)×2とすれば108Mと成る訳です(って、前にも書いているけど)
実際には、11gの利用時にメーカーで独自に拡張した規格を持ってもう少し早くデーターを送る仕組みがあったりした訳ですが複数のメーカーが参加した規格としてはこれが分かりやすいでしょう。
なぜなら、今までの機器との互換性が抜群に良くなるからです。
11gは11gのまま繋がることになりますから。
それに対して困ったちゃんは、11a(54M)の規格。
11bと11gは2.4G帯の電波を使っています。ここは昔から無線LANに開放されていて出力が小さいこともあり何の免許も必要なく放送局を開設できたり(無線LANのアクセスポイントを立てる)受信機を使えたり(この場合の受信機は、双方向なのでこちらからも電波を発しています)します。
携帯電話のような特殊な例でなければ(これも意識はしていませんが届出がされていますので利用可能)例えばアマチュア無線のようなものでも電波管理局への届出が必要になります。(特定小電力機器のみが必要ないみたいです)
で、11bや11gに比べて、11aがスポットライトを浴びる事が少ないのは部屋の中から出られないからでしょうか?
もともと、802.11aは5G帯を利用していますので、出た時から54Mの高速な通信を行えています。おそらくそのまま行けばそれ以上の速度を出すことも難しくないのではと思わせます。
勿論、壁を抜けにくいとかの問題はありますが 壁を抜けないという事が利点に成る場合も有ります。
電波は限りある資源なので、混線を起こさないようにするのも大事な技術です。
ですが、部屋から出れないのは別の理由で この電波帯はもともと他の用途に使われていたもので完全に開放されていない電波です。
故に、屋外での利用を禁じられています。
で、あればHOTSPOTと呼ばれる 公衆無線LANのアクセスポイントには11aを利用することができなくなってしまいます。
で、用途によるのですが11bや11gが主流と成っているのですが、それでも ほかの物と混線しにくく、(11bや11gは 電子レンジ等からは影響が出る可能性があります。)その用途に特化して使っている場合も有ります。
しかし、今回 11aの電波割り当て帯が変わることになって それが大きな問題になっています。
今までの11aと今後の11aの電波帯が変わるということは、今までのネットワークには新しいカードでは入れないという事になってしまいます。
今回の話では、今までに販売されたカードに対してどうするかまでが話題に成っているようなお話です。
今までに11aで引いていた企業なんかが一斉に困るでしょうし、勿論家庭でも増設のできない無線ネットワークになってしまいます。
もちろん、突然降ってわいた話ではなく 当初の割り当ての頃から変わるかもしれないと言う噂も流れたり、5G帯をだれが取るか解らないなどいろいろと言われていたことですから 私なんかには「そうですか それは大変」と冷静に見つめていられる事件ですが、そんなことを全く知らされずに導入した企業なんかは大変なことになっているのでしょう。
おそらく、そんな事まで説明するほど正しい営業担当者は少ないでしょうから・・・現にいまのネットワークの・・・・(っていうと、又長くなるし 仕事に関係してくるのでかけないですけど)
まあ、あっという間に規格が変わって使えなくなるのはいつものことですが、始まって新しい 恐らく本格的に使われるようになったのはここ1〜2年ですから影響は大きいでしょう。
今回の「MIMO」の登場に合わせて、パケットサイズの問題も又、再考の余地が出てくるのでしょう。
基本的に、ネットワークと言うのは「パケット」と言う直訳すると「小包」ですが データーはある一定の単位で小包化されて送られます。もし、エラーが出たら その小包を送り返してもらうのですが、当然、あて先情報なんかも小包には着いていますので あまり小さい箱にすると データの中の必要な情報とあて先情報の割合が、あて先情報の方が大きくなって伝送速度が落ちます。あて先情報も、データですから。
有線の世界では、エラーの発生する割合が低いので パケットを大きくして転送レートを上げる試みが行われていますが、無線はエラーの発生を前提に設計されています。
おそらくPHSや携帯電話の通信も損失したパケットの再送による遅延は少なくないのでしょう。
で、あればエラーの発生する確率が高くなれば、パケットを小さくすればパケットを小さくすることにより増えるデータ量(小包が小さいので送り先などの情報の数が増えること)を、再送によってロスするデータ量を上回れば パケットサイズは小さくすることが望ましくなります。
移動体通信などでは、パケットサイズを固定し課金していますからやむ得ない状況でしょうし、可変的にころころパケット長が変わると今度は別な意味でオーバーヘッドが大きくなりますが、電波の悪いところ用の設定とか、電波が良くて少しでも速度を上げれる設定など、自由に選べたりすると面白いのですが・・・・
ただ、伝送経路がいくら早くなっても 処理するデータが来なければ同じこと。
54Mでも実行域がそれに近くなれば、現状の利用で不自由することは無いでしょうし、不自由するような使い方を持ち歩いてするはずも有りません。何故なら、54Mは理論値で距離が変わったり、アンテナの向きが変わっただけでも大きく変化するからです。これはどうしても、電波の特性上発生します。
ここにも、企業体としては正しいとは思いますが 実際の顧客の利用用途に合っているかどうかにはもう少し考える必要があるかもしれません。