本当にLTEが必要ですか?

テレビのCMで 光通信のCMを最近よく見るのは 高速回線にして安くなったという宣伝の為です。
間もなくというと変ですが LTEが100Mに到達するので そうなると今までの固定光回線が100Mだと 「速度が同じだったら全部携帯でいいじゃん」と考える人が出ないようにという事もあるわけです。
「その通り!!」とおっしゃる方は 実はちょっと問題があって、スペック的には固定回線の光は規格値の60〜80%の効率で伝送されるものの、携帯電話などの無線方式の場合 一般的な携帯電話などの回線の場合20%程度と必ずしも同じ100Mでは無いわけですが 光ファイバーもベストエフォートとうたっている通り 同じ回線を複数のユーザーがわけて使う事もあり必ずしも理論値の〜%と出るとは言えないので ヘイ君転送速度とかで圧倒的に携帯電話回線より有利にもかかわらず表記上そうも言えないという状況なのです。
 
「えっ、そうなの?!」
と、宗旨替えする人も実は問題で 実効速度の問題はそうなのですが じゃあiPhoneでWEBのページを見ていて こりゃだめだ!?と思う事がどれだけありますか?
つまり必要以上の速度はあっても自己満足の世界でしかないわけです。
もしかして携帯電話で我慢しているというか満足している人に 光の固定回線に変えたからと言ってむちゃくちゃ効果的な劇的効果があるかと言えばそうでもないわけです。
故にADSLで満足しているユーザーに 光への切替を促すためには 「PCを無料で!」とかの画期的切替要因が無ければなかなか切り替えられないのはそのせいです。
 
最近SmartPhoneユーザーが増えたからという事で ユーザーや利用の押さえ回線の速度が非常に大きく変化しているという事がよく言われています。
だいたいキャリア側は「予想以上のペースでSmartPhoneが普及して」なんて言いますが、予想以上のペースであれば端末の供給が間に合ってなくて 予想範囲だからこそほとんどの端末が品切れもせずに供給されているわけです。
じゃあ、いいわけかというとそうでもなくて 一つは資金の問題で苦しく もう一つは回線の問題 バックボーンに多くのユーザーがぶら下がるとか、電波の帯域に制限があるので受け入れられるユーザー数に制限があるなどの問題も起きているわけです。
そして、テレビでやっているようにうちの中に入ると 携帯電話が繋がらなくなっているユーザーの為に光回線と無線ルーターが・・・と宣伝を始めているのが固定回線なのです。
考えてみればパケット通信の問題はそれで解決できたとして 電話がかかって来てもかからない問題はどうするんだ!! という事に関しては知らぬ存ぜぬを押し通す 面白いキャリア子会社同士となるわけです。
 
ちょっと前まではマニアの技術用語だったのですが
「パケット詰まり」という言葉があるのですが、アンケートを取って回線の話をすると まるで普通のユーザーさんが「パケット詰まりが多い」とかってまるで携帯評論家さんのような意見を書いてい来ることにも驚くわけです。
所で、パケット詰まりってなんだかわかっている?って聞いてみたくなるのですが。
ただ、その感想に関してはあながち間違えてないというのが実はつらいところ。
おおよそ、1年前に比べてパケット詰まりという状況は何倍にも増えているわけです。
前述のユーザーの増加が・・・・なんてのはキャリアのいいわけなのです。
 
1年ほど前から 実はDOCOMOは二年まえからなのですがLTEという高速通信が始まりました。
3GといわれるW-CDMAやCDMA2000.1x等を拡張したHSDPAなどと異なり 大きく転送方法を変えた通信方法により 高速なデータ通信を可能にした規格です。
故に、データ通信にとっては無駄な音声通話(携帯電話という名前はどこに行ったんだ!!)を最初から内包しないやり方で高速化を図り データ通信速度を2倍以上引き上げたわけです。
ところが、その規格の違いから同時に利用できるというものでもなくて 例えば音声通話をするとなると LTEから3Gに切り替えて通信を行うわけです。
この辺りずいぶんスムーズになってきたわけなのですが・・・
ただ、データ通信に関してはそれは一概に言えないわけです。
特に3Gの電波は 表現は好きじゃないですがバリ3で LTEが1本立つか立たないかとなった時に動く方向によっては LTEの通信強度が低すぎてデータを送ったきり帰ってこないという事になります。
アンテナの感度は3本立っているのに通信そのものが出来ない状態です。
そして、LTEの通信がある一定途絶えると 3Gにフォールダウンします。
3Gのエリア=LTEのエリアなら良いのですがなかなかそうはいかない。
また、LTEは2G帯を使っていることが多いのでどうしても建物などの透過性が悪いわけです。で 900Mの3Gにフォールダウンとかも。
 
えっ、って思いませんでした??
本来のパケ詰まりとは違うのですが アンテナは十分に立っていてパケットが流れてこない状態 つまりユーザーから見たパケ詰まり状況がこの時に起きるのです。
これはシステム上というかLTEを使っている限り 現在の基地局状況ではどうしてもおこる現象なのです。
ユーザーが増えたからとかそういった理由ではなく、構造的に過渡期の今は発生する現象なのです。
本来のパケ詰まりはパケット通信は確保されているが バックボーンのトラフィックが高すぎたりとか、相手サーバーの返信遅れなどで引き起こされるわけですが そういう理由ではない つまり電波が来ていないから通信が出来ない状態なわけです。
そりゃあ、ユーザーも感じるほどに増えるわけです。
 
前述通り3G HSDPAが遅いと思っていなかったユーザーが LTEを導入した場合。
今までに比べてパケ詰まりが起きて不便だと思うはずです。
短い時間の高速通信より、止まる方がずっと使いにくいわけです。
じゃあ、ユーザーがそれを選択して?? て、できない仕組みになっているわけです。
そのうえ、高価なLTE料金を取られて・・・・・
キャリアの思い通りな感じがしますよね。
何を使えば情強とか情弱とかいう前に こういう基本的なことを抑えていない人たちがにわか専門家を気取るから おかしい話になるわけですが。
まあ、ユーザーが考えないからこういう人がはびこるんでしょうね。